TOP > 国内特許検索 > 有機性物質のメタン発酵方法

有機性物質のメタン発酵方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130008895
整理番号 2011014-SK
掲載日 2013年4月1日
出願番号 特願2011-217807
公開番号 特開2013-075273
登録番号 特許第5882653号
出願日 平成23年9月30日(2011.9.30)
公開日 平成25年4月25日(2013.4.25)
登録日 平成28年2月12日(2016.2.12)
発明者
  • 田島 伸明
  • 長尾 宣夫
  • 丹羽 千明
  • 戸田 龍樹
出願人
  • 学校法人 創価大学
発明の名称 有機性物質のメタン発酵方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 高負荷で、効率的かつ安定的に処理可能な汚泥循環返送型のメタン発酵処理法を提供する。
【解決手段】 本発明のメタン発酵処理法は、基質が、たとえば、生ごみの場合、固形物に起因する化学的酸素要求量(COD)の割合が全CODに対して、たとえば、70%以下の有機性物質をメタン発酵するに際して、たとえば、5kgCOD/m3 /day以上の容積負荷で、たとえば、5日以上30日以下(1日1回ないしは複数回を含めて)の反応器への基質の連続供給と、たとえば、4日以上20日以下の基質供給停止期間を設け、(消化)汚泥(循環)返送を伴い、微生物および未分解起因固形物質の和に基づく反応器内の汚泥滞留時間(SRT)30日以上で反応器を運転する。
【選択図】 図6
従来技術、競合技術の概要


メタン発酵処理は、たとえば、生ごみからメタンガスとしてエネルギーを回収可能であり、有機性廃棄物の創エネルギー・省エネルギー処理として期待されている。



メタン発酵プロセスは、たとえば、図1に図解したように、(1)高分子有機物を各種バクテリアにより単分子化、加水分解反応などにより可溶化する過程、(2)酸生成過程、(3)酢酸生成過程、および、(4)揮発性脂肪酸(Volatile Fatty Acid :VFA)中の酢酸やメタンからメタン生成菌によりメタン(CH4 )と二酸化炭素(CO2 )に分解するメタン生成過程からなる(たとえば、非特許文献1、図2.3)。



有機性の溶解性(Soluble ) 物質(Total Suspended Solid :TSS)が酢酸や水素を経て最終的なガス物質であるメタンや二酸化炭素に変化する速度は、有機性固形物質(TSS)が可溶化する速度より速い。



したがって、1日1回、メタン発酵槽(反応器)へ供給される生ごみなどの基質中に含有される溶解性(Soluble )物質に起因する化学的酸素要求量(Chemical Oxygen Demand:COD)S-COD1 と、固形物が可溶化することに起因する化学的酸素要求量S-COD2 との総和S-CODT は、メタン発酵反応が良好に行われている間は、たとえば、図2に図解した特性となる。
図2は、毎日1回、反応器から汚泥を引き抜き、その後、メタン発酵槽(反応器)へ基質(廃棄物)を投入する運転を連続した場合、生成されるガスの変化を図解した図である。
図2において、最大値を示す反応器への基質の供給点から次の基質の供給点までの間は下に凸状の「ノコギリ波」状に変化する。なお、反応器からの抜液は基質供給前に1日1回実施し、メタン発酵槽のオーバーフローは起きない。



汚泥を濾過してメタン発酵槽(反応器)へ返送する汚泥循環返送方式の場合、固形物可溶化がガス化反応によって消費される溶解性・化学的酸素要求量S-CODに間に合わないと、固形物(TSS)が徐々に反応器内に蓄積し、徐々に固形物の濃度が上昇する。
その結果、(1)可溶化速度の低下、(2)各種中間反応速度の低下、(3)酢酸経由および水素経由のメタン生成反応の低下、(4)各種反応に寄与する細菌への基質同化反応の低下により、これらのバランスが崩れ、各種揮発性脂肪酸(VFA)、たとえば、プロピオン酸の蓄積による、いわゆる、”酸敗”や、水素分圧の上昇による、メタン発酵の系が破綻することになる。
上述した理由により、湿式メタン発酵の固形物濃度の限界は、経験的に10%程度である。



通常、生ごみの連続メタン発酵処理には、嫌気性条件下で運転される完全混合型発酵槽(Continous Stirred Tank Reactor:CSTR)が用いられている。
嫌気性処理は、好気性処理に比較して、固形物の濃度が2~3%程度以上の高濃度廃液や、有機性固形廃棄物がメタン発酵の処理対象とされており、一般に、汚泥返送を行わない、一過性のCSTRが用いられてきた。
嫌気性処理において、寄与する主な細菌群のうち、最も増殖速度が遅いのは、一連のメタン生成菌であり、基質の、たとえば、3%程度しか菌体に転換しない。
そのことが、これまで、CSTR方式における基質滞留時間(Hydrauric Retention Time:HRT)を約30日(33日)にしている理由である。

産業上の利用分野


本発明は、基質として、たとえば、生ゴミなど食品系廃棄物に含まれる有機性物質からメタンを発酵させる技術に関する。
本発明は特に、高負荷で運転している状態で安定にメタン発酵処理を可能とする技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
生ごみを基質とし、
固形物に起因する化学的酸素要求量(COD)の割合が、全CODに対して70%以下の有機性物質を基質としてメタン発酵するに際して、
汚泥を濾過してメタン反応器に返送する汚泥循環返送型のメタン発酵処理法で、汚泥の増殖を十分にする5kgCOD/m3 /day以上の容積負荷で運転し、
細菌と前記基質との接触速度を保持するため、反応器内の固形物濃度を10%以下(00g/l以下)にした運転状態で、
日以上30日以下の前記反応器への前記基質を連続供給する期間と、微生物濃度の増加が促進される4日以上20日以下の基質の供給を停止する期間とを設け、両期間の合計を周期的に連続運転するときの1単位とし、
前記反応器内の汚泥滞留時間(SRT)を16日の基質滞留時間(HRT)より長い状態で、周期的に連続運転する、
ことを特徴とする、微生物の集積に基づく有機性物質のメタン発酵方法。

【請求項2】
前記反応器内の前記汚泥滞留時間(SRT)は30日以上である、
ことを特徴とする、
請求項1に記載の、微生物の集積に基づく有機性物質のメタン発酵方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2011217807thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close