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光学活性2-アシルクロマン化合物の製法及びそれに用いる触媒前駆体 コモンズ

国内特許コード P120008432
整理番号 NU-0479
掲載日 2012年12月26日
出願番号 特願2012-194893
公開番号 特開2014-051437
登録番号 特許第6004330号
出願日 平成24年9月5日(2012.9.5)
公開日 平成26年3月20日(2014.3.20)
登録日 平成28年9月16日(2016.9.16)
発明者
  • 石原 一彰
  • ウヤヌク ムハメット
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 光学活性2-アシルクロマン化合物の製法及びそれに用いる触媒前駆体 コモンズ
発明の概要 【課題】光学活性な2-アシルクロマン化合物を高収率で得る。
【解決手段】N-スピロC2軸不斉四級アンモニウムヨージドを触媒前駆体として、ケトフェノール化合物とヒドロペルオキシドとを反応させることにより、ケトフェノール化合物に対応する光学活性2-アシルクロマン化合物を良好な収率、鏡像体過剰率で得る。
【化1】



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



光学活性2-アシルクロマンは数多くの生理活性物質のコア骨格となっている。例えば、抗酸化剤作用を示すα-トコフェロール(ビタミンE)、水溶性ビタミンE誘導体のTrolox、心筋梗塞に心臓保護作用を示すMDL-73404、抗高血圧薬のネビボロール(Nebivolol)や抗糖尿病作用を示すMerck社のC48等の有用な化合物がある。その中でも、特にビタミンEは医薬品、食品、飼料などに疾病の治療、栄養の補給、食品添加物の酸化防止剤として広く利用されている。しかし、市場に出ているビタミンEの多くは合成品(DL-α-トコフェロール)で3カ所の不斉炭素原子がすべてラセミ体の8種類の異性体の混合物である。天然ビタミンE(D-α-トコフェロール)は光学活性で、その生理活性も最も強い。ビタミンEの生理活性はクロマン環の2位の立体が一番重要であることが明らかになっている。





ビタミンEを含むクロマン化合物の不斉合成法はこれまでに幾つか報告されてきた。しかし、その多くは遷移金属触媒によるカップリング反応であり、これらの触媒に含まれる金属種を最終生成物から完全に除くのは困難である。そのため、そうした金属種の毒性が懸念され、製造コスト等での課題があり、実用的ではなかった(非特許文献1参照)。





既に、本発明者らは、光学活性なビナフチル由来のスピロ型第四級アンモニウムヨージドを触媒前駆体として用い、過酸化水素水又はtert-ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)からin situで調製されるキラルヨウ素酸塩類触媒を用いて3-(2-ヒドロキシアリール)-1-(N-フェニルイミダゾリル)プロパノン誘導体の触媒的酸化的環状エーテル化反応による2-アシル-2,3-ジヒドロベンゾフランの不斉合成に成功している。本手法を用いて、メチレン鎖の一つ長い基質である4-(2-ヒドロキシアリール)-1-(N-フェニルイミダゾリル)ブタノン誘導体の触媒的酸化的環状エーテル化反応では、最高40%eeの不斉収率で、対応する2-アシルクロマン誘導体が得られた(特許文献1参照)。

産業上の利用分野



本発明は、光学活性2-アシルクロマン化合物の製法及びそれに用いる触媒前駆体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
N-スピロC2軸不斉四級アンモニウムヨージドを触媒前駆体として、下記式(1)で表されるケトフェノール化合物とヒドロペルオキシドとを反応させることにより、前記ケトフェノール化合物に対応する下記式(2)で表される光学活性2-アシルクロマン化合物を製造する、光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。
【化1】


(式(1)中、R1~R4は少なくとも1つが電子求引基で残りはそれぞれ独立して水素原子又はアルキル基であり、R5はアルキル基であり、Zは1-アリール-イミダゾ-2-イル、2-アリール-1,2,4-トリアゾ-3-イル、1-アリール-テトラゾ--イル又はこれらとアリール環との縮合環である)
【化2】


(式(2)中、R1~R5及びZは式(1)と同じ)

【請求項2】
式(1)及び(2)中、R1及びR3は、アルキル基であり、R2は、電子求引基であり、R4は、アルキル基又は電子求引基である、請求項1に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。

【請求項3】
2及び/又はR4が電子求引基の場合、その電子求引基は、RCO2-又はRSO3-(Rはハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又はハロゲン原子若しくはアルキル基で置換されていてもよいアリール基)である、請求項1又は2に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。

【請求項4】
反応溶媒として、エーテル系溶媒を用いる、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。

【請求項5】
前記触媒前駆体は、下記式(3)に示される不斉構造の塩又はこれと鏡像関係にある不斉構造の塩である、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。
【化3】


(式(3)中、R6は、水素原子又はアリールである)

【請求項6】
式(3)中、R6は、1以上のベンゼン環を有し、ベンゼン環上にペルフルオロアルキルを有するものである、請求項5に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法。

【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の光学活性2-アシルクロマン化合物の製法に用いられる触媒前駆体であって、
下記式に示される不斉構造の塩又はこれと鏡像関係にある不斉構造の塩である、触媒前駆体。
【化4】


国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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