TOP > 国内特許検索 > 核酸結合蛋白質アッセイ法およびキット

核酸結合蛋白質アッセイ法およびキット 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P120008156
整理番号 F07042-JP
掲載日 2012年11月1日
出願番号 特願2009-550561
登録番号 特許第5652850号
出願日 平成21年1月22日(2009.1.22)
登録日 平成26年11月28日(2014.11.28)
国際出願番号 JP2009051006
国際公開番号 WO2009093667
国際出願日 平成21年1月22日(2009.1.22)
国際公開日 平成21年7月30日(2009.7.30)
優先権データ
  • 特願2008-011750 (2008.1.22) JP
発明者
  • 田 原 栄 俊
  • 宮 城 徹
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 核酸結合蛋白質アッセイ法およびキット 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 本発明は、核酸結合タンパク質の検出方法および核酸結合タンパク質の結合阻害剤または促進剤のスクリーニング方法の提供を目的とする。本発明によれば、核酸と核酸結合タンパク質との結合を検出する方法であって、少なくとも二つの核酸二本鎖部分を有する核酸複合体の構造変化の程度を測定することを含んでなる方法が提供される。
従来技術、競合技術の概要



核酸結合タンパク質は、転写因子や染色体構造タンパク質、DNA修復酵素、RNA加工に関わる酵素、あるいはポリメラーゼなど、細胞内において非常に重要な機能を担っている分子であり、核酸結合タンパク質の挙動を解析することは、生命活動を理解する上で重要な意味があると考えられている。また、核酸結合タンパク質はその機能の重要性から、医薬品や機能性食品等の開発の標的として注目されるようになってきている。





近年の技術の進歩により、核酸結合タンパク質を検出する種々の方法がこれまでに開発されている。





一般に、核酸結合タンパク質の検出には、ゲルシフト法やフットプリント法が用いられているが、これらの方法は電気泳動を伴うために、時間及び操作が煩雑であるという問題がある。





タンパク質が結合した場合にのみ結合する二種類のDNAプローブを利用したホモジニアスな核酸結合タンパク質の検出方法(米国特許6,544,746号公報、Heyduk, T., et al. (2002) Nat. Biotechnol. 20(2) 171-176)は、DNAプローブの設計が煩雑であり、さらに、離れた二箇所の配列に結合しうるDNA結合タンパク質にしか使用できないという問題がある(Wang, J., et al. (2005) Nucleic Acids Res. 33(2) e23、Jantz, D., et al. (2002) Nat. Biotechnol. 20(2) 126-127)。





エキソヌクレアーゼIIIを利用した核酸結合タンパク質検出方法(非特許文献2)は、弱い結合の核酸結合タンパク質の検出が困難であり、また、医薬品等の薬物スクリーニングに利用した場合、薬剤のエキソヌクレアーゼIII活性に対する影響を考慮することが必要であり、さらに、エキソヌクレアーゼIII近縁のタンパク質の活性に影響する薬剤のスクリーニングはできないという問題がある。





蛍光相関分光法を利用した核酸結合タンパク質検出法(Kobayashi, T., et al. (2004) Anal. Biochem. 332(1) 58-66)は、核酸単独と核酸に核酸結合タンパク質が結合した複合体の大きさの差を検出するものであり、小さな核酸結合タンパク質では十分なシグナル/ノイズ比が得られない問題がある。さらに、この方法には特殊な機器が必要であるため汎用性に問題がある。





このように、種々の検出方法が開発されてきたにもかかわらず、多検体を迅速、かつ簡便に処理する方法は報告されておらず、核酸結合タンパク質を標的とする医薬品や機能性食品等のスクリーニングに応用可能な方法の開発が強く求められている。

産業上の利用分野



本発明は、核酸結合タンパク質の検出方法およびキットに関する。本発明は、更に、核酸結合タンパク質の結合阻害剤または促進剤のスクリーニング方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
核酸と核酸結合タンパク質との結合を検出する方法であって、少なくとも二つの核酸二本鎖部分を有する核酸複合体の構造変化の程度を測定することを含んでなり、少なくとも二つの核酸二本鎖部分を有する核酸複合体が、二つの核酸二本鎖がそれらの末端配列において互いに結合してなる複合体(核酸二本鎖複合体)であり、構造変化が、二つの核酸二本鎖間のヌクレオチド鎖交換である、方法。

