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時間的に連続する2枚の胸部X線像からの経時変化検出のためのサブトラクション方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P120008112
掲載日 2012年11月1日
出願番号 特願2007-008024
公開番号 特開2008-173223
登録番号 特許第4613317号
出願日 平成19年1月17日(2007.1.17)
公開日 平成20年7月31日(2008.7.31)
登録日 平成22年10月29日(2010.10.29)
発明者
  • 川口 剛
  • 原田 義富
  • 三宅 秀敏
  • 永田 亮一
出願人
  • 国立大学法人 大分大学
発明の名称 時間的に連続する2枚の胸部X線像からの経時変化検出のためのサブトラクション方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】2枚の胸部X線画像(過去画像と現在画像)の間でサブトラクションを行い、病理的経時変化を強調した画像を作成するための方法を提供する。
【解決手段】画像の位置合わせのために、まず、原画像から肋骨下縁の頂上部のエッジを強調した画像を作成し、左肺野部と右肺野部の相関から胸郭の中心軸の傾きを求め、中心軸が垂直線に平行になるように画像を回転する。次に、原画像から肋骨下縁の頂点より外側のエッジを強調した画像を作成し、左肺野部と右肺野部の相関から胸郭中心軸の水平方向の位置を求め、胸郭中心軸が画像中心軸に一致するように、画像を水平方向に平行移動する。この後、過去画像の胸郭内部の部分画像をテンプレートとして、これを現在画像の上で、両者の胸郭中心軸を一致させて垂直方向に移動させながら、相互相関値を計算し、相互相関値を最大にする位置を求め、この位置で過去画像と現在画像を重ね合わせて、両者の差分をとる。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


医師による胸部単純X線写真からの肺癌診断を支援するための画像処理手法として、経時的差分(temporal subtraction)と呼ばれる方法がある。この方法は、同一被検者に対して撮影された過去画像と現在画像の2枚の画像の差をとることにより、2枚の画像間に存在する経時変化を強調する。過去画像に結節がなく、現在画像に結節があるとき、経時的差分によって現在画像中の結節が強調される。
過去画像と現在画像の間には、撮影体位やX線入射方向の差異に起因する位置ずれが存在するので、差分処理に先立ち、正常構造の位置を正確に合わせるための処理が必要である。



従来の経時的差分法(Ishida et al., Application of temporal subtraction for detection of interval changes on chest radiographs: improvement of subtraction images using automated initial image matching, Journal of Digital Imaging, Vol.12, pp.77-86, 1999)は、2枚の画像に対して脊椎線を検出し、脊椎線を用いて2枚の画像間の回転角を補正する。この後、一方の画像の胸郭内部の部分画像をテンプレートとして、これを他方の画像の上で、水平方向、垂直方向に移動させながら相互相関値を計算し、相互相関値を最大にする位置を求めることによって、2枚の画像間の水平、垂直位置を補正する。
回転角、水平位置、垂直位置の補正の中で、回転角の補正は最初に行われるので、回転角の補正が正しく行われていないと、後に続く水平、垂直位置補正のためにどのような方法を用いたとしても、2枚の画像間の最終的な位置合わせは不十分なものとなる。従来法は、画像の各行の水平プロファイルが画像の中心軸付近で極大となる点を求め、これらの点を直線近似することによって脊椎線を求め、脊椎線の傾きを用いて、2枚の画像間の回転角を補正する。しかし、従来法で用いる脊椎線検出法は、上記のように、水平プロファイルの極大点という局所的情報のみを用いて脊椎線を検出するので、従来法から得られる脊椎線の傾きはノイズの影響を受けやすい。この結果として、2枚の画像間の回転角の補正を正しく行えないことが多い。
従来法では、2枚の画像間で、回転角、水平位置、垂直位置の補正を行った後、特開平7-37074で公開されている方法を用いて、一方の画像をワーピングさせ、局所的位置合わせを行う。しかし、このような局所的位置合わせが有効に働くためには、2枚の画像間で、回転角、水平位置、垂直位置の補正を行った段階で、2枚の画像間の位置合わせが、ある程度正確に行われておく必要がある。局所的位置合わせは、2枚の画像間で、対応する画素どおしの座標値の差が小さい場合しか有効に働かない。それ故、経時的差分においては、2枚の画像間で、回転角を補正するための方法が重要である。
【非特許文献1】
Ishida et al., Application of temporal subtraction for detection of interval changes on chest radiographs: improvement of subtraction images using automated initial image matching, Journal of Digital Imaging, Vol.12, pp.77-86, 1999
【特許文献1】
特開平7-37074号公報

産業上の利用分野


本発明は、時間的に連続する2枚の胸部X線像からの経時変化検出のためのサブトラクション方法に関するものである。詳しくは、同一被検者の時間的に連続する2枚の胸部X線像をディジタル化した後、両者の間でサブトラクションを行い、2枚の画像間の経時変化を強調した画像を作成するための方法を提供するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
画像処理装置が
(1)、2枚の胸部X線像を読み取り、前記2枚の胸部X線像のそれぞれに対して、胸部X線像から肋骨下縁の頂上部のエッジが強調された画像E1を作成し、画像E1の右肺領域、左肺領域の各行yに対して、行y上の画素の値の平均値HR(y)、HL(y)を求めた後、HL(y)をテンプレートとして、これを垂直方向に移動させながらHR(y)との間で相互相関値を計算することによって、左右肋骨下縁の垂直方向の位置ずれΔyを検出し、次に、画像E1の右半分をΔyだけ垂直方向に移動させた画像E2を作成し、さらに、画像E2の左肺領域の画像中心軸に関する鏡像をテンプレートとして、これを水平方向に移動させながら画像E2の左半分(右胸部)との間で相互相関値を計算することによって、左右肋骨下縁の水平方向の距離Δxを検出し、この後、ΔyとΔxの比を傾きとする直線と水平軸がなす角度をθとし、次に、原画像を、画像中心を中心としてθだけ回転させた傾き補正画像を作成する。
(2)、前記(1)で得られた2枚の傾き補正画像のそれぞれから、肋骨下縁の頂点より外側のエッジが強調された画像E3を作成し、画像E3の左肺領域の画像中心軸に関する鏡像をテンプレートとし、これを水平方向に移動させながら画像E3の左半分(右胸部)との間で相互相関値を計算することによって、胸郭中心軸の水平方向の位置xGを検出し、次に、列xG が画像中心軸と一致するように画像を水平方向に平行移動する。
(3)、前記(2)で得た2枚の傾きおよび水平位置補正画像の一方における胸郭内部の部分画像をテンプレートとして、これを他方の画像の上で、両者の胸郭中心軸を一致させて垂直方向に移動させながら相互相関値を計算し、相互相関値が最大となる位置で、2枚の傾きおよび水平位置補正画像を重ね合わせて、両者の差分をとり、経時変化が強調された画像を作成する。
ことを特徴とする時間的に連続する2枚の胸部X線像からの経時変化検出のためのサブトラクション方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007008024thum.jpg
出願権利状態 登録
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