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黒鉛からの炭素同位体の分離方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P120008225
整理番号 N12010
掲載日 2012年11月12日
出願番号 特願2012-134662
公開番号 特開2013-031833
登録番号 特許第6082898号
出願日 平成24年6月14日(2012.6.14)
公開日 平成25年2月14日(2013.2.14)
登録日 平成29年2月3日(2017.2.3)
優先権データ
  • 特願2011-141883 (2011.6.27) JP
発明者
  • 金子 克美
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 黒鉛からの炭素同位体の分離方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】黒鉛から、炭素同位体を効率よく分離できる黒鉛からの炭素同位体の分離方法を提供する。
【解決手段】12Cと13Cもしくは14Cとを含む黒鉛から炭素同位体を分離する炭素同位体の分離方法において、黒鉛を燃焼させて二酸化炭素同位体混合ガスを生成させる工程と、生成した二酸化炭素同位体混合ガスに水素を反応させてメタン同位体混合ガスを生成させる工程と、生成したメタン同位体混合ガスを、吸着剤が充填されたチャンバーに通流し、量子分子篩効果により、12CH4よりも分子量の大きな13CH4もしくは14CH412CH4よりも多く吸着剤に吸着させ、吸着させたメタン同位体混合ガスの吸着剤からの脱離と吸着剤への吸着を繰り返して13CH4もしくは14CH4を濃縮する工程と、濃縮した13CH4もしくは14CH413Cもしくは14Cと水素とに分離する工程とを含む。
【選択図】図9
従来技術、競合技術の概要


炭素同位体の1つである13Cは、医療分野や原子力産業の分野において用途が拡大している。特に医療分野においては、マーカー試薬として核磁気共鳴法等による診断に用いられている。
また14Cは、黒鉛減速型原子炉で反射材として用いられる黒鉛中に生成し、放射性を有することから、その処理方法が検討されている。黒鉛減速型の原子炉では、その廃止措置に伴って、数千トンの黒鉛が廃棄物として発生する。この黒鉛に含まれる放射性炭素の量は1~2%程度である。ここで、1000トンの黒鉛中2%の炭素が放射化されたとすると、20トンは放射性廃棄物として処理する必要があるが、残りの980トンの黒鉛は一般廃棄物として処理できる。よって、炭素同位体を分離せずに処理した場合は1000トンの放射性廃棄物が発生するが、完全に分離に成功すると20トンですむ。日本国内でも2基の原子炉からの放射性炭素の廃棄が大きな課題であるが、イギリスなどでは放射性炭素が多量にでる老朽化した原子炉が多く、それらの処理が大きな懸案課題である。
14Cの分離に対する重要性は各国共通の認識と理解されるが、この分野の研究論文は少ない。14C の分離や濃縮には、安定同位体であり、医療分野での用途がある13C の分離方法を応用することが有効である。
なお、特許文献1~4には、使用済み黒鉛の処理・処分方法が示されている。

産業上の利用分野


本発明は、黒鉛からの炭素同位体の分離方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
12Cと13Cもしくは14Cとを含む黒鉛から炭素同位体を分離する炭素同位体の分離方法において、
黒鉛を燃焼させて二酸化炭素同位体混合ガスを生成させる工程と、
生成した二酸化炭素同位体混合ガスに水素を反応させてメタン同位体混合ガスを生成させる工程と、
生成したメタン同位体混合ガスを、吸着剤が充填されたチャンバーに通流し、量子分子篩効果により、12CH4よりも分子量の大きな13CH4もしくは14CH412CH4よりも多く吸着剤に吸着させ、吸着させたメタン同位体混合ガスの吸着剤からの脱離と吸着剤への吸着を繰り返して13CH4もしくは14CH4を濃縮する工程と、
濃縮した13CH4もしくは14CH413Cもしくは14Cと水素とに分離する工程とを含み、
前記吸着剤に、熱処理によって、細孔入り口の径の大きさを0.5~1nmに調整した細孔を有する活性炭素繊維を用いることを特徴とする黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項2】
前記濃縮工程において、前記チャンバー内の温度を前記量子分子篩効果が生じる低温状態に設定することにより吸着剤にメタン同位体混合ガスを吸着させ、前記チャンバー内を前記量子分子篩効果が生じる温度よりも高い温度にすることにより、吸着剤に吸着したメタン同位体混合ガスを吸着剤から脱離させることを特徴とする請求項1記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項3】
前記濃縮工程における吸着剤へのメタン同位体混合ガスの吸着を、液体窒素の沸点である-196℃で行うことを特徴とする請求項1または2記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項4】
前記濃縮工程において、メタン同位体混合ガスを複数のチャンバーに通流させ、吸着剤に吸着したメタン同位体混合ガスの脱離と吸着を繰り返して濃縮して回収すると共に、吸着されなかったメタン同位体混合ガスをガス溜めに捕集し、この捕集したメタン同位体混合ガスを前記チャンバーに通流させてメタン同位体混合ガスの再分離を行うことを特徴とする請求項1~3いずれか1項記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項5】
前記ガス溜めに、最終的に12CH4のみを捕集することを特徴とする請求項4記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項6】
前記濃縮工程において、2つのチャンバーに交互に、他のチャンバーで吸着、脱離されたメタン同位体混合ガスを導入して、吸着と脱離を繰り返して濃縮を行うことを特徴とする請求項1~5いずれか1項記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項7】
前記吸着剤に1nmよりも小さな細孔を有する吸着剤を用いることを特徴とする請求項1~6いずれか1項記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。

【請求項8】
前記メタン同位体混合ガスを生成させる工程で、未反応であった二酸化炭素同位体混合ガスをドライアイスとして捕集し、ガス化して再度メタン同位体混合ガスを生成させる反応を行わせることを特徴とする請求項1~7いずれか1項記載の黒鉛からの炭素同位体の分離方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2012134662thum.jpg
出願権利状態 登録
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