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磁気抵抗効果素子 UPDATE コモンズ

国内特許コード P130008853
整理番号 2012-026
掲載日 2013年3月28日
出願番号 特願2012-256732
公開番号 特開2014-107293
登録番号 特許第6052732号
出願日 平成24年11月22日(2012.11.22)
公開日 平成26年6月9日(2014.6.9)
登録日 平成28年12月9日(2016.12.9)
発明者
  • 辻本 浩章
出願人
  • 公立大学法人大阪市立大学
発明の名称 磁気抵抗効果素子 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】電流計や電力計を小型化する際にバーバーポール電極を施された磁気抵抗効果素子は、有効なデバイスと考えられる。バーバーポール電極は、磁化容易軸(短冊状の素子の長手方向)に対して45°で形成されるのが、最も効率がよいと考えられていた。しかし、導電率の異なる物質の境界を電流が通過する際には電流は屈折し、45°で形成したバーバーポール電極が最も効率がよいとは言えない。
【解決手段】長手方向に磁化容易軸を誘導された短冊状の磁性膜と、前記磁性膜上に前記長手方向に対して傾斜角θで形成されたバーバーポール電極を有し、前記傾斜角θは45度より小さいことを特徴とする磁気抵抗効果素子は、電極と磁性膜との境界での電流の屈折を考慮し、効率の高い磁気抵抗効果素子を提供することができる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年環境問題を背景として太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーの利用や燃料電池等の新しいエネルギーの開発や自動車、家電を含め種々の省エネルギー化が盛んに進められている。エネルギー消費の低減化、電力消費の低減化は今後の日本および全世界の重要な問題である。その解決法の一つは電気機器、電子機器それぞれの「消費電力の可視化」、および電力の蓄電・消費の管理制御機能の強化の実現であると考えられる。





近年インターネット等を利用する環境が整った中で、電力量計の遠隔検針を含めた電力管理システムの開発が進んできている。最近では既存の積算電力量計の回転を計測するセンサを付加することや電流計(CT)、電圧計(PT)を新たに付加し電子回路やマイクロプロセッサによる乗算計算を行うなど、住宅、工場等を一括したマクロな消費電力の計測が行われている。





しかしながらそれらの計測装置は大きく高価なものとなり、また無駄な多くのエネルギーを消費しかねない。また既設設備への新しい計測装置の追加は最近の密に設計製作された既設設備の空きスペースを考慮すると難しい。したがって、より小形集積化した電力センシングデバイスの開発が望まれる。





電力を計測するためには、電力メータ若しくは略式メータと呼ばれる電力量を積算するメータが用いられている。最も身近にあるのが、誘導型電力量計である。これは、アラゴーの円盤を利用する。アルミニウム製の円盤を電力に比例した速度で回転するようにしておき、その回転速度を積算することで電力量を計測する。しかし、このような電力メータは、電気回路の所望の箇所での消費電力を計測するには、大きすぎる。





特許文献1には、磁気抵抗効果を利用した磁気センサを用いて電力を計測する装置が開示されている。この磁気センサは、磁性膜を利用して電流を検出するため、比較的小型の回路にも搭載が可能であると考えられる。





また、特許文献1の電力計は、電圧と電流をそれぞれ測定し演算する。しかし、特許文献2には、磁気抵抗効果を利用した磁気センサの両端電圧を測定するだけで、電力を計測する電力計が開示されている。いずれにしても、磁気抵抗効果を利用した磁気センサが小型に製造できれば、所望の箇所での消費電力を計測することができる可能性が生まれる。





磁気抵抗効果は、外部から印加された磁界によって電気抵抗が変化する現象である。この現象は、磁性膜中を流れる電流と、磁性膜中に形成される磁化の方向が変わることで生じる。そのため、外部からの磁界に対しては、偶関数の特性を有する。そのため、線形性を得るためには、外部からの磁界と同じ方向にある程度のバイアス磁界を予め印加しておく必要がある。





このことは、磁気センサの小型化を困難にする要因となる。しかし、特許文献1には、磁性薄膜上にバーバーポール電極を配して、見かけ上バイアス磁界をかけなくても磁気抵抗効果の線形部分を利用することのできる磁気抵抗効果素子が開示されている。図12にバーバーポール電極を配した磁気抵抗効果素子100の構成を示す。





磁性膜112は、通常は基板111上に短冊状に形成されている。この磁性膜112は短冊状の長手方向に磁化容易軸EAが誘導されている。磁性膜112は例えば、鉄とニッケルの合金であるパーマロイ等が好適に用いられる。この磁性膜112上にバーバーポール電極114と呼ばれる電極が形成される。バーバーポール電極114は、短冊状の長手方向に対して傾斜辺114pを有する帯状の良電導性膜である。材質は銅、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、銀といった材料若しくはこれらの合金によって形成される。





このバーバーポール電極114は、磁気抵抗効果素子100の両端の接続電極116a、116bに電流Iを流すと、一方の傾斜辺114pから他方の傾斜辺114pに向かって電流が流れる。すると、短冊状の磁性膜112の長手方向(磁性膜112の磁化方向)とは異なる方向に電流Iが流れることになるので、バイアスがなくても磁気抵抗効果の線形部分を利用することができるというものである。

産業上の利用分野



本発明は、電流計測や電力計測に好適に利用することができる磁気抵抗効果素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
長手方向に磁化容易軸を誘導された短冊状の磁性膜と、
前記磁性膜上に前記長手方向に対して傾斜角θで形成されたバーバーポール電極を有し、
前記傾斜角θは45度から(14)式で示すθ2の平均値を引いた値に対して±5°の範囲にあることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
【数100】


なお、σ1はバーバーポール電極の導電率であり、σ2は磁性膜の導電率であり、θ1は前記バーバーポール電極から前記磁性膜に流れる電流の入射角を表す。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012256732thum.jpg
出願権利状態 登録


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