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胸部X線画像からのリブケイジ境界検出方法 コモンズ

国内特許コード P120008113
掲載日 2012年11月1日
出願番号 特願2007-081989
公開番号 特開2008-259522
登録番号 特許第4639338号
出願日 平成19年3月27日(2007.3.27)
公開日 平成20年10月30日(2008.10.30)
登録日 平成22年12月10日(2010.12.10)
優先権データ
  • 特願2007-073264 (2007.3.20) JP
発明者
  • 川口 剛
  • 永田 亮一
  • 三宅 秀敏
出願人
  • 国立大学法人 大分大学
発明の名称 胸部X線画像からのリブケイジ境界検出方法 コモンズ
発明の概要

【課題】画像の品質に依らず安定して肺野上端線の位置を検出できる方法、及び、肺野上端線から肺野下端線までのすべての行に対して、リブケイジ境界の位置を正しく検出できる方法を提供する。
【解決手段】画像の左半分(右胸部)から、右肺の肋骨側面部下縁の画素と同じ勾配方向をもつ画素を抽出し、これらの画素の連結成分の中で面積最大の連結成分の左境界点列を右側リブケイジ境界候補点列Lとし、左境界点列がLとの間でマージの条件を満たす連結成分があれば、Lとその左境界点列をマージしてLを更新するという処理を、Lに新たな点列がマージされなくなるまで繰り返すことによって最終的な右側リブケイジ境界候補点列を求め、また同様な方法を用いて、画像の右半分(左胸部)から左側リブケイジ境界候補点列を求め、右側リブケイジ境界候補点列の最上点の行番号と左側リブケイジ境界候補点列の最上点の行番号の平均によって、肺野上端線の位置を与える。
【選択図】 図9

従来技術、競合技術の概要


胸部X線像からリブケイジ境界を自動検出する方法は、X.W.Xu and K.Doi, Image feature analysis for computer-aided diagnosis : Accurate determination of ribcage boundary in chest radiographs, Medical Physics, Vol.22, No.5, pp.617-626, 1995や特開平7-37074号公報に記載されているように、コンピュータ支援診断の分野で広く利用されている。
従来のリブケイジ境界検出法(X.W.Xu and K.Doi, Image feature analysis for computer-aided diagnosis : Accurate determination of ribcage boundary in chest radiographs, Medical Physics, Vol.22, No.5, pp.617-626, 1995)は、画像の垂直プロファイル、水平プロファイルを用いて、リブケイジ境界候補点を検出する。右側、左側リブケイジ境界は、行方向に急激に変化するのに対して、上肺リブケイジ境界は、列方向に急激に変化する。そこで従来法は、リブケイジ境界を上肺、右側、左側リブケイジ境界の三つの部分に分け、右側および左側リブケイジ境界候補点は水平プロファイルを用いて検出し、上肺リブケイジ境界候補点は垂直プロファイルを用いて検出する。
また、従来法は、上肺、右側、左側リブケイジ境界ごとに境界候補点を求めるとき、まず開始点を求め、前に検出された境界候補点の近傍で次の境界候補点を求めるという処理を繰り返して、境界候補点をたどって行く。そして、境界候補点を検出した後、上肺、右側、左側リブケイジ境界ごとに、カーブフィッティングを適用して、これの境界を曲線で与える。
従来法の問題点の一つは、この方法がリブケイジ境界を上肺、右側、左側リブケイジ境界の三つの部分に分けて検出するため、三つの境界を求めた後、これらを一つの連続する曲線に結合する必要があることである。
従来法の2番目の問題点は、従来法は上肺リブケイジ境界の検出に失敗することが多いことである。従来法は、上肺リブケイジ境界を求めるために、まず、肺野上端線を求め、肺野上端線上の一つの点を境界候補点列の開始点とする。しかし、従来法は肺野上端線を求めるために、画像上部の垂直プロファイルの極大点という局所的情報のみを用いるので、肺野上端線を正しく求めることができないことが多い。肺野上端線が正しく求まらないと、境界候補点列の開始点が求まらないので、上肺リブケイジ境界は求まらない。また、従来法は、前に検出された境界候補点の近傍で、垂直プロファイルの2次微分の極小点を求め、値が小さいほうから二つの極小点のうちの一方を次の境界候補点とするが、上肺部は複雑な合成像となっているため、開始点が正しく求まった場合でも、従来法が用いるような方法では上肺リブケイジ境界候補点を正しくたどれないことも多い。
従来法の3番目の問題点は、従来法ではリブケイジ境界の検出精度が、境界候補点列の開始点の検出精度に大きく依存するにもかかわらず、従来法の開始点の検出精度は低いことである。従来法は、上肺リブケイジ境界と比較すると、右側、左側リブケイジ境界を画像によらず比較的安定して検出できる。しかし、従来法は、肺の中央(行方向に関する中央)で境界候補点列の開始点を求めた後、上下の方向に境界候補点をたどることによって右側、左側リブケイジ境界を求めるが、開始点を求めるために、水平プロファイルの2次微分の最小点という局所的情報のみを用いるため、開始点の検出に失敗することが多い。上肺リブケイジ境界検出の場合と同様、開始点の検出に失敗すると、従来法は右側、左側リブケイジ境界を正しく検出できない。
特開2002-177249号公報には、Xuらの方法を改良したリブケイジ境界検出法が示されているが、この方法の基本的アルゴリズムはXuらの方法と同じであり、この方法もXuらの方法と同様な問題点をもつ。

