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スペクトル可変照明光を用いた宝飾品のディスプレイ方法及び装置 コモンズ

国内特許コード P120008399
整理番号 DP1399
掲載日 2012年12月7日
出願番号 特願2010-077927
公開番号 特開2011-206319
登録番号 特許第5626841号
出願日 平成22年3月30日(2010.3.30)
公開日 平成23年10月20日(2011.10.20)
登録日 平成26年10月10日(2014.10.10)
発明者
  • 坂東 敏博
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 スペクトル可変照明光を用いた宝飾品のディスプレイ方法及び装置 コモンズ
発明の概要 【課題】ダイヤ、クリスタルのほか、オパールや真珠などの宝飾品の魅力を顕著に引き出し、高める革新的なディスプレイ方法及び装置を提供する。
【解決手段】宝飾品のディスプレイ方法及び装置100であって、背景50をバックに擁する対象物Pを、時間的にそのスペクトル成分を変化させ得るスペクトル可変照明光源1で時間的にスペクトル成分を変化させつつ照射することで、観測者Oの眼に入る対象物Pからの虹色の各色成分強度に時間的変化を与え、当該観測者Oの眼に入る対象物Pからの虹色成分の時間変動を生み出すことを通じて対象物Pのディスプレイ効果を高め得るものとする。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



ダイヤやクリスタルなどの宝飾品は、カットで照明光を複雑に屈折反射させ様々な方向へ向けることに伴う明度分布の急激な変化によるきらめき感と、プリズムの原理による虹色への分光によって、魅力的に見える。また、観る人の視点の動きが加わると、観測者にとっては上記きらめきや分光の態様が時々刻々と変化して観え、その魅力は一層深まる。





さらに、ダイヤ、クリスタルのほか、オパールや真珠のようなものに至っては、分光による発色に依存して、宝飾品として魅力的な色彩美が創造される。

具体的には、真珠やオパールにおいては、いわゆる遊色効果によって虹のような多色の色彩を示す現象を呈している。





遊色効果は、宝石などが虹のような多色の色彩を示す現象である。この現象は、物質に光が入ってきた際に物質内部の結晶構造や粒子配列によって光が分光され、多色の乱反射が生じる事で引き起こされる。





遊色効果を示す鉱物の代表例がオパールである。オパールは非晶質であり、珪酸粒子の六方最密充填構造を主体とする含水コロイド(シリカゲル)である。ここに光が入射すると、珪酸粒子の大きさに応じた波長の光が回折を起こし、波長毎に分かれた光が虹色を呈する。





オパールのほか、真珠の場合も、この遊色効果によって真珠特有の虹色が生じる。真珠においては、カルシウムの結晶(霰石)と有機質層(主にタンパク質)が交互に積層し、真珠層が形成される。この有機質の薄層と霰石の薄層が干渉色を生み出し、真珠特有の虹色が生じる(=遊色効果)。また、有機質層の厚さや色素の含有量などによって真珠の色味が決まる。





したがって、これらオパールや真珠のようなものの場合も、ダイヤやクリスタルなどの場合と同様、観る人の視点の動きを伴わせることで、プリズムの原理による虹色への分光の態様が刻々と変化することに依る宝飾品としての魅力的な色彩美を得る様になっている。





つまり、上記したような宝飾品が魅力的に見える要因ともなっている上記明度分布の急激な変化によるきらめき感や、プリズムの原理による虹色への分光の態様が刻々と変化することに依る宝飾品としての魅力的な色彩美を得るには、一般的に観る人の視点の動きを伴うことが必要とされている。

したがって、宝飾品のディスプレイ手法としては通常、観る人の視点の動きを得やすいよう、例えば観賞者をショーケースの周りを周回させて観賞させる手法や、逆に、相対的にショーケース内の対象物を回転させて観賞者に観せる手法等、これまでに種々の手法が提案されている(特許文献1参照)。





しかしながら、観る人の視点の動きを伴わずとも、上記したような宝飾品が魅力的に見える要因ともなっている上記明度分布の急激な変化によるきらめき感や、プリズムの原理による虹色への分光の態様が刻々と変化することに依る宝飾品としての魅力的な色彩美を得ることが可能なディスプレイ方法及び装置はこれまで世の中に提供されていなかった。

このようなものが提供されれば、観賞者は居ながらにして、安置された宝飾品の形状を所定方向から愛で得ると同時に、この宝飾品が放つきらめき感や色彩美につき、時々刻々とその表情が変化する流れを愉しむことが可能となり、従来の既成概念を覆すと共に、宝飾品の魅力を顕著に引き出し、高める革新的なディスプレイ方法及び装置となる。





