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複合ナノ粒子およびその製造方法、釉薬ならびに金属ナノ粒子の製造方法

国内特許コード P130008537
整理番号 S2011-0966-N0
掲載日 2013年2月14日
出願番号 特願2011-160145
公開番号 特開2013-023735
登録番号 特許第5938705号
出願日 平成23年7月21日(2011.7.21)
公開日 平成25年2月4日(2013.2.4)
登録日 平成28年5月27日(2016.5.27)
発明者
  • 松原 英一郎
  • 塩見 昌平
  • 田口 肇
  • 橋田 章三
  • 横山 直範
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 地方独立行政法人京都市産業技術研究所
発明の名称 複合ナノ粒子およびその製造方法、釉薬ならびに金属ナノ粒子の製造方法
発明の概要 【課題】反応性の高い金属を用いた場合であっても、当該金属を安定な状態に保つことができ、しかも、容易に製造することができる複合ナノ粒子及びその製造方法並びに低火度や中火度での酸化焼成であっても赤色に発色させることができる釉薬を提供する。
【解決手段】金属に結合する官能基およびシリカに結合する官能基を有する化合物12からなる分散剤と溶媒と金属イオン供与体とを含む液体中において、金属イオン供与体に由来する金属イオンの活量を制御しながら金属イオンを生じさせ、さらに還元させて金属ナノ粒子11を析出させる。つぎに、縮重合によってシリカネットワークを形成するシリカ前駆体化合物を用いて金属ナノ粒子11上にシリカを形成させ、複合ナノ粒子1a又は複合ナノ粒子。釉薬の色材として、複合ナノ粒子1a又は複合ナノ粒子を用いる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


陶磁器に用いられている釉薬の1つとして、赤色を呈する辰砂釉が知られている。前記辰砂釉は、酸化第二銅を含有している。前記辰砂釉を1250℃付近の高火度で、還元焼成すると、前記辰砂釉に含まれる酸化第二銅が還元され、金属銅が生じる。これにより、辰砂釉は、赤色を呈する。
しかしながら、還元焼成は、一酸化炭素ガスを含む還元雰囲気下に高火度で行なわれることから、細心の注意を要する。



ところで、金属ナノ粒子は、当該金属ナノ粒子を構成する金属の種類によって、金属のバルク材料とは異なる物性を示す。したがって、金属ナノ粒子は、触媒、紫外線遮蔽剤、電子部品、光学部品、発光材料、塗料、磁性材料などの材料として種々の工業分野での利用が期待されている。



金属ナノ粒子を製造する方法として、液相還元法(例えば、特許文献1などを参照)が提案されている。かかる液相還元法は、液相中で還元剤によって金属イオンを還元する方法である。



ところが、金属ナノ粒子は、表面積が大きいため、一般的に凝集しやすい傾向にあるため、分離した状態で単離することが困難である。そこで、金属ナノ粒子同士の凝集を抑制し、保護剤によって金属ナノ粒子の表面を被覆して、金属ナノ粒子同士の凝集を抑制する方法が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は、複合ナノ粒子およびその製造方法、釉薬ならびに金属ナノ粒子の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属ナノ粒子と当該金属ナノ粒子上に形成されたシリカとを含み、前記金属ナノ粒子がシリカで覆われている複合ナノ粒子を製造する方法であって、
(I)金属に結合する官能基およびシリカに結合する官能基を有する化合物からなる分散剤と溶媒と金属イオン供与体とを含む液体中において、前記金属イオン供与体に由来する金属イオンの活量を制御しながら前記金属イオンを生じさせ、当該金属イオンを還元させて金属ナノ粒子を析出させ、金属ナノ粒子を含む分散液を得る工程、および
(II)前記工程(I)で得られた分散液に、縮重合によってシリカネットワークを形成するシリカ前駆体化合物を添加し、前記金属ナノ粒子上にシリカを形成させる工程
を含み、
記金属イオン供与体が、前記溶媒に難溶性で、前記溶媒のpHとは異なるpH条件下で金属イオンを徐放する金属化合物であって、アルカリ性条件下で金属イオンを徐放する金属化合物であり、
前記工程(I)において、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物によって前記液体のpHを前記溶媒のpHとは異なるpHに調整して金属イオンの活量を制御しながら前記金属イオンを生成させる、
ことを特徴とする複合ナノ粒子の製造方法。