【非特許文献1】X.W.Xu and K.Doi, Image feature analysis for computer-aided diagnosis : Accurate determination of ribcage boundary in chest radiographs, Medical Physics, Vol.22, No.5, pp.617-626, 1995

【特許文献1】特開平7-37074号公報

【特許文献2】特開2002-177249号公報

産業上の利用分野


本発明は、胸部X線像からリブケイジ(ribcage)境界を精度よく自動検出するための画像処理方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
(1)胸部X線像に1次微分オペレータを適用して各画素の勾配方向を求めた後、画像の左半分(右胸部)においては、右肺の肋骨側面部下縁の画素と同じ勾配方向をもつ画素(右エッジ要素と呼ぶ)の値を1とし、その他の画素の値を0として、また画像の右半分(左胸部)においては、左肺の肋骨側面部下縁の画素と同じ勾配方向をもつ画素(左エッジ要素と呼ぶ)の値を1とし、その他の画素の値を0として、2値画像Bを作成し、
この後、画像Bの左半分において、右エッジ要素の連結成分を求め、面積最大の連結成分の左境界点列(各行において連結成分の最も左側にある画素をつないで得られる道)を右側リブケイジ境界候補点列とし、画像Bの右半分において、左エッジ要素の連結成分を求め、面積最大の連結成分の右境界点列(各行において連結成分の最も右側にある画素をつないで得られる道)を左側リブケイジ境界候補点列とし、
次に、右側リブケイジ境界候補点列をLとして、まず、y方向に関してLに包含される右エッジ要素の連結成分を削除した後、左境界点列がLとの間でマージの条件を満たす連結成分があれば、Lとその左境界点列をマージして得られる点列をあらためて右側リブケイジ境界候補点列Lとし、この処理をLに新たな点列がマージされなくなるまで繰り返すことによって最終的な右側リブケイジ境界候補点列を求め、
また、同様な方法で左側リブケイジ境界候補点列を求める。
(2)前記(1)の方法で求まる右側リブケイジ境界候補点列の最上点の行番号と左側リブケイジ境界候補点列の最上点の行番号の平均によって、肺野上端線の位置を与える。
(3)前記(1)の方法で求まる右側リブケイジ境界候補点列と左側リブケイジ境界候補点列のそれぞれに対して、点列上の点の列番号をx、行番号をyとするとき、xがyの4次多項式で与えられると仮定して、点列にカーブフィッティングを適用して得られる曲線を右側リブケイジ境界、左側リブケイジ境界とし、これらと前記(2)の方法で求まる肺野上端線、および、肺野下端線によってリブケイジ境界を与える。
ことを特徴とするリブケイジ境界検出方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007081989thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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