ところで、本願発明者は先に、照明と色材の組み合わせを工夫することにより、例えば、照明変化により色相が変化する色材と変化しない色材の組み合わせを作り、照明のコントロールひとつで模様を浮き上がらせたり消したり、あるいは模様を変化させたりできる「照明によるパターン変化の演出法」を発明、提案している(特許文献2参照)。





このとき、本願発明者の発想の根底に流れていた背景には、

(1)人間が見える色というのは色材と照明の組み合わせであって、Aを照明の分光分布(光源データより得られる)、Bを色材の分光反射率(反射特性。逆に言えば透過率)とすると、人による色の見え方はA×Bで決まること、そして、

(2)LED照明は、

i) 分光分布の幅が狭いことと、

ii) 様々な分光分布のものを得ることができること、

という特徴があることを認識していること、

が挙げられる。





いま、宝飾品のディスプレイにあって、上記A×Bの考え方を適用すると、Aは同様に照明の分光分布であるが、Bは対象物である宝飾品の分光反射率(反射特性)と考えることができる。そして、現状においては、例えば多面カットされたダイヤやクリスタルを周囲の色々な方向、角度から眺めると、観測者と対象物である宝飾品との実効的な距離が変化することを利用して、結果として積極的にBを変えるのと同じ現象となるようにしてBの値を刻々と変化させ、それによってA×Bの結果をも刻々と変化させ、上記したような宝飾品が魅力的に見える要因ともなっている上記明度分布の急激な変化によるきらめき感や、プリズムの原理による虹色への分光の態様が刻々と変化することに依る宝飾品としての魅力的な色彩美を得ているものと考えることができる。

仮に、そのような考え方が適用できる余地があるとすれば、逆にAを刻々と変化させる手法によれば、上記したような、観る人の視点の動きを伴わずとも、宝飾品が魅力的に見える要因ともなっている上記明度分布の急激な変化によるきらめき感や、プリズムの原理による虹色への分光の態様が刻々と変化することに依る宝飾品としての魅力的な色彩美を得ることが可能なディスプレイ方法及び装置を提供できる可能性がある。

産業上の利用分野



本発明は、ダイヤ、クリスタルのほか、オパールや真珠などの宝飾品の魅力を引き出し、高めるディスプレイ方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ダイヤ、クリスタルのほか、オパールや真珠などを対象物とする宝飾品のディスプレイ方法であって、
背景をバックに擁する対象物、時間的に白色照明光のスペクトル成分を変化させ得るスペクトル可変照明光源で前記スペクトル成分を時間的に変化させた白色照明光を照射することで、観測者の眼に入る前記対象物からの虹色の各色成分強度に時間的変化を与え、当該観測者の眼に入る前記対象物からの虹色成分の時間変動を生み出すことを通じて前記対象物のディスプレイ効果を高め得ることを特徴とする宝飾品のディスプレイ方法。

【請求項2】
前記スペクトル可変照明光源が、制御装置によって夫々の輝度を制御され得るよう構成された、ピーク波長の異なる複数のLEDの組み合わせからなることを特徴とする
請求項1に記載のディスプレイ方法。

【請求項3】
前記スペクトル可変照明光源が、内蔵されているデジタルマイクロミラーデバイスが制御されることにより光の色や分光分布が制御され得る波長プログラマブル光源からなることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ方法。

【請求項4】
前記背景の色彩が時間変化しない様になっていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のディスプレイ方法。

【請求項5】
ダイヤ、クリスタルのほか、オパールや真珠などを対象物とする宝飾品のディスプレイ装置であって、
背景をバックに擁する前記対象物に時間的にスペクトル成分を変化させた白色照明光を照射するスペクトル可変照明光源と、
前記スペクトル可変照明光源に接続され、予め内部メモリ中に格納された制御プログラムまたは外部指令に基づいて時間的にスペクトル成分を変化させる指令を送出して前記スペクトル可変照明光源を制御する制御装置と、
からなり、
前記白色照明光を前記対象物照射することで観測者の眼に入る前記対象物からの虹色の各色成分強度に時間的変化を与え、当該観測者の眼に入る前記対象物からの虹色成分の時間変動を生み出すことを通じて前記対象物のディスプレイ効果を高め得ることを特徴とする宝飾品のディスプレイ装置。

【請求項6】
前記スペクトル可変照明光源が、前記制御装置によって夫々の輝度を制御され得るよう構成された、ピーク波長の異なる複数のLEDの組み合わせからなることを特徴とする
請求項5に記載のディスプレイ装置。

【請求項7】
前記スペクトル可変照明光源が、内蔵されているデジタルマイクロミラーデバイスが制御されることにより光の色や分光分布が制御され得る波長プログラマブル光源からなることを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ装置。

【請求項8】
前記背景の色彩が時間変化しない様になっていることを特徴とする請求項5~7のいずれか1項に記載のディスプレイ装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010077927thum.jpg
出願権利状態 登録
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