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化学・物理現象検出装置及び検出方法

国内特許コード P130008505
整理番号 S2011-0903-N0
掲載日 2013年1月30日
出願番号 特願2011-147641
公開番号 特開2013-015379
登録番号 特許第5773357号
出願日 平成23年7月1日(2011.7.1)
公開日 平成25年1月24日(2013.1.24)
登録日 平成27年7月10日(2015.7.10)
発明者
  • 太齋 文博
  • 澤田 和明
出願人
  • 国立大学法人豊橋技術科学大学
発明の名称 化学・物理現象検出装置及び検出方法
発明の概要 【課題】化学・物理現象検出装置に二次元的に配置し、化学・物理現象の二次元分布をイメージ出力する際に、検出装置の高集積化が求められている。
【解決手段】検出対象の化学・物理現象に対応してポテンシャ井戸の底部ポテンシャルを変化させるセンシング部を備え、TG部を介してセンシング部の電荷を対応するFD部へ移送し、該FD部に蓄積された電荷に基づき化学・物理現象を特定する化学・物理現象検出装置において、ポテンシャル井戸へ、TG部を介して、FD部側から電荷を注入する。これにより、従来必要とされていたID部及びICG部を省略可能となる。
【選択図】 図4
従来技術、競合技術の概要


化学・物理現象検出装置(この明細書で「検出装置」略することがある)として、フローティングディフュージョン(この明細書で「FD」と略することがある)を利用したものが提案されている(特許文献1~8参照)。
この検出装置は、例えば図1に示すように、センシング部10、電荷供給部20、電荷移動・蓄積部30、電荷量検出部40及び電荷除去部50を備えてなる。
センシング部10は検出対象に応じて電位を変化させる感応膜12と標準電極13を備える。感応膜12の電位変化に応じ、シリコン基板71において対向する領域(p拡散領域72)のポテンシャル井戸15の深さが変化する。



電荷供給部20はインジェクションダイオード(この明細書で「ID」と略することがある)部21、インプットコントロールゲート(この明細書で「ICG」と略することがある)部23を備える。ID部21を電荷でチャージし、かつICG部23の電位を制御することでID部21の電荷をセンシング部10のポテンシャル井戸15へ供給する。
電荷移動・蓄積部30はトランスファーゲート(この明細書で「TG」と略することがある)部31、フローティングディフュージョン(この明細書で「FD」と略することがある)部32を備える。TG部31の電圧を変化させることでシリコン基板71において対向する領域のポテンシャルを変化させ、もって、センシング部10のポテンシャル井戸15に充填された電荷をFD部33へ移送し、そこに蓄積する。



FD部33に蓄積された電荷は電荷量検出部40で検出される。かかる電荷量検出部40としてソースフォロア型の信号増幅器を用いることができる。
電荷除去部50はリセットゲート(この明細書で、「RG」と略することがある)部51、リセットドレイン(この明細書で、「RD」と略することがある)部53を備える。RG部51の電圧を変化させることでシリコン基板71において対向する領域のポテンシャルを変化させ、もって、FD部33に蓄積された電荷をRD部53へ移送し、そこから排出する。



この検出装置の詳細構造及びその動作を、水素イオン濃度を検出対象とするpHセンサを例に採り説明する。以下の説明では電荷として電子を採用し、この電子の移送に適するように基板71の対象部分を適宜ドープしている。



pHセンサとしての検出装置1はn型のシリコン基板71を備え、そのセンシング部10に対応する部分はp型拡散層72とされる。p型拡散層72の表面はn型にドープされる(n領域73)。
シリコン基板71においてID部21、FD部33及びRD部53にはn領域74、75及び77が形成される。
シリコン基板71の表面には酸化シリコンからなる保護膜81が形成され、その上にICG部23の電極、TG部31の電極及びRG部51の電極が積層される。各電極へ電圧が印加されるとそれに対向する部分のシリコン基板71のポテンシャルが変化する。
センシング部10においては保護膜81の上に窒化シリコン製の感応膜12が積層される。



このように構成された検出装置1の基本動作を以下に説明する(図2参照)。
検出対象である水溶液にセンシング部10を接触させると、水溶液の水素イオン濃度に応じてセンシング部10のポテンシャル井戸15の深さが変化する(A図参照)。即ち、水素イオン濃度が大きくなればポテンシャル井戸15が深くなる(底のポテンシャルが高くなる)。
一方、ID部21の電位を下げてここへ電荷をチャージする(B図参照)。このとき、ID部21へチャージされた電荷はICG部23を超えてセンシング部10のポテンシャル井戸15を充填する。なお、TG部31のポテンシャルはICG部23より低く、ポテンシャル井戸15へ充填される電荷がTG部31を乗り越えてFD33へ達することはない。



次に、ID部21の電位をあげてID部21から電荷を引き抜くことで、ICG部23ですりきられた電荷がポテンシャル井戸15に残される(C図参照)。ここに、ポテンシャル井戸15に残された電荷量は、ポテンシャル井戸15の深さ、即ち検出対象の水素イオン濃度に対応している。
次に、TG部31の電位を上げて、ポテンシャル井戸15に残された電荷をFD部33へ移送する(D図参照)。このようにしてFD部33に蓄積された電荷量を電荷量検出部40で検出する(E図参照)。その後、RG部51の電位を上げてFD部33の電荷をRD部53へ排出する(F図参照)。このRD部53はVDDに接続され、負にチャージされた電荷を吸い上げる。

産業上の利用分野


この発明は化学・物理現象検出装置及び検出方法の改良に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
測定対象の化学・物理現象に対応してポテンシャル井戸の底部ポテンシャルを変化させるセンシング部を備え、
TG部を介して前記センシング部の電荷を対応するFD部へ移送し、該FD部に蓄積された電荷に基づき前記化学・物理現象を特定し、前記FD部の電荷をRD部より排出する化学・物理現象検出装置の制御方法であって、
前記ポテンシャル井戸へ、前記TG部を介して、前記FD部側から電荷を注入する際に、前記RD部へチャージされた電荷の最低ポテンシャルを、前記TGの電位より低くかつ前記ポテンシャル井戸が取りうる最低ポテンシャルより低くして、かつ前記TG部の電位を変化させずに、前記RD部からの電荷で前記ポテンシャル井戸を満たす化学・物理現象検出装置の制御方法。

【請求項2】
測定対象の化学・物理現象に対応してポテンシャル井戸の底部ポテンシャルを変化させるセンシング部と、
該センシング部に連続して配置されるTG部及びFD部と、
前記FD部の電荷を排出するRD部と、を備え、
前記RD部へチャージされた電荷の最低ポテンシャルを、前記TGの電位より低くかつ前記ポテンシャル井戸が取りうる最低ポテンシャルより低くして、かつ前記TG部の電位を変化させずに、前記RD部からの電荷で前記ポテンシャル井戸を満たす化学・物理現象検出装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011147641thum.jpg
出願権利状態 登録
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