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粒子の検出方法、その装置、分散液中の粒子の濃度差形成方法およびその装置 外国出願あり

国内特許コード P120008266
掲載日 2012年11月19日
出願番号 特願2008-514479
登録番号 特許第5035855号
出願日 平成19年5月2日(2007.5.2)
登録日 平成24年7月13日(2012.7.13)
国際出願番号 JP2007059385
国際公開番号 WO2007129667
国際出願日 平成19年5月2日(2007.5.2)
国際公開日 平成19年11月15日(2007.11.15)
優先権データ
  • 特願2006-131983 (2006.5.10) JP
発明者
  • 一ノ瀬 暢之
  • 野々口 斐之
  • 中山 敏弘
出願人
  • 国立大学法人京都工芸繊維大学
発明の名称 粒子の検出方法、その装置、分散液中の粒子の濃度差形成方法およびその装置 外国出願あり
発明の概要

粒子の検出方法は、第一の粒径を有する第一の粒子と第一の粒径よりも大きい第二の粒径を有する第二の粒子とが分散した分散液中にパルスレーザーを照射し、分散液中に衝撃波を発生させる衝撃波発生工程と、衝撃波発生工程によって発生した衝撃波により、第一の粒子を第一の加速度で加速して移動させ、第二の粒子を第一の加速度よりも大きい第二の加速度で加速して移動させる移動速度差付与工程と、第一または第二の粒子を検出する検出工程とを備える。

従来技術、競合技術の概要


微小物体の取り扱い操作、加工は、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーに関連して近年特に注目されている分野である。顕微鏡下においてマイクロメーターオーダーの物体をレーザー光により操作することは、レーザーピンセットにより非接触で行うことができ、また、加工については、レーザーアブレーションやレーザーによる重合反応により造形を行うことができる。さらに、微小物体に対して他の物体を接合することや他の物質を注入することは、これら技術の組み合わせのみでは不十分である。レーザー光を顕微鏡の対物レンズにより液体中に集光して発生する衝撃波(レーザー誘起衝撃波)は、物体に強い加速度を与えることができるため、大きな力を必要とする作業を行うための動力として有効と考えられる。



ここで、上記に関連した技術が、特開2003-210159号公報、特開2003-344260号公報、特開2005-144538号公報、特開2005-335020号公報、特開2005-287419号公報、特開2005-168495号公報、Appl.Phys.Lett.,84,2940(2004)、Appl.Phys.A,79,795(2004)に開示されている。



均一溶液中の分子を加速し、濃度差を与える方法として電気泳動法や誘電泳動法があるが、電気泳動法では電荷をもつイオンのみしか移動させることができない。これらの泳動法では、移動速度が小さいため、分析等の時間がかかる問題がある。また、吸着や浸透、あるいは分配平衡を用いたクロマトグラフィーは、物質を移動させながら濃度差を与える方法であり、混合物の分離・分析方法として広く用いられている。一方、超遠心分離法は、高分子量の分子に対して適用され、分子量測定や分離に用いられている。しかし、後者のいずれの方法も原理的に物質の拡散、移動を含むため、高い分離能と高速化あるいは小型化を両立することは困難である。



すなわち、従来における電気泳動法や誘電泳動法では、その対象が電荷を持つイオンに限られ、移動速度が小さいことが問題である。また、従来におけるクロマトグラフィーや超遠心分離法では、高い分離能と高速化あるいは小型化を両立することは困難である。



ここで、顕微鏡等を用いて液体内にパルスレーザーを集光して衝撃波を発生させることは多くの研究者が行っており、その発生機構等が研究されている(Appl.Phys.Lett.,84,2940(2004)、Appl.Phys.A,79,795(2004))。このレーザー誘起衝撃波を利用した公知技術においては、細胞および細胞の一部分の分離(特開2003-210159号公報)、粒子の加速・移動(Appl.Phys.A,79,795(2004))、粒子の進行方向制御(特開2003-344260号公報)、微小物体の加工(特開2005-144538号公報、特開2005-335020号公報)などがある。加速できる粒子としては、金コロイド、高分子ラテックス粒子などのナノメートルからマイクロメーターオーダーの構造体、または生体細胞である。これらの粒子の加速を利用して顕微鏡下で細胞への注入による細胞内の増強ラマン分光を意図したマーキングを行なっている。本発明では、加速する対象を低分子から高分子までに拡げることを可能であることを見出しており、分子に依存した機能の付与、分子サイズの分析などが可能である。また、レーザー誘起衝撃波により細胞内へ外来物質を注入するレーザーインジェクション方法が考案されている(特開2005-287419号公報、特開2005-168495号公報)。



すなわち、上記した特開2003-210159号公報、特開2003-344260号公報、特開2005-144538号公報、特開2005-335020号公報、特開2005-287419号公報、特開2005-168495号公報、Appl.Phys.Lett.,84,2940(2004)、Appl.Phys.A,79,795(2004)によると、特定の粒子や細胞に限られた加工や細胞注入に関する技術であり、粒径の異なる第一および第二の粒子が分散液中に存在する場合に対応することができない。