【請求項2】
前記分散剤が、ゼラチン、ポリビニルアルコール、オレイン酸およびポリエチレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物からなる、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記分散剤が、ゼラチンからなる、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記工程(I)および前記工程(II)を、不活性ガス通気条件下に実施する、請求項1~3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
前記溶媒として、水、前記金属イオン供与体として、酸化第二銅および前記pH調整剤として、水酸化ナトリウムを用いる、請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
金属ナノ粒子と当該金属ナノ粒子上に形成されたシリカとを含み、前記金属ナノ粒子がシリカで覆われている複合ナノ粒子を製造する方法であって、
(I)金属に結合する官能基およびシリカに結合する官能基を有する化合物からなる分散剤と溶媒と金属イオン供与体とを含む液体中において、前記金属イオン供与体に由来する金属イオンの活量を制御しながら前記金属イオンを生じさせ、当該金属イオンを還元させて金属ナノ粒子を析出させ、金属ナノ粒子を含む分散液を得る工程、および
(II)前記工程(I)で得られた分散液に、縮重合によってシリカネットワークを形成するシリカ前駆体化合物を添加し、前記金属ナノ粒子上にシリカを形成させる工程
を含み、
前記金属ナノ粒子を構成する金属が、銅であり、
前記工程(I)において、分散剤の存在下に、銅と、pH調整剤としてアンモニア水溶液を当該アンモニア水溶液が前記銅に対して過剰量となるように混合することにより、前記銅イオンを生成させる、
ことを特徴とする複合ナノ粒子の製造方法。

【請求項7】
前記工程(I)において、分散剤の存在下に、銅と、pH調整剤としてアンモニア水溶液を当該アンモニア水溶液が前記銅に対して過剰量となるように混合することにより、銅錯体を生成させるとともに、前記銅錯体に由来する銅イオンの活量を制御しながら前記銅イオンを生成させる請求項6に記載の複合ナノ粒子の製造方法。

【請求項8】
金属ナノ粒子と複数個の球状のシリカナノ粒子とを含む複合ナノ粒子であって、
前記複数個の球状のシリカナノ粒子は、
金属に結合する官能基およびシリカに結合する官能基を有する化合物からなる分散剤と溶媒と前記溶媒に難溶性で、前記溶媒のpHとは異なるpH条件下で金属イオンを徐放する金属化合物であって、アルカリ性条件下で金属イオンを徐放する金属化合物である金属イオン供与体とを含む液体中において、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物によって前記金属イオン供与体に由来する金属イオンの活量を制御しながら前記金属イオンを生じさせ、当該金属イオンを還元させて金属ナノ粒子を析出させることで得られた分散液に、縮重合によってシリカネットワークを形成するシリカ前駆体化合物を添加して当該シリカ前駆体化合物を縮重合させることにより、前記金属ナノ粒子上に形成されたナノ粒子であ
複合ナノ粒子。

【請求項9】
前記金属ナノ粒子を構成する金属が、銅である請求項8に記載の複合ナノ粒子。

【請求項10】
焼成により赤色を呈する釉薬であって
ナノ粒子と当該銅ナノ粒子上に形成されたシリカとを含み、かつ前記銅ナノ粒子がシリカで覆われている複合ナノ粒子、または請求項9に記載の複合ナノ粒子と、
金属ケイ素または酒石酸ナトリウムカリウムと
を含有していることを特徴とする釉薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011160145thum.jpg
出願権利状態 登録
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