TOP > 国内特許検索 > ベシクル及びその製法

ベシクル及びその製法

国内特許コード P130008599
掲載日 2013年2月28日
出願番号 特願2009-113707
公開番号 特開2010-260011
登録番号 特許第5142295号
出願日 平成21年5月8日(2009.5.8)
公開日 平成22年11月18日(2010.11.18)
登録日 平成24年11月30日(2012.11.30)
発明者
  • 岩浦 里愛
  • 亀山 眞由美
  • 飯澤 智彦
  • 南川 博之
  • 清水 敏美
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 ベシクル及びその製法
発明の概要

【課題】化学的又は物理的な前処理を必要とせず、簡易に且つ安定的にナノサイズのベシクルを形成させる方法及びこのようにして形成されたベシクルを提供する。
【解決手段】炭化水素鎖の両端にヌクレオチドを有するヌクレオチド脂質を水溶媒中に分散させることにより、ナノサイズのベシクルが形成される。このヌクレオチド脂質は、下記一般式:R-X(式中、nは2又は3、Xはヌクレオチドを表し、Rは炭化水素鎖(二価又は三価である。)を表し、該ヌクレオチドのリン酸部分で該炭化水素と結合する。)で表される。水溶媒中に水溶性の成分や水に分散性の成分を含ませておけば、ベシクルの内部にこれらを取り込むことができる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


ベシクルは、両親媒性の脂質分子が集合して形成される閉鎖小胞体であり、脂質膜で隔たれた内水相をもつ。この構造を利用して、ベシクルは細胞モデルとして利用されたり、内水相や脂質膜に様々な物質を内包させたりすることができるため、医薬品、化粧品、食品分野など種々の産業分野でその有用性が周知されている。
ベシクルの調製法としては、いくつかの方法が知られているが(非特許文献1など)、従来のベシクルの調製法は、化学的・物理的に激しい条件で行われるのが一般的であり、その工程も複雑である。有機溶媒、超音波照射、加熱や電圧の印加、又は酸・アルカリ物質の使用は、ベシクルに内包させる物質(例えば、生理活性物質など)によってはその性質を著しく変化・損傷させるおそれがある。また、ベシクルに残存した化学物質が安定性に影響を及ぼしたり、毒性を示したりすることが問題となることから、実用化が困難となっている。さらには、ベシクルが得られるまでの工程が多くなると時間がかかるうえ、エネルギーの損失が大きくコストがかかる。その他、薄膜作成やマイクロチャネルが必要な工程を含む場合、ベシクルの大量生産には大面積の装置が必要となり実用化が困難であった。
本発明者らは、既に開発した、二価又は三価の炭化水素鎖の分子端にヌクレオチドを有するヌクレオチド脂質(特許文献1)を、本発明に利用した。

産業上の利用分野


この発明は、炭化水素鎖の分子端にヌクレオチドを有する脂質分子を水中に分散させて形成されるベシクルに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式
R-X
(式中、nは2又は3を表し、Xは、それぞれ同じであっても異なってもよく、シチジル酸、ウリジル酸又はチミジル酸のいずれかのヌクレオチドを表し、Rは炭化水素鎖(nが2の場合には二価であり、nが3の場合には三価である。)を表し、該ヌクレオチドのリン酸部分で該炭化水素と結合する。)で表されるヌクレオチド脂質から成る膜が球殻状に閉じた小胞であって、内部に水、水溶性の成分の水溶液又は水に分散性の成分の分散液を含むベシクル。

【請求項2】
前記ヌクレオチド脂質が、下記一般式
R-X
(式中、Xは同じデオキシリボヌクレオチドを表し、Rは上記で定義したとおりである。)で表される請求項1のベシクル。

【請求項3】
前記ヌクレオチドXがモノリン酸であり、前記Rの炭素数が12~20である請求項1又は2に記載のベシクル。

【請求項4】
平均直径が20~100nmである請求項1~3のいずれか一項に記載のベシクル。

【請求項5】
下記一般式
R-X
(式中、nは2又は3を表し、Xは、それぞれ同じであっても異なってもよく、シチジル酸、ウリジル酸又はチミジル酸のいずれかのヌクレオチドを表し、Rは炭化水素鎖(nが2の場合には二価であり、nが3の場合には三価である。)を表し、該ヌクレオチドのリン酸部分で該炭化水素と結合する。)で表されるヌクレオチド脂質を、0~70℃で、水、水溶性の成分の水溶液又は水に分散性の成分の分散液に溶解又は分散させることから成るベシクルの製法。

【請求項6】
前記分散させることが、混合し、攪拌し、及び静置することから成る請求項5に記載の製法。

【請求項7】
前記ヌクレオチド脂質が、下記一般式
R-X
(式中、Xは同じデオキシリボヌクレオチドを表し、Rは上記で定義したとおりである。)で表される請求項5又は6に記載の製法。

【請求項8】
前記ヌクレオチドXがモノリン酸であり、前記Rの炭素数が12~20である請求項5~7のいずれか一項に記載の製法。
産業区分
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close