【請求項2】
下記工程を含んでなる、請求項1に記載の方法:
(i)核酸結合タンパク質と、核酸二本鎖Aと、核酸二本鎖Bとを接触させる工程(ここで、核酸二本鎖Aは二つの核酸一本鎖(以下、それぞれ「核酸A1」および「核酸A2」とする)からなり、核酸二本鎖Bは二つの核酸一本鎖(以下、それぞれ「核酸B1」および「核酸B2」とする)からなる);および
(ii)核酸二本鎖複合体の構造変化の程度を測定する工程。

【請求項3】
工程(ii)において、核酸A1と核酸B1とからなる核酸二本鎖(核酸二本鎖C)および/または核酸A2と核酸B2とからなる核酸二本鎖(核酸二本鎖D)の量を測定することにより核酸二本鎖複合体の構造変化の程度を測定する、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
工程(ii)において、核酸二本鎖Aおよび/または核酸二本鎖Bの量を測定することにより核酸二本鎖複合体の構造変化の程度を測定する、請求項2に記載の方法。

【請求項5】
核酸二本鎖Aおよび核酸二本鎖Bの少なくとも一つが核酸結合タンパク質の結合部位を有する、請求項~4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】
核酸A1が第一のヌクレオチド配列および第二のヌクレオチド配列を有する核酸一本鎖からなり、核酸A2が前記第一のヌクレオチド配列に対応する配列および第三のヌクレオチド配列を有する核酸一本鎖からなり、核酸B1が前記第二のヌクレオチド配列に対応する配列および第四のヌクレオチド配列を有する核酸一本鎖からなり、核酸B2が前記第三のヌクレオチド配列に対応する配列および第四のヌクレオチド配列に対応する配列を有する核酸一本鎖からなる、請求項2に記載の方法。

【請求項7】
核酸A1のヌクレオチド配列における、核酸B1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸B1のヌクレオチド配列における、核酸A1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸A2のヌクレオチド配列における、核酸B2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;および
核酸B2のヌクレオチド配列における、核酸A2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基
から選択されるミスマッチ塩基を単独でまたは組み合わせて有する、請求項~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
核酸と核酸結合タンパク質との結合を検出する方法であって、少なくとも二つの核酸二本鎖部分を有する核酸複合体の構造変化の程度を測定することを含んでなり、少なくとも二つの核酸二本鎖部分を有する核酸複合体が、二つの核酸二本鎖部分が可逆的に鎖交換するように構成されてなる複合体(一体型核酸複合体)であり、構造変化が、二つの核酸二本鎖間のヌクレオチド鎖交換である、方法。

【請求項9】
下記工程を含んでなる、請求項8に記載の方法:
(iii)核酸結合タンパク質と、一体型核酸複合体Eとを接触させる工程(ここで、一体型核酸複合体Eは、核酸二本鎖部分を有する核酸複合体Gと核酸二本鎖部分を有する核酸複合体Hとを含んでなり、核酸複合体Gは二つの核酸一本鎖含有体(以下、それぞれ「核酸G1」および「核酸G2」とする)を含んでなり、核酸複合体Hは二つの核酸一本鎖含有体(以下、それぞれ「核酸H1」および「核酸H2」とする)を含んでなる);および
(iv)一体型核酸複合体の構造変化の程度を測定する工程
(ここで、
核酸G1が、末端部分1と、第五のヌクレオチド配列と、末端部分3とからなり、第五のヌクレオチド配列の3’末端に末端部分1が、第五のヌクレオチド配列の5’末端に末端部分3が連結されてなる核酸一本鎖含有体であり、
核酸G2が、末端部分2と、第五のヌクレオチド配列に対応する配列と、末端部分3に対応する部分とからなり、第五のヌクレオチド配列に対応する配列の5’末端に末端部分2が、第五のヌクレオチド配列に対応する配列の3’末端に末端部分3に対応
する部分が連結されてなる核酸一本鎖含有体であり、
核酸H1が、末端部分1に対応する部分と、第六のヌクレオチド配列と、末端部分4とからなり、第六のヌクレオチド配列の5’末端に末端部分1に対応する部分が、第六のヌクレオチド配列の3’末端に末端部分4が連結されてなる核酸一本鎖含有体であり、
核酸H2が、末端部分4に対応する部分と、第六のヌクレオチド配列に対応する配列と、末端部分2に対応する部分とからなり、第六のヌクレオチド配列に対応する配列の5’末端に末端部分4に対応する部分が、第六のヌクレオチド配列に対応する配列の3’末端に末端部分2に対応する部分が連結されてなる核酸一本鎖含有体である)。

