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病原性因子産生抑制剤 コモンズ 実績あり

国内特許コード P130008783
掲載日 2013年3月27日
出願番号 特願2010-188400
公開番号 特開2012-046437
登録番号 特許第5716173号
出願日 平成22年8月25日(2010.8.25)
公開日 平成24年3月8日(2012.3.8)
登録日 平成27年3月27日(2015.3.27)
発明者
  • 宮崎 孔志
出願人
  • 京都府公立大学法人
発明の名称 病原性因子産生抑制剤 コモンズ 実績あり
発明の概要 【課題】実質的に病原性細菌の種類を選ばない病原性因子産生抑制剤を提供する。
【解決手段】病原性細菌による病原性因子の産生を抑制するための組成物であって、有効成分として1)レブリン酸類、2)タングステン酸類、3)ベンゾイルアセトン類及び4)ポリリン酸類の少なくとも1種を含む病原性因子産生抑制剤に係る。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


感染症の治療には抗生物質等の各種抗菌薬が用いられているが、抗菌薬の濫用によって抗生物質の全く効かない多剤耐性菌の出現を誘起するに至り、院内感染を引き起こす事態を招いている。現状では、院内感染に対する有効な治療方法はなく、大きな医療上の問題を抱えたままである。



このような院内感染を引き起こす代表的な病原性細菌としては、緑膿菌(Pseudomonas aureus)と黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aeruginosa)が挙げられる。緑膿菌と黄色ブドウ球菌は、ともにヒトの日和見病原体の典型であり、免疫機能が低下した患者に感染し、時には患者を死に至らしめる。どちらの病原性細菌も、消毒液又は抗生物質に対する抵抗力が本来的に高いうえ、後天的に薬剤耐性を獲得したものも多いため、いったん感染によって発症すると治療が困難となる。



このように薬剤耐性(特に多剤耐性)を獲得した病原性細菌に対しては、もはや抗生物質はその効力を発揮できない。つまり、抗生物質をはじめとする抗菌剤の使用には限界があり、抗生物質とは全く作用機序の異なる治療薬及び予防薬の開発が望まれている。



近年、多剤耐性菌をはじめとする多くの病原性細菌の病原性因子産生は、自身が生産するオートインデューサーと呼ばれる細胞シグナル伝達物質によって促進されることが明らかになっている。このオートインデューサーの構造は、菌種によって異なり、特にグラム陰性菌とグラム陽性菌とでは全くその構造が異なっている。グラム陰性菌はアシルホモセリンラクトン(AHL)という化合物であるのに対し、グラム陽性菌は環状のオリゴペプチドである。



このため、オートインデューサーレベルを調節して病原性を制御する試みが行われるようになっている。オートインデューサーの作用を抑制するために、プリンストンユニバーシティ社は2003年にオートインデューサーとよく似た構造を持つ物質(アナログ)(特許文献1)を用い、ハプトゲンリミテッド社は2006年にオートインデューサーの抗体(特許文献2)を用いて、病原性因子産生を抑制する方法を開発している。さらに、グラム陰性菌のオートインデューサーをトラップするシクロデキストリンが宇都宮大学によって開発されている(特許文献3)。これらの方法は、病原菌の増殖を抑制せずに病原性因子の産生だけを抑制するので、選択圧が生じず、耐性菌が出現しにくい感染症治療薬及び予防薬として注目されている。

産業上の利用分野


本発明は、新規な病原性因子産生抑制剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
病原性細菌の増殖を阻害することなく、当該病原性細菌による病原性因子の産生を抑制するための、抗菌作用を有しない医薬・農薬組成物であって、
有効成分として1)レブリン酸及びその塩、2)タングステン酸及びその塩、3)ベンゾイルアセトン、4)ポリリン酸及びその塩及び5)アセチルアセトンの少なくとも1種を含む病原性因子産生抑制剤。

【請求項2】
pHが6~8である、請求項1に記載の病原性因子産生抑制剤。

【請求項3】
病原性細菌が、クオラムセンシングを有するものである、請求項1に記載の病原性因子産生抑制剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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