産業上の利用分野


この発明は、粒子の検出方法、その装置、分散液中の粒子の濃度差形成方法およびその装置に関し、特に、粒径の異なる第一および第二の粒子について行う粒子の検出方法、その装置、分散液中の粒子の濃度差形成方法およびその装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】第一の粒径を有する第一の粒子と前記第一の粒径よりも大きい第二の粒径を有する第二の粒子とが分散した分散液中にパルスレーザーを照射し、前記分散液中に衝撃波を発生させる衝撃波発生工程と、
前記衝撃波発生工程によって発生した衝撃波により、前記第一の粒子を第一の加速度で加速して移動させ、前記第二の粒子を前記第一の加速度よりも大きい第二の加速度で加速して移動させる移動速度差付与工程と、
前記第一または第二の粒子を検出する検出工程とを備える、粒子の検出方法。
【請求項2】前記検出工程は、粒子の屈折率、吸光度または蛍光強度を検出する工程である、請求項1に記載の粒子の検出方法。
【請求項3】前記第二の粒子は、半径1nm以上1μm以下である、請求項1に記載の粒子の検出方法。
【請求項4】所定の波長のパルスレーザーを発生させる第一のパルスレーザー発生手段と、
前記所定の波長と異なる波長のパルスレーザーを発生させる第二のパルスレーザー発生手段と、
前記第一のパルスレーザー発生手段によって発生させた前記パルスレーザーを用いて、第一の粒径を有する第一の粒子と前記第一の粒径よりも大きい第二の粒径を有する第二の粒子とが分散した分散液中の所定の集光位置で衝撃波を発生させる衝撃波発生手段と、
前記衝撃波発生手段によって発生した衝撃波により、前記第一の粒子を第一の加速度で加速して移動させ、前記第二の粒子を前記第一の加速度よりも大きい第二の加速度で加速して移動させる移動速度差付与手段と、
前記第二のパルスレーザー発生手段によって発生させた前記パルスレーザーを用いて、前記所定の集光位置と離れて位置する前記分散液中の所定の観測位置を、前記集光位置で発生させた前記衝撃波により異なる加速度で通過する前記第一または第二の粒子を検出する検出手段とを備える、粒子の検出装置。
【請求項5】第一の粒径を有する第一の粒子と前記第一の粒径よりも大きい第二の粒径を有する第二の粒子とが分散した分散液中にパルスレーザーを照射し、前記分散液中に衝撃波を発生させる衝撃波発生工程と、
前記衝撃波発生工程によって発生した衝撃波により、前記第一の粒子を第一の加速度で加速して移動させ、前記第二の粒子を前記第一の加速度よりも大きい第二の加速度で加速して移動させる移動速度差付与工程と、
前記移動速度差付与工程により加速させて移動させた第一の粒子と第二の粒子とを分離する分離工程とを備える、分散液中の粒子の濃度差形成方法。
【請求項6】パルスレーザーを発生させるパルスレーザー発生手段と、
前記パルスレーザー発生手段によって発生させた前記パルスレーザーを用いて、第一の粒径を有する第一の粒子と前記第一の粒径よりも大きい第二の粒径を有する第二の粒子とが分散した分散液中に衝撃波を発生させる衝撃波発生手段と、
前記衝撃波発生手段によって発生した衝撃波により、前記第一の粒子を第一の加速度で加速して移動させ、前記第二の粒子を前記第一の加速度よりも大きい第二の加速度で加速して移動させる移動速度差付与手段と、
前記移動速度差付与手段により加速させて移動させた第一の粒子と第二の粒子とを分離する分離手段とを備える、分散液中の粒子の濃度差形成装置。
【請求項7】前記衝撃波発生工程は、前記分散液中の所定の集光位置に前記パルスレーザーを照射することを含み、
前記検出工程は、前記所定の集光位置と離れて位置する所定の観測位置を、前記集光位置で発生させた前記衝撃波により異なる加速度で通過する前記第一または第二の粒子を観測用レーザーで検出することを含む、請求項1に記載の粒子の検出方法。
【請求項8】前記検出工程は、前記所定の観測位置に前記観測用レーザーを用いてパルスレーザーを照射し、検出することを含む、請求項7に記載の粒子の検出方法。
【請求項9】前記衝撃波発生用レーザーの波長は、1064nmであり、
前記観測用レーザーの波長は、355nmである、請求項7に記載の粒子の検出方法。
【請求項10】前記検出工程は、粒子の屈折率、吸光度または蛍光強度を検出する工程である、請求項7に記載の粒子の検出方法。
【請求項11】前記第二の粒子は、半径1nm以上1μm以下である、請求項7に記載の粒子の検出方法。
【請求項12】前記分散液は、粒径の異なる三種類以上の粒子を含む、請求項1に記載の粒子の検出方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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