TOP > 国内特許検索 > 位相板及びその製造方法、並びに位相差電子顕微鏡

位相板及びその製造方法、並びに位相差電子顕微鏡

国内特許コード P120008455
整理番号 S2011-0653-N0
掲載日 2012年12月27日
出願番号 特願2011-235473
公開番号 特開2012-253001
出願日 平成23年10月26日(2011.10.26)
公開日 平成24年12月20日(2012.12.20)
優先権データ
  • 特願2011-105704 (2011.5.10) JP
発明者
  • 永山 國昭
  • 香山 容子
  • 杉谷 正三
  • 伊藤 俊幸
出願人
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
  • ナガヤマ アイピー ホールディングス エルエルシー
発明の名称 位相板及びその製造方法、並びに位相差電子顕微鏡
発明の概要

【課題】安定で、かつ高分解能の位相差電子顕微鏡像の取得が可能な位相板及びその製造方法、並びに位相差電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】開口部を有する支持体12上に、その開口部12aの少なくとも一部を覆うように、例えば非晶質炭素などからなる導電性の芯位相板11が担持されると共に、裏面及び開口部を覆うように、例えば非晶質炭素などからなる導電性強化薄膜13を形成して位相板10とする。その際、導電性強化薄膜13は、斜め方向から膜材料を飛来させて形成する。そして、この位相板10を、位相差電子顕微鏡の対物レンズ及び試料を通過した電子の通路に配置する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


位相差電子顕微鏡は、試料を透過した電子線に生じる位相の差を強度の変化に変換して画像化するものであり、生物や高分子試料を、無染色のまま、高コントラストで観察することができるため、生物分野や医療分野などを始めとして、様々な分野で注目されている(例えば、特許文献1参照。)。



その一方で、位相差電子顕微鏡には、有機物、無機物又は酸化金属などの汚れの付着に起因して、位相板が帯電するという問題があり、従来の位相差電子顕微鏡では、位相板に比較的帯電しにくい炭素薄膜を使用している。位相差電子顕微鏡において、位相板に炭素などの導電性材料を用いた場合、位相板の帯電は、位相板そのものに原因であるわけではなく、位相板の製作過程に紛れ込む外来性の絶縁汚れが原因であることが古くから知られている。



この位相板の汚れのうち、有機物由来のものは真空中である程度蒸発するが、無機物や金属酸化物由来のものは真空中でもなくならず、常に帯電原因として残ってしまう。そこで、従来、使用直前に位相板に対して長時間電子線照射を行う方法(特許文献2参照)や、加熱する方法(非特許文献1参照)が提案されており、これらの方法にはある程度の効果があるとされている。



更に、使用直前に、位相板を薄い炭素膜で被覆して、汚れによる帯電を電気的にシールドする方法も提案されている(特許文献3参照)。そして、これらの中でも特に、本発明者により提案された「炭素膜被覆帯電シールド法」は、他の方法に比べて、位相板の帯電防止効果が優れていることから、多くの生物試料の観察に応用されている(非特許文献2~7参照)。

産業上の利用分野


本発明は、位相板及びその製造方法、並びにこの位相板を用いた位相差電子顕微鏡に関する。より詳しくは、位相差電子顕微鏡に用いられる位相板の帯電防止技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
開口部を有する支持体と、
該支持体上に、前記開口部の少なくとも一部を覆うように担持された導電性の芯位相板と、
裏面及び開口部を覆うように形成された導電性強化薄膜と、を有し、
位相差電子顕微鏡の対物レンズ及び試料を通過した電子の通路に配置される位相差電子顕微鏡用位相板。

【請求項2】
前記芯位相板は、炭素により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の位相差電子顕微鏡用位相板。

【請求項3】
前記導電性強化薄膜は、炭素により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の位相差電子顕微鏡用位相板。

【請求項4】
前記芯位相板は、平面視で円形状であり、かつ中央部分に真円状の電子通過孔を有し、
前記芯位相板及び前記導電性強化薄膜は、電子の位相がπ/2シフトする厚さとなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位相差電子顕微鏡用位相板。

【請求項5】
前記芯位相板は、平面視で半円形状であり、
前記芯位相板及び前記導電性強化薄膜は、電子の位相がπシフトする厚さとなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位相差電子顕微鏡用位相板。

【請求項6】
位相差電子顕微鏡の対物レンズ及び試料を通過した電子の通路に配置される位相差電子顕微鏡用位相板を製造する方法であって、
開口を有する支持体上に、前記開口の少なくとも一部を覆うように、芯位相板となる導電性膜を担持させる工程と、
前記導電性膜を加工して芯位相板を形成する工程と、
斜め方向から膜材料を飛来させて、支持体の裏面及び開口部並びに芯位相板の裏面上に導電性強化薄膜を形成する工程と、
を有する位相板の製造方法。

【請求項7】
芯位相板を担持した支持体を回転させながら、導電性強化薄膜を形成することを特徴とする請求項6に記載の位相板の製造方法。

【請求項8】
請求項1乃至5のいずれか1項の位相板を備える位相差電子顕微鏡。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2011235473thum.jpg
出願権利状態 審査請求前


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close