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不揮発性光メモリ、光記憶装置、ネットワークルータ 新技術説明会

国内特許コード P120008170
整理番号 S2011-0516
掲載日 2012年11月1日
出願番号 特願2011-073051
公開番号 特開2012-209382
登録番号 特許第5688739号
出願日 平成23年3月29日(2011.3.29)
公開日 平成24年10月25日(2012.10.25)
登録日 平成27年2月6日(2015.2.6)
発明者
  • 池田 和浩
  • 黄 晋二
  • 河口 仁司
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 不揮発性光メモリ、光記憶装置、ネットワークルータ 新技術説明会
発明の概要 【課題】本発明は、光信号の情報を記憶させておくために電力を消費することがなく、光信号の情報の書込み、および読出しを高速にかつ簡単な構成で行なうことができる不揮発性光メモリを提供する。
【解決手段】本発明は、電子のスピン偏極状態を利用して光信号を記憶する半導体レーザー構造を備えた不揮発性光メモリ10である。不揮発性光メモリ10は、GaAs基板1と、GaAs基板1上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある分布ブラッグ反射層2と、分布ブラッグ反射層2上に、量子井戸構造を有する半導体活性層3とを備えている。発光領域10aの半導体活性層3上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある分布ブラッグ反射層4と、受光領域10bの半導体活性層3上の一部に、半導体活性層3の表面に対して垂直の磁化方向を有する強磁性電極5とを備えている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、インターネットの発展に伴い、ネットワークにおける通信量は、年率40%におよぶ増加が予想されている。通信量の増加に対して通信速度および消費電力の観点から、ネットワークは、すべての部分で電気による通信から光による通信へと変化することが求められている。



ネットワークにおける通信をすべて光によって行なう場合、光信号を電気信号に変換してルーティングを行なっているネットワークルータ(電気ルータ)を、光信号を電気信号に変換することになしにルーティングを行なうネットワークルータ(光ルータ)に置き換えることが必要不可欠になる。



図8は、光ルータの構成を示す概略図である。図8に示す光ルータ100は、光バッファメモリ101、光スイッチ素子102、波長変換器103、ヘッダ認証部104、制御部105を備えている。



光バッファメモリ101は、入力側の光ファイバ200から入力される光信号を一時的に記憶する光記憶装置である。光スイッチ素子102は、光バッファメモリ101から読出された光信号を所望の出力先に出力できるようにルートを切替えるスイッチング素子である。



波長変換器103は、光スイッチ素子102と出力側の光ファイバ300との間に設け、光バッファメモリ101から読出された光信号を、光ルータ100から出力した後にネットワークを伝送する際に適した波長の光信号に変換する。



ヘッダ認証部104は、光ファイバ200から入力される光信号のヘッダ情報を読取り、制御部105に出力する。制御部105は、ヘッダ認証部104で読取ったヘッダ情報に基づいて、光スイッチ素子102のスイッチングを制御する。



光ルータ100において、通信速度および消費電力の観点から最も重要になるデバイスが光バッファメモリ101である。この光バッファメモリ101には、入力される光信号を遅延させて、光信号を一時的に記憶する光遅延線や、入力された光信号を電気情報や磁気信号に変換して保持する光ビットメモリが提案されている。



たとえば、光ビットメモリでは、高いQ値をもつフォトニック結晶光共振器の透過率の双安定性を用いたメモリなどが提案されている(”All-optical on-chip bit memory based on ultra high Q InGaAsP photonic crystal”, Optics Express 16, 19382 (2008))。



また、電子のスピン偏極状態を利用するスピントロニクスを用いたメモリとしては、特許文献1に開示してある、磁気トンネル接合電極を持ったPINダイオードからなる不揮発性光メモリがある。特許文献1に開示してある不揮発性光メモリは、右回りまたは左回りの円または楕円偏光の光パルスを照射することにより、自由層に注入された電流が強磁性の金属層の磁化方向を反転させることで、光信号の情報を記憶するメモリである。

