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温熱治療装置に用いる誘導体、温熱治療装置 新技術説明会

国内特許コード P120008314
整理番号 S2011-0668-N0
掲載日 2012年11月21日
出願番号 特願2011-092587
公開番号 特開2012-223302
出願日 平成23年4月19日(2011.4.19)
公開日 平成24年11月15日(2012.11.15)
発明者
  • 大栗 隆行
出願人
  • 学校法人産業医科大学
発明の名称 温熱治療装置に用いる誘導体、温熱治療装置 新技術説明会
発明の概要

【課題】温熱治療装置を複雑化・大型化させることなく、人体への負担を軽減しつつ癌組織への効率的な加熱を実現できる、温熱治療装置用の誘導体および温熱治療装置を提供する。
【解決手段】本発明の誘導体5は、人体2に含まれる加熱対象を加熱する温熱治療装置1に用いられる誘導体5であって、絶縁領域7と、非絶縁領域8と、を備え、絶縁領域7は、温熱治療装置1が照射する高周波信号を人体3に対して遮蔽し、非絶縁領域8は、温熱治療装置1が照射する高周波信号を人体2に透過し、絶縁領域7および非絶縁領域8の組み合わせは、加熱対象に、高周波信号を導入する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


癌の治療においては、癌組織を切除する外科治療、抗がん剤を用いる化学治療、放射線を癌組織に照射する放射線治療、身体の免疫力を高める免疫治療などが存在する。これらの治療方法は、それぞれに長所や短所があるが、人体への負担が大きかったり、癌の進行度合いによっては適用が困難であったりなどの問題があった。



このような状況において、癌組織の温度を上昇させて癌組織を死滅させる温熱治療が注目されている。このような温熱治療は、ハイパーサーミアとも言われ、癌組織は正常組織と異なり熱に弱いという特性を利用している。正常組織は、多数の毛細血管を有しているため、加熱される場合でも、毛細血管の拡張や血流の増加によって加熱によって受けた熱を放出することができる。一方、癌組織は、毛細血管を有していないか、有していても少なくまた血管の拡張ができないため、加熱によって受けた熱を放出することができない。このため、癌組織は、41.5℃から44℃程度の熱で死滅することが知られている。



温熱治療は、人体の表面と裏面を電極ではさみ、一方の電極から他方の電極へ高周波信号を照射することで、人体内部にある癌組織の温度を上昇させる。このとき、高周波信号が照射されている人体表面および内部では、癌組織の周辺も含めて温度が上昇するが、正常組織は血管拡張による放熱によって温度上昇を抑制できる。一方、癌組織のみが温度上昇を抑制できず、その温度が上昇する。この結果、癌組織が死滅もしくは減少する。実際には、この温熱治療と外科治療などが併用されて、癌組織を切除できる。



温熱治療は、人体の表面と裏面に電極を設置して、電極同士での高周波信号照射のみで行えるので、化学治療や放射線治療のような副作用もなく、外科治療における手術中におけるリスクも少ない。このため、温熱治療に対する将来性の高さが期待されている。



この温熱治療の基本構成は、上述の通り、人体の表面と裏面に設置される電極である。この電極からの高周波信号の照射による加熱が温熱治療の仕組みであるが、(1)加熱対象となる癌組織以外の部位に対する加熱が避けられないことによる人体への負担、(2)加熱対象となる癌組織における加熱と温度上昇の不足、という2点が大きな課題であった。



このような2つの課題を解決する温熱治療についての、いくつかの技術的提案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。

産業上の利用分野


本発明は、癌などの腫瘍を治療するための温熱治療(ハイパーサーミアともいう)を行う温熱治療装置に用いる誘導体であって、癌などの治療対象のみの温度上昇を促す誘導体およびこの誘導体を用いる温熱治療装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
人体に含まれる加熱対象を加熱する温熱治療装置に用いられる誘導体であって、
絶縁領域と、
非絶縁領域と、を備え、
前記絶縁領域は、前記温熱治療装置が照射する高周波信号を前記人体に対して遮蔽し、前記非絶縁領域は、前記温熱治療装置が照射する高周波信号を前記人体に透過し、
前記絶縁領域および前記非絶縁領域の組み合わせは、前記加熱対象に、前記高周波信号を導入する誘導体。

【請求項2】
前記非絶縁領域は、前記絶縁領域に囲まれて形成される領域および前記絶縁領域の外側に生じる領域の少なくとも一方を含む、請求項1記載の誘導体。

【請求項3】
前記人体を、相互に直交するX軸、Y軸およびZ軸の3次元で把握する場合に、
前記非絶縁領域は、前記X軸および前記Y軸で構成される二次元平面で、前記人体に含まれる加熱対象と対向し、
前記X軸は、前記人体の横方向に沿っており、前記Y軸は、前記人体の身長方向に沿っており、前記Z軸は、前記人体の厚み方向に沿っている、請求項1又は2記載の誘導体。

【請求項4】
前記絶縁領域は、絶縁機能を有する複数の絶縁部材を備え、前記複数の絶縁部材の組み合わせによって、前記非絶縁領域が形成される、請求項1から3のいずれか記載の誘導体。

【請求項5】
前記非絶縁領域は、形状、面積および位置の少なくとも一つが可変である、請求項4記載の誘導体。

【請求項6】
前記誘導体は、第1誘導部材および第2誘導部材を備え、
前記第1誘導部材は、前記人体の表面に対向するように配置され、前記第2誘導部材は、前記人体の裏面に対向するように配置され、
前記第1誘導部材の絶縁領域の少なくとも一部は、前記第2誘導部材の非絶縁領域の少なくとも一部と、前記人体を介して対向する、請求項1から5のいずれか記載の誘導体。

【請求項7】
前記第1誘導部材の非絶縁領域は、前記第2誘導部材の絶縁領域と、前記人体を介して対向し、
前記第1誘導部材の絶縁領域は、前記第2誘導部材の非絶縁領域と、前記人体を介して対向する、請求項6記載の誘導体。

【請求項8】
前記第1誘導部材および前記第2誘導部材の少なくとも一方は、前記温熱治療装置による治療中に、それぞれの非絶縁領域の位置を移動可能である、請求項6又は7記載の誘導体。

【請求項9】
前記非絶縁領域の位置は、(1)前記温熱治療装置からの高周波信号の照射中、(2)前記温熱治療装置からの高周波信号の停止中、のいずれかにおいて、移動可能である、請求項8記載の誘導体。

【請求項10】
前記第1誘導部材および前記第2誘導部材の少なくとも一方は、それぞれの前記非絶縁領域の位置を、X軸およびY軸で特定される平面に沿って、移動可能である、請求項8又は9記載の誘導体。

【請求項11】
請求項1から10のいずれか記載の誘導体と、
前記誘導体を設置および移動の少なくとも一方を行う制御部と、を備える温熱治療装置。

【請求項12】
前記誘導体を介して人体に高周波信号を照射可能な電極および前記電極と前記人体との間に設けられる冷却部材の少なくとも一方を更に備える、請求項11記載の温熱治療装置。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011092587thum.jpg
出願権利状態 審査請求前


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