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診断装置 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130008564
掲載日 2013年2月26日
出願番号 特願2011-518575
登録番号 特許第5605783号
出願日 平成22年6月10日(2010.6.10)
登録日 平成26年9月5日(2014.9.5)
国際出願番号 JP2010059855
国際公開番号 WO2010143691
国際出願日 平成22年6月10日(2010.6.10)
国際公開日 平成22年12月16日(2010.12.16)
優先権データ
  • 特願2009-139664 (2009.6.10) JP
発明者
  • 桑原 義彦
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 診断装置 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 半円球状の内壁面を有する容器1、及び内壁面に沿って配置され、撮像部位の電磁気学特性を持つ材料で構成され、被測定対象部位の電気的測定をする複数のアンテナ2を有するプローブアレイ(1,2)と、被測定対象部位の全体をプローブアレイ(1,2)で覆い、内壁面に被測定対象部位の皮膚を密着させ、被測定対象部位とプローブアレイ(1,2)との相対的位置を固定する固定手段と、複数のアンテナ2を制御して電気的測定を実行し、電気的測定によるデータを解析して、被測定対象部位中の異常細胞を検出する測定制御解析手段とを備えることにより、高コントラスト、高解像度で、X線被曝がなく、検診コストの低い、安全、確実、快適、高速で且つ信頼性の高い異常細胞の診断装置を提供する。
従来技術、競合技術の概要



近年マイクロ波イメージングによって初期乳癌を検出する研究が活発に行われている。癌検出の原理は、周囲(脂肪)組織と癌組織の電磁気パラメータ(誘電率、導電率)の顕著な差異である。即ち、癌組織からの散乱波は正常組織よりも大きいことを利用するものである。マイクロ波イメージングによる撮像原理として超広帯域(UWB)レーダ(非特許文献1,2参照)と断層撮影(非特許文献3参照)がある。





非特許文献1はモノスタティックレーダで、乳房に広帯域パルスを多くの方向から照射して同じ方向で受信し、時空間指向性合成により3次元散乱電界分布を求める。非特許文献2はマルチスタティックレーダで、ある方向から照射したパルスの応答を別の位置にある複数のアンテナで受信する。照射方向を変化させ、そのつど複数のアンテナで受信する。適応ビーム形成アルゴリズムとして知られるケイポン(Capon)法を用い、該当ピクセル以外の応答を0にするよう指向性合成して非特許文献1の解像度を改善している。非特許文献3は乳房に狭帯域の電磁波を照射し、別の場所にある複数のアンテナで受信する。ある送信信号に対する受信応答は伝搬モデル(例えば皮膚、脂肪組織、乳腺、癌からなるモデル)が与えられるとマクスウェルの方程式に基づき計算できる。非特許文献3では受信した信号から伝搬モデルを、逆問題を解いて推定する。

電磁波を用いる断層撮影に関する特許文献1は、電磁波の波長の大きさによるアンテナの大型化の回避のため、非特許文献3のアンテナの代わりに電磁コイルを用いるものであり、装置の他の構成については非特許文献3と同じである。

マイクロ波は皮膚での反射が大きく、組織内部への透過量が小さい。このため非特許文献1、2、3は、ともに図24に示すように、アンテナ51、乳房53を、乳房の正常組織の電磁気学的パラメータに近い整合媒体52に浸してインピーダンス整合を取り、組織内への電磁波の透過量を増している。この場合、被検者はうつ伏せになり、乳房を下垂させた姿勢で検査を受ける。皮膚からの電磁波の反射は、整合媒体を使っても完全に取り除くことはできない。特に、UWBレーダを用いる非特許文献1、2の手法では、癌からの応答は非常に小さく、皮膚からの反射の応答に埋もれてしまう。非特許文献3の方法においても撮像部位の3次元形状の予備知識が必要である。皮膚からの反射などアーチファクトを取り除くには、送受アンテナと皮膚間の距離関係が等しい複数の応答を平均して校正信号とし、これを受信信号から引くことが有効である。

乳房の形は個人差が大きく、アンテナと皮膚間の距離を一定に保つことは困難である。このため、乳房とアンテナ間距離を計測し、受信信号を測定距離に応じて修正する必要がある。





乳房とアンテナ間距離の計測にはUWBレーダを用いる方法とレーザレーダを用いる方法が考えられている。非特許文献4では、1~11GHzの広帯域パルスを照射しながらアンテナをらせん状に機械走査して40か所の測定データ取得し1000点で補間して乳房の3次元形状を推定している。非特許文献5ではUWBレーダとレーザレーダについて、高さを変えながら回転走査して乳房の3次元形状を推定し、レーザレーダのほうが、推定精度が高いことを報告している。





現在の乳癌のスクリーニング手段であるX線マンモグラフィでは乳房をガラス板で挟んで平らにして撮像しているので被検者の苦痛が大きい。このため次の特許文献2では乳房に合わせた型の一方にX線フィルムを置き、反対側からX線を照射する方法が記載されている。又、特許文献3ではX線撮影の際、乳房の位置を固定するため乳房を型に入れ更に真空ポンプで吸引して撮像部の形を整える方法が記載されている。

