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遷移金属超微粒子からなるクロスカップリング用触媒およびそれを用いたクロスカップリング法 コモンズ 実績あり

国内特許コード P130008816
整理番号 279
掲載日 2013年3月27日
出願番号 特願2010-139638
公開番号 特開2012-000593
登録番号 特許第5700624号
出願日 平成22年6月18日(2010.6.18)
公開日 平成24年1月5日(2012.1.5)
登録日 平成27年2月27日(2015.2.27)
発明者
  • 大洞 康嗣
  • 川崎 英也
  • 兵丹石 恵
  • 山本 寛子
出願人
  • 学校法人 関西大学
発明の名称 遷移金属超微粒子からなるクロスカップリング用触媒およびそれを用いたクロスカップリング法 コモンズ 実績あり
発明の概要 【課題】配位子、保護剤又はポリマー等の構成要素を含まない、遷移金属および配位性有機溶媒からなる遷移金属超微粒子を用いることによって、クロスカップリング反応において触媒上の金属表面を効率的且つ最大限に利用でき、従来の触媒に比べて触媒活性が飛躍的に向上したクロスカップリング反応用触媒、および当該触媒を用いたクロスカップリング反応を提供する。
【解決手段】第8族から第11族遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1つの遷移金属および配位性有機溶媒を含有する遷移金属超微粒子を含む、クロスカップリング反応用触媒。更に、該クロスカップリング反応用触媒を用いるクロスカップリング反応。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


現在、プラスチック、医薬品、農薬等において、現代社会において大量の化学物質が消費されており、これらの物質を製造するために触媒を用いた新規製造法を開発することは、効率的な資源・エネルギーの利用並びに地球環境保全という観点から極めて重要である。



とりわけ、炭素-炭素結合生成を伴う異種分子間のクロスカップリング反応は最も重要な触媒反応プロセスとして種々の有機化合物の合成に用いられている。



しかしながら、触媒的クロスカップリング反応は学術的には著しい発展を遂げているとはいえ、触媒である貴金属を相当量用いる必要があるため、その多くは工業化には至っていないのが現状である。このため、希少金属資源の有効利用の観点からも、ごく微量の金属触媒を用いた長寿命且つ高活性な触媒反応プロセスの開発が強く望まれている。



近年、金属単体の微粒子化(ナノ粒子化)によって金属の表面露出原子の割合を向上させることにより触媒活性を向上させようとする試みがなされている。しかしながら、通常それら金属粒子は溶液中で互いに凝集し、バルク化するため、触媒本来の活性が損なわれている。



金属粒子のバルク化の防止によるナノサイズ化のための従来技術としては、配位子(例えば、ピンサー型リン配位子)による安定化(非特許文献1および2)、デンドリマー等の高分子化合物による保護(非特許文献3-5)、ポリマー担持(非特許文献6-10)、またはイオン性保護剤による保護(非特許文献11-12)等が報告されている。しかしながら、そのように従来の金属微粒子は、その合成の過程で配位子または保護剤を使用したり、あるいはポリマー等に担持する等の安定化が必要であった。



最近、金属塩化物等をジメチルホルムアミド(DMF)中で還元することにより、約2nm以下のナノサイズを有する金、白金、パラジウム等のナノ粒子蛍光体を簡便に且つ大量に合成することができることが報告されている(特許文献1、並びに非特許文献13-14を参照)。これらナノ粒子の製造は上述のような配位子または保護剤の使用、あるいはポリマー等への担持の必要がなく、また得られるナノ粒子は安定で粒子径が揃っている。更に、当該ナノ粒子は予想外に、別途の表面処理を施すことなく各種媒体への分散性が高く、媒体中で均一に分散して存在可能である。

産業上の利用分野


本発明は、遷移金属超微粒子からなるクロスカップリング用触媒およびそれを用いたクロスカップリング法に関する。具体的には、第8族から第11族遷移金属から選ばれる少なくとも1つの遷移金属および配位性有機溶媒を含有する遷移金属超微粒子を含むクロスカップリング用触媒、およびそれを用いた高触媒活性なクロスカップリング法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第8族から第10族の遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1つの遷移金属のハロゲン化物、硫酸化物、または硝酸化物を配位性有機溶媒中で加熱して得られる、第8族から第10族遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1つの遷移金属および配位性有機溶媒を含有配位子、保護剤又はポリマーを含めた構成要素を含まない、平均粒子径が2nm以下である遷移金属超微粒子を含むクロスカップリング反応用触媒。

【請求項2】
式:A-X
(式中、
Aは、無置換もしくは置換のアリール基、無置換もしくは置換のヘテロアリール基、または無置換もしくは置換のアルケニル基であり;そして、
Xは、ハロゲン、メシレート基、トシレート基、トリフラート基、またはカルボン酸ハロゲン化物基である)
で示される化合物と、
式:B-Y
(式中、
Bは、無置換もしくは置換のアリール基、無置換もしくは置換のヘテロアリール基、無置換もしくは置換のアルケニル基、または無置換もしくは置換のアルキニル基であり;
Yは、水素、アリール基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ホルミル基、オキソ基、シアノ基、アミノ基、B(OR)、ZnX、AlR、SnR、MgX、またはSiRであり、ここで、XおよびXはハロゲンであり、そしてR、R、RおよびRは各々独立して水素またはアルキルである)
で示される化合物とを反応させることにより、
式:A-B
(式中、AおよびBは前掲する通りである)
で示される生成物を得るクロスカップリング反応用である、請求項1記載のクロスカップリング反応用触媒。

【請求項3】
遷移金属がパラジウムである、請求項1または2のいずれか記載のクロスカップリング反応用触媒。

【請求項4】
配位性有機溶媒が、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N-メチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、およびヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)からなる群から選ばれるアミド系溶媒である、請求項1乃至のいずれか1項記載のクロスカップリング反応用触媒。

【請求項5】
第8族から第10族遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも1つの遷移金属の塩化物を配位性有機溶媒中で加熱することによって調製する、請求項1乃至のいずれか1項記載のクロスカップリング反応用触媒の製造法。

【請求項6】
マイクロ波を照射しながら前記加熱を行う、請求項記載の製造法。

【請求項7】
式:A-X
(式中、
Aは、無置換もしくは置換のアリール基、無置換もしくは置換のヘテロアリール基、無置換もしくは置換のアルケニル基、または無置換もしくは置換のアルキニル基であり;そして、
Xは、ハロゲン、メシレート基、トシレート基、トリフラート基、またはカルボン酸ハロゲン化物基である)
で示される化合物と、
式:B-Y
(式中、
Bは、無置換もしくは置換のアリール基、無置換もしくは置換のヘテロアリール基、または無置換もしくは置換のアルケニル基であり;
Yは、水素、アリール基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ホルミル基、オキソ基、シアノ基、アミノ基、B(OR)、ZnX、AlR、SnR、MgX、またはSiRであり、ここで、XおよびXはハロゲンであり、そしてR、R、RおよびRは各々独立して水素またはアルキルである)
で示される化合物とを、請求項1記載のクロスカップリング反応用触媒の存在下で反応させることにより、式:A-B
(式中、AおよびBは前掲する通りである)
で示される生成物を得ることを含む、クロスカップリング反応。

【請求項8】
適宜塩基の存在下で行なう、請求項記載のクロスカップリング反応。

【請求項9】
反応溶媒が、配位性有機溶媒の単独または水との混合物である、請求項またはのいずれか記載のクロスカップリング反応。

【請求項10】
触媒の使用量が、A-Xで示される化合物の配合量基準で10-1~10-7モル%である、請求項乃至のいずれか1項記載のクロスカップリング反応。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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