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ADAMTS-3を用いたリーリン分解

国内特許コード P130008679
整理番号 S2012-0979-N0
掲載日 2013年3月12日
出願番号 特願2012-180354
公開番号 特開2014-036607
登録番号 特許第5838481号
出願日 平成24年8月16日(2012.8.16)
公開日 平成26年2月27日(2014.2.27)
登録日 平成27年11月20日(2015.11.20)
発明者
  • 服部 光治
  • 河野 孝夫
  • 久永 有紗
  • 鯉江 真利
  • 鈴木 健太
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 ADAMTS-3を用いたリーリン分解
発明の概要 【課題】活性型リーリンを不活性型に分解する酵素を同定し、当該酵素やその遺伝子を利用して、活性型リーリン減少に基づくアルツハイマー病等の疾患に対する有効な治療、研究の手段を提供する。
【解決手段】活性型リーリンを不活性型リーリンに分解するために用いるものであるADAMTS-3及びその機能的誘導体。リーリンの生理的機能、あるいはその促進又は抑制に関連する医療又は研究の目的にADAMTS-3又はその機能的誘導体を用いるADAMTS-3の使用方法。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



(リーリン)

リーリンは、脳の機能に重要な、3400を超えるアミノ酸からなる巨大な分泌タンパク質である。リーリンが脳の特徴的な層構造の形成に必須であること、ヒトでもリーリンが欠損すると脳構造形成不全が起こることが報告されている。一方、リーリンは成体の脳でも発現しており、その発現量の低下や分解亢進が統合失調症、アルツハイマー病、気分障害等の疾患(以下、これらの疾患を一括して「アルツハイマー病等の疾患」と呼ぶ)の一因となることが明らかになってきている。





リーリンに関して、例えば下記の特許文献1では、リーリンのエピトープ領域ポリペプチド及びこれをコードするポリヌクレオチドを開示し、これによってリーリンの機能を更に研究すると共に、リーリン遺伝子の異常並びにニューロンの配置異常に起因する脳障害に対する診断・治療手段を提供できるとしている。又、下記の特許文献2では、中枢神経系の他の重要成分におけるDIIAレベルを非破壊的に評価又は予想するためのバイオマーカーとしてのリーリンを測定する方法を提案している。





リーリンについては、更に、リーリンが未知の酵素により分子内で特異的な分解を受けること、その分解部位として、リーリンタンパク質のアミノ酸配列におけるN末端側に近い未知のサイト(以下、このサイトを「N-t site」と呼ぶ)とC末端側に近い未知のサイト(以下、このサイトを「C-t site」と呼ぶ)があること、リーリンの分子内分解の大部分はN-t siteで起こり、かつ、N-t siteで分解されたリーリンは生理的に不活性であることが分かっている。換言すれば、N-t site非分解型リーリンは活性型であり、これには全長リーリンとC-t siteでの分子内分解のみを受けた分解型リーリンとが包含される。なお、C-t siteで起こる分解は少ないため、C-t siteでの分子内分解のみを受けた分解型リーリンは測定誤差の範囲内として無視することも可能である。





(ADAMTS-3)

一方、従来よりADAMファミリーに属するタンパク質や、そのサブファミリーであるADAMTSファミリーに属するタンパク質が知られている。





ADAMファミリーのタンパク質としては30種以上が知られ、構造的には、N末端のシグナル配列の後に、プロドメイン、メタロプロテアーゼドメイン、ディスインテグリンドメイン及びEGFリピートを含むシステインに富んだ領域が続き、そのファミリーのほとんどのメンバーは膜貫通性ドメインを有し、その後にC末端細胞質テールを含むことが分かっている。





ADAMTS(トロンボスポンジンモチーフを有するディスインテグリンおよびメタロプロテアーゼ)ファミリーは、ADAMのサブファミリーであり、哺乳動物等に見いだされる細胞外プロテアーゼファミリーである。哺乳動物のADAMTSファミリーとして10種以上のメンバーが知られている。このファミリーのメンバーは、構造的には、トロンボスポンジン1様の繰り返し配列を複数コピー含み、C末端領域の膜貫通性ドメインが欠けている等の、他のADAMファミリーメンバーとは異なる構造を持つ。このため、ほとんどが細胞表面に局在するADAMファミリーメンバーとは異なり、ADAMTSファミリーメンバーは細胞外マトリックスタンパク質を構成している、との報告もある。





ADAMTS-3は公知であって、そのアミノ酸配列は例えば下記の非特許文献1で報告されており、又、NCBI受託番号「NM 001081401.2」によってコードされるタンパク質である。

産業上の利用分野



本発明は、活性型リーリンがADAMTS-3によって不活性型に分解されると言う新規な知見に基づく、ADAMTS-3を用いたリーリン分解に関する。更に詳しくは本発明は、リーリンを分解するために用いるADAMTS-3、ADAMTS-3のそのような使用方法、リーリン分解活性制御物質をスクリーニングする方法とそのために用いるスクリーニング用キット、リーリン機能抑制用キット、及びADAMTS-3のリーリン分解活性に着目した遺伝子治療とノックダウン治療に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
DAMTS-3、又はADAMTS-3メタロプロテアーゼ触媒ドメインを含むADAMTS-3誘導体、を含有することを特徴とする活性型リーリン分解剤

【請求項2】
ADAMTS-3又はADAMTS-3メタロプロテアーゼ触媒ドメインを含むADAMTS-3誘導体を用いて、そのリーリン分解活性の制御物質をスクリーニングすることを特徴とするスクリーニング方法。

【請求項3】
ADAMTS-3又はADAMTS-3メタロプロテアーゼ触媒ドメインを含むADAMTS-3誘導体を含んで構成され、そのリーリン分解活性の制御物質をスクリーニングするために用いるものであることを特徴とするスクリーニング用キット。

【請求項4】
ADAMTS-3又はADAMTS-3メタロプロテアーゼ触媒ドメインを含むADAMTS-3誘導体を含んで構成され、活性型リーリンの生理的活性を抑制又は失活させるために用いるものであることを特徴とするリーリン機能抑制用キット。
産業区分
  • 試験、検査
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012180354thum.jpg
出願権利状態 登録
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