【請求項10】
末端部分がポリヌクレオチドであり、
末端部分1の5’末端のヌクレオチド配列と末端部分2の3’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成されず、かつ末端部分1に対応する部分の3’末端のヌクレオチド配列と末端部分2に対応する部分の5’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成されず;および/または
末端部分1の5’末端のヌクレオチド配列と末端部分1に対応する部分の3’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成され、かつ末端部分2の3’末端のヌクレオチド配列と末端部分2に対応する部分の5’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成され;並びに
末端部分3の3’末端のヌクレオチド配列と末端部分4の5’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成されず、かつ末端部分3に対応する部分の5’末端のヌクレオチド配列と末端部分4に対応する部分の3’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成されず;および/または
末端部分3の3’末端のヌクレオチド配列と末端部分3に対応する部分の5’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成され、かつ末端部分4の5’末端のヌクレオチド配列と末端部分4に対応する部分の3’末端のヌクレオチド配列との間で安定性が高い塩基対群が形成される、請求項9に記載の方法。

【請求項11】
工程(iv)において、一体型核酸複合体Eの量を測定することにより一体型核酸複合体の構造変化の程度を測定する、請求項9または10に記載の方法。

【請求項12】
工程(iv)において、核酸G1および核酸H1を含んでなり、核酸二本鎖部分を有する核酸複合体Iと、核酸G2および核酸H2を含んでなり、核酸二本鎖部分を有する核酸複合体Jとを含んでなる一体型核酸複合体Fの量を測定することにより一体型核酸複合体の構造変化の程度を測定する、請求項9または10に記載の方法。

【請求項13】
一体型核酸複合体Eおよび一体型核酸複合体Fのいずれか一つのみが核酸結合タンパク質の結合部位を有する、請求項~12のいずれか一項に記載の方法。

【請求項14】
核酸G1のヌクレオチド配列における、核酸H1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸H1のヌクレオチド配列における、核酸G1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸G2のヌクレオチド配列における、核酸H2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;および
核酸H2のヌクレオチド配列における、核酸G2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基
から選択されるミスマッチ塩基を単独でまたは組み合わせて有する、請求項~13のいずれか一項に記載の方法。

【請求項15】
核酸G1のヌクレオチド配列における、核酸G2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸G2のヌクレオチド配列における、核酸G1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;
核酸H1のヌクレオチド配列における、核酸H2のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基;または
核酸H2のヌクレオチド配列における、核酸H1のヌクレオチド配列に対する1以上のミスマッチ塩基
から選択されるミスマッチ塩基を単独でまたは組み合わせて有する、請求項~13のいずれか一項に記載の方法。

【請求項16】
構造変化の程度が、蛍光共鳴エネルギー転移を利用して測定される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。

【請求項17】
核酸が、DNAである、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。

【請求項18】
核酸結合タンパク質が、転写因子である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。

【請求項19】
核酸結合タンパク質が、構造タンパク質である、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。

【請求項20】
マルチプレックスで行われる、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。

【請求項21】
被験物質存在下および非存在下において、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法を行う、核酸結合タンパク質の結合阻害剤または促進剤のスクリーニング方法。

【請求項22】
被験物質の標的となる核酸結合タンパク質とは結合しない核酸からなる核酸複合体の構造変化の程度を測定することをさらに含んでなる、請求項21に記載のスクリーニング方法。

【請求項23】
末端配列において結合し得る核酸二本鎖Aと核酸二本鎖Bとを含んでなる、核酸と核酸結合タンパク質との結合の検出に用いるためのキット(ここで、核酸二本鎖Aおよび核酸二本鎖Bは請求項2において定義された内容と同義である)。

【請求項24】
一体型核酸複合体Eまたは一体型核酸複合体Fを含んでなる、核酸と核酸結合タンパク質との結合の検出に用いるためのキット(ここで、一体型核酸複合体Eは請求項9に、一体型核酸複合体Fは請求項12において定義された内容と同義である)。

【請求項25】
末端配列において結合し得る核酸二本鎖Aと核酸二本鎖Bとを含んでなる、核酸結合タンパク質の阻害剤または促進剤のスクリーニングに用いるためのキット(ここで、核酸二本鎖Aおよび核酸二本鎖Bは請求項2において定義された内容と同義である)。

【請求項26】
一体型核酸複合体Eまたは一体型核酸複合体Fを含んでなる、核酸結合タンパク質の阻害剤または促進剤のスクリーニングに用いるためのキット(ここで、一体型核酸複合体Eは請求項9に、一体型核酸複合体Fは請求項12において定義された内容と同義である)。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2009550561thum.jpg
出願権利状態 登録


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close