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印加力推定装置及び方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120008106
整理番号 PUH081
掲載日 2012年11月1日
出願番号 特願2008-230353
公開番号 特開2010-066028
登録番号 特許第5288375号
出願日 平成20年9月8日(2008.9.8)
公開日 平成22年3月25日(2010.3.25)
登録日 平成25年6月14日(2013.6.14)
発明者
  • 田中 良幸
  • 辻 敏夫
  • 塩川 満久
出願人
  • 国立大学法人広島大学
  • 公立大学法人県立広島大学
発明の名称 印加力推定装置及び方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】ボール等の柔軟物体への印加力を簡単に且つ正確に非接触で測定する。
【解決手段】ボール別及びボールを蹴る物体の形状別に、ボールの変形量Xとボールの剛性及び粘性との関係を求め、DB28に格納しておく。ボールを蹴ったときの連続画像をカメラ21で撮像する。画像処理部23は、撮影された画像から、ボールの変形量と位置を求め、制御部29に供給する。制御部29は、変形量と位置から、変形の速度とボールの加速度を求める。制御部29は、ボールと、足の接触面の形状を求め、対応する情報をDB28から読み出す。制御部29は、DB28から読み出した係数により、剛性による力、粘性による力、慣性による力を求め、これらの合成を印加された力として出力する。
【選択図】図9

従来技術、競合技術の概要


サッカーの競技人口は世界で2億6000万人以上であり、世界最大のスポーツと言われている。その一方で、ヘディング時に脳震盪をおこしたり、キック時に足部を負傷してしまうといった問題が報告されている。ヘディングやキックなどのボールインパクト時に発生する力の計測が容易に可能となれば、サッカーにおける怪我の予防やトレーニングをはじめとし、使用者にとって蹴り易いボールの開発に役立つと考えられる。



これまでにサッカーにおける衝撃力の解析評価を目的とした研究がいくつか報告されている。例えば、非特許文献1には、高速カメラを用いてキック時における足首の動作を撮影し、FEM(有限要素法;Finite Element Method)を用いて足首とボールに働く力を推定する技術が開示されている。



また、非特許文献2には、Hertzの接触理論を用いてヘディング時の衝撃力を推定するシステムが開示されている。さらに、非特許文献3と4には、Hertzの接触理論を応用してキック力を推定する技術が開示されている。




【非特許文献1】T. Asai, M. J. Carre, and S. J. Haake, "The curve kick of a football: impact with the foot," Japanese Journal of Biomechanics in Sports and Exercise, Vol. 3, No. 2, pp. 111-118, 1999.

【非特許文献2】R. Queen, P. Weinhold, D. Kirkendall, and B. Yu, "Theoretical study of the effect of ball properties on impact force in Soccer heading," Medicine and Science in sports and Exercise, Vol. 35, No. 12, pp. 2069-2076, 2003.

【非特許文献3】石井秀幸,丸山剛生,“サッカーのインサイドキックのインパクトにおけるボール挙動”,第19回日本バイオメカニクス学会大会論集, p. 49, 2006.

【非特許文献4】石井秀幸,丸山剛生,“インサイドキックにおけるインパクト中のボール変形量と衝撃力の解析”,スポーツ産業学研究, Vol. 17, No. 2, pp. 13-23, 2007.

産業上の利用分野


本発明は、ボール等の物体に印加した力或いは物体からの反力を非接触で測定又は推定する装置と方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1の物体に第2の物体が印加した力を推定する推定装置であって、
前記第2の物体の形状別に、前記第1の物体の変形量と前記第1の物体の剛性との関係を示す剛性情報を記憶する記憶手段と、
前記第2の物体と前記第1の物体との間に力が作用したときの前記第1の物体の画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段により入力された画像に基づいて、前記第1の物体の変形量と加速度とを計測する計測手段と、
前記画像入力手段により入力された画像に基づいて前記第2の物体の形状を特定し、特定した形状に対応する剛性情報と前記計測手段により計測された変形量とに基づいて、剛性による力を推測し、前記第1の物体の質量と加速度とに基づいて前記第1の物体の慣性力を求めることにより、前記第2の物体が前記第1の物体に印加した力を推定する推定手段と、
を備える印加力推定装置。