又、特許文献4では各種センサ(光,X線,電磁波,超音波,磁気,インピーダンス)を剛性表面の内側に貼り付けて撮像部に密着させて撮像する方法が記載されている。

産業上の利用分野



本発明は、初期乳癌等の異常細胞の診断に用いられる診断装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
半円球状の内壁面を有する容器、及び前記内壁面に沿って配置され、撮像部位の電磁気学特性を持つ材料で構成され、被測定対象部位の電気的測定を周波数領域の信号で実施する複数のプローブを有するプローブアレイと、
前記被測定対象部位の全体を前記プローブアレイで覆い、前記内壁面に前記被測定対象部位の皮膚を密着させ、前記被測定対象部位と前記プローブアレイとの相対的位置を固定する固定手段と、
複数のプローブを制御して、前記周波数領域でのマルチスタティックレーダ応答に周波数・空間領域のビームフォーミングを適用し、前記電気的測定を実行し、前記電気的測定によるデータを解析して、前記被測定対象部位中の異常細胞を検出する測定制御解析手段、
とを備えることを特徴とする診断装置。

【請求項2】
前記複数のプローブのそれぞれが、前記被測定対象部位に電磁波を照射するアンテナであることを特徴とする請求項1に記載の診断装置。

【請求項3】
前記アンテナが、前記内壁面に複数配置されたことを特徴とする請求項2に記載の診断装置。

【請求項4】
前記容器が撮像部位の電磁気学特性を持つ材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の診断装置。

【請求項5】
前記容器が、前記内壁面に対向する外壁面を更に有し、前記内壁面と前記外壁面とで囲まれた空洞部に前記アンテナが複数配置され、前記空洞部に整合媒体が満たされている
ことを特徴とする請求項2に記載の診断装置。

【請求項6】
前記固定手段が、前記プローブアレイの頂点付近に設けられた排気口に接続される排気手段を備え、
該排気手段による排気により前記被測定対象部位を吸引し、前記被測定対象部位の皮膚を前記内壁面に密着させることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項7】
前記測定制御解析手段が、
前記複数のアンテナのそれぞれに接続されたベクトルネットワークアナライザと、
前記複数のアンテナと前記ベクトルネットワークアナライザに接続される電子スイッチ
とを備えることを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項8】
前記プローブアレイを、前記被測定対象部位としての乳房の全体を覆うようにかぶせて使用し、初期乳癌のスクリーニングを行うことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項9】
前記プローブアレイの排気孔が、前記被測定対象部位としての乳房の乳頭に位置することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項10】
前記プローブアレイとして、異なる半径の半円球状の容器が複数用意され,乳房の全体を覆うように、乳房の大きさに応じて選択可能であることを特徴とする請求項7に記載の診断装置。

【請求項11】
前記複数のアンテナのそれぞれは,平面アンテナ又はコンフォーマルアンテナであることを特徴とする請求項2~4及び7のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項12】
前記電子スイッチが、前記複数のアンテナの入出力端子のうち1つ又は2つを選択し,前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続することを特徴とする請求項6に記載の診断装置。

【請求項13】
前記ベクトルネットワークアナライザが周波数を掃引して伝送損失と伝送位相を測定することを特徴とする請求項6に記載の診断装置。

【請求項14】
前記ベクトルネットワークアナライザが周波数を掃引して反射損失と反射位相と伝送損失と伝送位相を測定することを特徴とする請求項6に記載の診断装置。

【請求項15】
前記測定制御解析手段が、前記複数のアンテナのうちの1つのアンテナに前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートを順次接続し,該1つのアンテナを除く他のアンテナに前記ベクトルネットワークアナライザの入力ポートを順次接続する制御信号を前記電子スイッチに出力する制御装置を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の診断装置。

【請求項16】
前記測定制御解析手段が、
前記電子スイッチに制御信号を出力した後,前記ベクトルネットワークアナライザに測定開始信号を出力し,前記ベクトルネットワークアナライザの測定終了信号を受信した後伝送損失と伝送位相の測定結果を読み出す制御装置と、
前記測定結果と前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続されたアンテナの番号を保存する記憶装置
とを更に備えることを特徴とする請求項6に記載の診断装置。

【請求項17】
前記測定制御解析手段が、
前記電子スイッチに制御信号を出力した後,前記ベクトルネットワークアナライザに測定開始信号を出力し、前記ベクトルネットワークアナライザの測定終了信号を受信した後反射損失と反射位相の測定結果を読み出す制御装置と、
前記測定結果と前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続されたアンテナの番号を保存する記憶装置
とを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の診断装置。

【請求項18】
前記測定制御解析手段が,
前記ベクトルネットワークアナライザの1つの入出力ポートに対する複数の入力ポートの伝送損失と伝送位相の測定結果が前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続されたアンテナの数だけある複数組の伝送損失と伝送位相の測定結果を時空間ビームフォーミングにより合成して診断領域の散乱電力分布を求める演算処理装置と、
前記散乱電力分布を表示する表示装置
とを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の診断装置。

【請求項19】
前記測定制御解析手段が,
前記ベクトルネットワークアナライザの1つの入出力ポートに対する複数の入力ポートの伝送損失と伝送位相の測定結果が前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続されたアンテナの数だけある複数組の伝送損失と伝送位相と前記ベクトルネットワークアナライザの入出力ポートに接続されるアンテナの数の反射損失と反射位相の測定結果を時空間ビームフォーミングにより合成して診断領域の散乱電力分布を求める演算処理装置と、
前記散乱電力分布を表示する表示装置
とを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の診断装置。

【請求項20】
前記被測定対象部位中の前記異常細胞を検出した後に、前記異常細胞部分の周辺のみの断層撮影を行う断層撮影手段を更に備えることを特徴とする請求項1~19のいずれか1項に記載の診断装置。

【請求項21】
前記断層撮影手段が、前記プローブの送信及び受信の組み合わせを変えることにより、受信した信号から伝搬モデルを逆演算して撮像エリアの複素誘電率分布を推定することを特徴とする請求項20に記載の診断装置。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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