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C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物

国内特許コード P120008452
整理番号 S2011-0819-N0
掲載日 2012年12月27日
出願番号 特願2011-125440
公開番号 特開2012-250940
出願日 平成23年6月3日(2011.6.3)
公開日 平成24年12月20日(2012.12.20)
発明者
  • 小原 恭子
  • 松森 昭
  • 西村 知裕
  • 小原 道法
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
  • 松森 昭
  • 一般財団法人化学及血清療法研究所
  • 公益財団法人東京都医学総合研究所
発明の名称 C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物
発明の概要

【課題】本発明は、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、インターフェロンα及びピクノジェノールを含む、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物、あるいは、ピクノジェノールを含む、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物であって、インターフェロンα投与を受けるC型肝炎患者に投与されることを特徴とする、前記組成物、に関する。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


C型肝炎ウイルス
日本最大級の感染症、C型肝炎ウイルス感染者は、国内に150万人以上存在すると言われている。C型肝炎ウイルス(Hepatitis C Virus)(以下、「HCV」という。)は、1989年に、輸血後の非A非B型肝炎の主要な原因ウイルスとして発見された。HCVは、エンベロープを有する直径35-65nmの球状粒子の1本鎖プラス鎖型RNAウイルスであり、フラビウイルス科(Flaviviridae)のヘパチウイルス属(Hepacivirus)に属する。



HCVの伝播は血液を介して行われる。肝細胞の一部のリンパ球を標的細胞とし、宿主の免疫機構やインターフェロンからエスケープして持続感染を引き起こす。HCVの宿主免疫機構回避の機序はいまだ明らかではなく、免疫機構の発達した大人に感染した場合でも、持続感染が成立することが多い。HCV感染者の症状は、通常肝炎から始まり、上記持続感染により、多くの場合、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌へと進展する。肝細胞癌まで進展した場合、手術により患部を摘出しても、非癌部で引き続き持続感染が起こるため、肝細胞癌再発の危険性は高い。



HCV感染者において、HCVの産生や増殖を抑制する方法、又はHCVを消失させる方法としては、従来、インターフェロン療法が有効とされている。症状の進展を抑制して肝細胞癌の発症を遅延させることを目的として、インターフェロンの少量継続投与が行われている。インターフェロン療法は、抗ウイルス薬であるリバビリンの併用により効果が高まる。さらに、ポリエチレングリコール(PEG)を用いたインターフェロンのPEG化(PEG化)などによって治療成績が改善することが報告されている。現在、行われているインターフェロン・リバビリン併用療法の例として下記のものが含まれる。



PEG-IFNα2a(ペガシス Pegasys(登録商標))+リバビリン(コペガス Copegus(登録商標))
PEG-IFNα2b(ペグイントロン Pegintron(登録商標))+リバビリン(レベトール Rebetol(登録商標))
インターフェロン療法を用いても約5割のHCV感染者は、依然として肝細胞癌発症の危険性を抱えたままである。また、インターフェロンは、脱毛、食欲不振、鬱、吐き気、腹痛、血小板減少などの副作用を生じる場合がある。強い副作用のため、治療を断念する患者も存在する。副作用が少なく効果の高いHCV治療法の開発が望まれていた。



ピクノジェノール
ピクノジェノールは、フランス海岸松の樹皮などの植物材料から抽出される成分であり、オリゴメリックプロアントシアニジン( プロアントシアニジン、シアニジン、プロシアニジンとも呼ばれる) を主成分とし、その他多種類の有機酸を含む、ポリフェノール化合物混合物である。「ピクノジェノール」の名称は、本来、スイスのホーファー・リサーチ社の登録商標であるが、現在は、一般に、フランス海岸松樹皮抽出物に対して使用されている。



ピクノジェノールは、強力な抗酸化作用及び抗炎症作用を有し、抗炎症剤、抗酸化剤、抗アレルギー剤、抗ウイルス剤として使用できることが知られている。例えば、非特許文献1は、ピクノジェノールが免疫不全ウイルス(HIV-1)の宿主細胞への結合を抑制するのみでなく、インビトロの条件下で、感受性細胞に移行した後の複製も抑制することを記載している。



また、心臓・循環器系に対する生理活性としては、冠動脈の拡張及び血流の増大作用、心筋への血流増大作用を有する。このことからさらに、末梢血管の血流増加作用、鬱血した心筋の血流改善、血管系不整脈の正常化等の作用を示す。その結果、穏やかな脈拍頻度に復する作用、虚血再環流による心障害保護などの活性を示す。特許文献1は、ピクノジェノールが、心筋組織の壊死及び心筋細胞浸潤などを抑制することに基づき、ピクノジェノールを含む心筋炎の予防、治療又は改善用組成物を記載している。しかしながら、当該特許文献には、ピクノジェノールによるHCV産生抑制作用に関する具体的な記載はない。



特許文献2は、ブルーベリー葉の抗HCV活性有効性分がプロシアニジンであることを特定したことに基づき、プロシアニジンからなる組成物を有効成分とするC型肝炎ウイルス複製抑制剤を記載している。プロシアニジンはピクノジェノールの主成分の1種である。しかしながら、当該文献には、インターフェロン療法においてピクノジェノールを併用することについて記載も示唆もしていない。

産業上の利用分野


本願発明は、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
インターフェロンα及びピクノジェノールを含む、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物。

【請求項2】
ピクノジェノールを含む、C型肝炎の予防、治療又は改善用組成物であって、インターフェロンα投与を受けるC型肝炎患者に投与されることを特徴とする、前記組成物。

【請求項3】
C型肝炎ウイルスの感染又は複製を抑制する、請求項1又は2に記載の組成物。

【請求項4】
さらにリバビリンを含む、あるいは、リバビリンとともに投与される、請求項1ないし3に記載の組成物。

【請求項5】
経口摂取される、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項6】
医薬組成物又は食品組成物である、請求項1ないし5に記載の組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 審査請求前
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