【請求項2】
前記推定手段は、変形量Xと変形の速度Vと第1の物体の加速度αを変数として有する所定の関数F=g(X,V,α)により、印加力Fを推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の印加力推定装置。
関数g(X,V,α)は、次の例のように、対象とする物体の機械的な物理特性に応じて決定される関数K、B、Mの組み合わせである。
g(X,V,α)=K(X)・X+M・α
g(X,V,α)=K(X)・X+B(X,V)・V+M(X)・α
g(X,V,α)=K(X、V)+B(X,V)・V+M(X,V)・α
関数K、B、Mの形は、多項式関数をはじめとして、指数関数、対数関数、積分関数であり、またそれらの組み合わせとなる。

【請求項3】
前記推定手段は、数式(1)に基づいて、印加力を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の印加力推定装置。
F(t)=K(X(t))・X(t)+M・α(t) ...(1)
ここで、tは時間、F(t)は時間で変化する印加力、X(t)は変形量、K(X(t))は、X(t)で変化する第1の物体の剛性、Mは第1の物体の質量、α(t)は、時間で変化する第1の物体の加速度である。

【請求項4】
前記画像入力手段は、異なるタイミングで取得された前記第1の物体の複数の画像を入力し、
前記推定手段は、前記複数の画像から、前記第1の物体の加速度を求める、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の印加力推定装置。

【請求項5】
前記記憶手段は、前記第2の物体の形状別に、前記第1の物体の変形量と該第1の物体の粘性との関係を示す粘性情報を記憶し、
前記計測手段は、前記画像入力手段により入力された画像に基づいて、前記第1の物体の変形速度を求め、
前記推定手段は、前記第2の物体の形状を特定し、特定した形状に対応する剛性情報と前記計測手段により計測された変形量とに基づいて、剛性による力を推測し、特定した形状に対応する粘性情報と前記計測手段により計測された変形速度とに基づいて、粘性による力を推測し、前記第1の物体の質量と加速度とに基づいて前記第1の物体の慣性力を求め、求めた力を統合することにより、前記第2の物体が前記第1の物体に印加した力を推定する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印加力推定装置。

【請求項6】
前記推定手段は、数式(2)に基づいて、印加力を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の印加力推定装置。
F(t)=K(X(t))・X(t)+B(X(t))・V(t)+M・α(t) ...(2)
ここで、tは時間、F(t)は時間で変化する印加力、K(X(t))は変形量Xで変化する第1の物体の剛性、B(X(t))は変形量Xで変化する第1の物体の粘性、Mは第1の物体の質量、α(t)は、時間で変化する第1の物体の加速度である。

【請求項7】
前記画像入力手段は、所定時間間隔で、前記第1の物体を連続撮影するカメラを備え、
前記推定手段は、前記カメラが取得した画像を解析することにより、前記第1の物体の変形量と加速度とを求める、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の印加力推定装置。

【請求項8】
第1の物体に第2の物体が印加した力を推定する推定方法であって、
前記第2の物体の形状別に、前記第1の物体の変形量と前記第1の物体の剛性との関係を示す剛性情報を予め記憶し、
前記第2の物体と前記第1の物体との間に力が作用したときの前記第1の物体の画像を入力し、
入力した画像に基づいて、前記第1の物体の変形量と加速度とを判定するとともに、前記第2の物体の形状を特定し、
特定した形状に対応する剛性情報と判定された変形量とに基づいて、前記第1の物体の剛性と変形量に対応する力を推定し、
前記第1の物体の質量と判定した加速度とに基づいて前記第1の物体の慣性力を推定し、
推定した剛性と変形量に対応する力と推定した慣性力とに基づいて、前記第2の物体と前記第1の物体との間に作用した力を推定する、
印加力推定方法。

【請求項9】
コンピュータに、
第2の物体の形状別に、前記第2の物体と第1の物体との間に力が作用したときの前記第1の物体の変形量と前記第1の物体の剛性の関係を示す剛性情報を予め記憶し、
前記第2の物体と前記第1の物体との間に力が作用したときの前記第1の物体の画像を入力し、
入力した画像に基づいて、前記第1の物体の変形量と加速度とを判定するとともに、前記第2の物体の形状を特定し、
特定した形状に対応する剛性情報と判定された変形量とに基づいて、前記第1の物体の剛性と変形量に対応する力を推定し、
前記第1の物体の質量と判定した加速度とに基づいて前記第1の物体の慣性力を推定し、
推定した剛性と変形量に対応する力と推定した慣性力とに基づいて、前記第2の物体と前記第1の物体との間に作用した力を推定する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008230353thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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