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木質部材の接合構造

国内特許コード P130008504
整理番号 S2011-0843-N0
掲載日 2013年1月30日
出願番号 特願2011-148503
公開番号 特開2013-014940
登録番号 特許第5713161号
出願日 平成23年7月4日(2011.7.4)
公開日 平成25年1月24日(2013.1.24)
登録日 平成27年3月20日(2015.3.20)
発明者
  • 小松 幸平
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 木質部材の接合構造
発明の概要 【課題】初期剛性が高く、高靭性であり、終局耐力を所望のレベルに設定することができる木質部材の接合構造を提供する。
【解決手段】第1の金具10の固定部12が第1の部材70に固定され、第2の金具20の固定部22が第2の部材72に固定され、第1及び第2の部材70,72の少なくとも一方が木質部材である。第1及び第2の金具10,20の接合部16,26は、貫通穴18,28にボルト40が挿通され、ボルト40及びナット48により締め付けられて互いに摩擦接合する。第1及び第2の金具10,20の少なくとも一方の接合部16p,16qに、少なくとも一つの貫通穴18に連通するように、かつ、その貫通穴18に挿通されたボルト40の軸部44がめり込むことができるように、ボルト40の軸部44の直径よりも小さい短径を有する長穴19が形成されている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


2010年5月26日に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が公布された。この法律の目的は、中・低層の公共建築物(学校校舎、各都道府県の庁舎公共施設、福祉施設、その他)を全て木造建築とすることで、都市部にCOを貯蔵し続ける「都市の森」を作り出し、我が国が世界に公約したCOの25%削減を実現させることにある。この木造建築にとって千載一遇のチャンスを活かして、3~4階建て規模の集成材ラーメン建築物を広く普及させていくためには、剛性、耐力、靭性ともに卓越した性能を誇るラーメン接合構法の開発が是非とも必要である。



木質部材のラーメン構造に適用できる技術として、ラグスクリューボルトを用いた接合構造が種々提案されている。ラグスクリューボルトとは、例えば図12の写真に示すように、棒状の鋼製接合具である。外周には市販のラグスクリューと同一形状のおねじ80が加工されており、端部には開口82が形成され、開口82に連通する中空孔84の内周面にめねじ86が加工されている。ラグスクリューボルトは、開口82が露出するように、木材や集成材などの木質部材にねじ込んで固定しておき、ラグスクリューボルトのめねじ86にボルトを螺合することにより、他の部材や金具を固定する(例えば、特許文献1~3参照)。



ラグスクリューボルトを用いて部材同士を接合すると、初期剛性が大きく、すなわち変形しにくく、終局耐力も大きい。しかし、変形能力が乏しく、ラグスクリューボルトの接合部分(ラグスクリューボルトが部材に接合されている部分)が一度終局耐力に達すると、それ以上変形することはなく、脆性的な破壊を生じる点が大きな欠点であった。



そこで、例えば図13の断面図に示す接合構造が提案されている。この接合構造は、柱101の下端部に切り欠き部101aを設け、この切り欠き部101a内から軸線方向に、全ネジ状接合具であるスクリュー部材111をねじ込む。長ボルト113の先端をスクリュー部材111のめねじに螺合するとともに、長ボルト113の他端のおねじにナット116を螺合して、柱101の下端部の切り欠き部101aに配置した接合金具114をスクリュー部材111に固着する。また、接合金具114は、基礎103から突き出したアンカーボルト112とこれに螺合する締付ナット115によって、基礎103に固定する。



この接合構造は、スクリュー部材111の中空孔を長くし、スクリュー部材111のめねじに螺合する長ボルト113に中間部113cを長くして、長ボルト113に予め引張力を導入しておく。これにより、接合部の初期剛性を高めるとともに、長ボルト113の大きな軸方向伸び変形に期待して、接合部に変形能力を付与するものである(例えば、特許文献4参照)。

産業上の利用分野


本発明は、木質部材の接合構造に関し、詳しくは、木質部材の柱と梁などを接合する接合構造に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも一方が木質部材である第1の部材と第2の部材とを接合する、木質部材の接合構造であって、
互いに螺合するボルト及びナットと、
固定部と、貫通穴が形成された接合部とが結合している第1及び第2の金具と、
を備え、
前記第1の金具の前記固定部は、前記第1の部材に固定され、
前記第2の金具の前記固定部は、前記第2の部材に固定され、
前記第1の金具の前記接合部と前記第2の金具の前記接合部とは、それぞれの前記貫通穴に前記ボルトが挿通され、前記ボルト及びナットにより締め付けられて摩擦接合し、
前記第1及び第2の金具の少なくとも一方の前記接合部に、少なくとも一つの前記貫通穴に連通するように、かつ、当該貫通穴に挿通された前記ボルトの軸部がめり込むことができるように、当該貫通穴に挿通された前記ボルトの前記軸部の直径よりも小さい短径を有する長穴が形成されていることを特徴とする、木質部材の接合構造。

【請求項2】
少なくとも一方が木質部材である第1の部材と第2の部材とを接合する、木質部材の接合構造であって、
互いに螺合する第1及び第2のボルト及びナットと、
固定部と、貫通穴が形成された接合部とが結合している第1及び第2の金具と、
第1及び第2の貫通穴が形成された連結板と、
を備え、
前記第1の金具の前記固定部は、前記第1の部材に固定され、
前記第2の金具の前記固定部は、前記第2の部材に固定され、
前記第1の金具の前記接合部と前記連結板とは、前記第1の金具の前記接合部の前記貫通穴と前記連結板の前記第1の貫通穴とに前記第1のボルトが挿通され、前記第1のボルト及びナットにより締め付けられて摩擦接合し、
前記第2の金具の前記接合部と前記連結板とは、前記第2の金具の前記接合部の前記貫通穴と前記連結板の前記第2の貫通穴とに前記第2のボルトが挿通され、前記第2のボルト及びナットにより締め付けられて摩擦接合し、
前記連結板に、前記第1及び第2の貫通孔の少なくとも一つに連通するように、かつ、当該貫通穴に挿通された前記ボルトの軸部がめり込むことができるように、当該貫通穴に挿通された前記ボルトの前記軸部の直径よりも小さい短径を有する長穴が形成されていることを特徴とする、木質部材の接合構造。

【請求項3】
前記第1及び第2の金具の少なくとも一方は、
板状であり、互いに平行な一対の辺を有し、貫通穴が形成された前記固定部と、
板状であり、前記固定部の前記一対の辺に結合され、前記固定部に関して片側のみに、前記固定部に対して直角に延在する一対の前記接合部と、
を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の木質部材の接合構造。

【請求項4】
前記第1及び第2の金具の少なくとも一方は、
板状であり、貫通穴が形成された前記固定部と、
板状であり、前記固定部の主面中央に結合され、前記固定部に関して片側のみに、前記固定部に対して直角に延在する前記接合部と、
を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の木質部材の接合構造。

【請求項5】
前記第1及び第2の金具の少なくとも一方は、
板部材の一端側に貫通穴が形成された前記固定部と、
前記板部材の他端側に形成された前記接合部と、
を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の木質部材の接合構造。
産業区分
  • 機械要素
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011148503thum.jpg
出願権利状態 登録
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