産業上の利用分野


本発明は、光信号の情報を記憶する不揮発性光メモリ、光記憶装置、ネットワークルータに関し、特に、電子のスピン偏極状態を利用して光信号を記憶する不揮発性光メモリ、光記憶装置、ネットワークルータに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
電子のスピン偏極状態を利用して光信号を記憶する不揮発性光メモリであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある第1反射層と、
前記第1反射層上に、量子井戸構造を有する半導体活性層と、
前記半導体活性層を発光領域と受光領域とに分け、前記発光領域の前記半導体活性層上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある第2反射層と、
前記受光領域の前記半導体活性層上の一部に、前記半導体活性層の表面に対して垂直の磁化方向を有する強磁性電極と
を備え、
少なくとも前記第1反射層、および前記半導体活性層の最表膜に不純物をドープして、前記第1反射層と前記半導体活性層の最表膜との間でPINダイオードを構成し、
前記受光領域の前記半導体活性層に、右回りまたは左回りの円または楕円偏光で情報を表した光信号を入射して、右回りまたは左回りの円または楕円偏光に対応したスピン偏極状態の電子を生成し、生成したスピン偏極状態の電子を、前記半導体基板と前記強磁性電極との間に逆バイアス方向の電圧を印加することで前記強磁性電極に流入させ、流入したスピン偏極状態の電子によって前記強磁性電極の磁化方向を制御して、前記光信号の情報を前記強磁性電極の磁化方向として書込み、
前記半導体基板と前記強磁性電極との間に順バイアス方向の電圧を印加することで、前記光信号の情報を書込んだ前記強磁性電極の磁化方向に対応したスピン偏極状態の電子を前記発光領域の前記半導体活性層に注入し、前記第2反射層の表面に対して垂直方向に、注入した電子のスピン偏極状態に対応した右回りまたは左回りの円または楕円偏光のレーザー光を発して、前記光信号の情報を読出す、不揮発性光メモリ。

【請求項2】
電子のスピン偏極状態を利用して光信号を記憶する不揮発性光メモリであって、
半導体基板と、
前記半導体基板上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある第1反射層と、
前記第1反射層上に、量子井戸構造を有する半導体活性層と、
前記半導体活性層を発光領域と受光領域とに分け、前記発光領域の前記半導体活性層上に、異なる屈折率の半導体膜を交互に積層することで形成してある第2反射層と、
前記受光領域の前記半導体活性層上の一部または全部に、前記半導体活性層の表面に対して垂直の磁化方向を有する強磁性電極と
を備え、
少なくとも前記第1反射層、および前記半導体活性層の最表膜に不純物をドープして、前記第1反射層と前記半導体活性層の最表膜との間でPINダイオードを構成し、
前記強磁性電極に、右回りまたは左回りの円または楕円偏光で情報を表した光信号を入射して、入射した前記光信号の右回りまたは左回りの円または楕円偏光によって前記強磁性電極の磁化方向を制御して、前記光信号の情報を前記強磁性電極の磁化方向として書込み、
前記半導体基板と前記強磁性電極との間に順バイアス方向の電圧を印加することで、前記光信号の情報を書込んだ前記強磁性電極の磁化方向に対応したスピン偏極状態の電子を前記発光領域の前記半導体活性層に注入し、前記第2反射層の表面に対して垂直方向に、注入した電子のスピン偏極状態に対応した右回りまたは左回りの円または楕円偏光のレーザー光を発して、前記光信号の情報を読出す、不揮発性光メモリ。

【請求項3】
前記半導体活性層は、複数の量子井戸膜と複数の障壁膜とを有する多重量子井戸構造である、請求項1または2に記載の不揮発性光メモリ。

【請求項4】
前記半導体活性層は、前記受光領域の前記半導体活性層と前記第1反射層との間に絶縁膜を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の不揮発性光メモリ。

【請求項5】
前記半導体基板の(110)面上に前記半導体活性層を形成してある、請求項1~4のいずれか一項に記載の不揮発性光メモリ。

【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の不揮発性光メモリを平面に複数配置してある、光記憶装置。

【請求項7】
請求項6に記載の光記憶装置を備えてある、ネットワークルータ。
産業区分
  • 半導体
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011073051thum.jpg
出願権利状態 登録
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