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等価回路合成方法並びに装置、および回路診断方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130008929
整理番号 DP1538
掲載日 2013年4月2日
出願番号 特願2012-127669
公開番号 特開2013-253784
登録番号 特許第5924617号
出願日 平成24年6月5日(2012.6.5)
公開日 平成25年12月19日(2013.12.19)
登録日 平成28年4月28日(2016.4.28)
発明者
  • 長岡 直人
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 等価回路合成方法並びに装置、および回路診断方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】被合成回路に特別な電圧または電流を印加することなく、比較的簡単な計算で被合成回路の等価回路を合成することができる等価回路合成方法および装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る等価回路合成方法は、被合成回路の各N個の電圧値VB、VZおよび電流値IBを取得するステップS1、S2と、取得した電圧波形および電流波形をそれぞれz変換し、電圧関数VZ(z)および電流関数IB(z)を求めるステップS3と、VZ(z)およびIB(z)の比をとることによりz領域におけるN次のインピーダンス関数ZB(z)を求めるステップS4と、有理関数近似によりZB(z)をM次のインピーダンス関数ZBP(z-1)に近似するステップS5と、等価回路のz領域における回路方程式とZBP(z-1)を突き合わせることにより、等価回路を構成する複数の素子の素子値を決定するステップS6と、を含む。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年、リチウムイオン電池等の蓄電池を利用した大規模な蓄電池充電システムの利用が各方面で進められている。かかるシステムにおいては、運用中(充放電中)に蓄電池の状況をリアルタイムに把握すること、すなわち、蓄電池に対して特別な電圧や電流を印加することなく、蓄電池と等価な回路を短時間の間に合成することが求められている。



通常、蓄電池は、図1に示すような等価回路で表すことができる(例えば、非特許文献1参照)。同図に示すように、蓄電池の等価回路は、起電力V0を出力する直流電圧源Eと、抵抗RB0と、電気二重層を表す抵抗RB1~RBMおよびコンデンサCB1~CBMからなるM個の並列回路とから構成されている。事前に等価回路(抵抗RB0と抵抗RB1~RBMの抵抗値およびコンデンサCB1~CBMの静電容量値)が分かっていれば、運用中に直流電圧源Eの起電力V0を推定し、これに基づいてSOC(State of Charge)を正確に把握し、充電電流値を調整する等のきめ細かな充電制御が可能となる。また、事前に起電力V0が分かっていれば、運用中に等価回路を合成することができ、等価回路を構成する各素子の素子値が初期の値からどの程度変化したのかに基づいて、蓄電池の劣化度合いを診断することが可能になる。



蓄電池の等価回路を合成するための手法としては、交流インピーダンス測定法が知られている。しかしながら、同測定法による等価回路の合成では、蓄電池単体に対して特殊な電流(電圧)を印加し、それに対する電圧(電流)を測定する必要があるので、運用中に等価回路を合成することができないという問題があった。また、同測定法による等価回路の合成は、複雑な複素計算を要することから計算負荷が高くならざるを得ないという問題もあった。



蓄電池の等価回路を合成するための別の手法として、周波数変換法も従来から知られている。しかしながら、この方法を用いた等価回路の合成も上記交流インピーダンス測定法の場合と同様に複雑な複素計算が必要であるとの問題を有していた。



なお、複雑な計算を必要としない比較的簡単な等価回路の合成方法があれば、蓄電池の分野だけでなく、コンピュータシミュレーションを用いた設計・解析が行われる様々な分野においてもメリットがある。

産業上の利用分野


本発明は、被合成回路と等価な回路を合成するための等価回路合成方法並びに等価回路合成装置、および被合成回路を診断するための回路診断方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被合成回路と等価な、複数の素子からなる予め定められた形式の等価回路を合成するための方法であって、
前記被合成回路の各N個(ただし、Nは2以上の整数)の電圧値VBおよび電流値IBをサンプリングにより取得するステップと、
前記N個の電圧値VBから当該被合成回路に含まれる直流電圧源の影響を取り除いてN個の電圧値VZを得るステップと、
前記N個の電圧値VZからなる電圧波形および前記N個の電流値IBからなる電流波形をそれぞれz変換し、電圧関数VZ(z)および電流関数IB(z)を求めるステップと、
前記電圧関数VZ(z)および前記電流関数IB(z)の比をとることによりz領域におけるN次のインピーダンス関数ZB(z)またはアドミタンス関数YB(z)を求めるステップと、
有理関数近似により前記インピーダンス関数ZB(z)または前記アドミタンス関数YB(z)をM次(ただし、Mは0<M<Nの関係を満足する整数)のインピーダンス関数ZBP(z-1)またはアドミタンス関数YBP(z-1)に近似するステップと、
前記等価回路のz領域における回路方程式と前記インピーダンス関数ZBP(z-1)または前記アドミタンス関数YBP(z-1)を突き合わせることにより、前記等価回路を構成する前記複数の素子の素子値を決定するステップと、
を含むことを特徴とする等価回路合成方法。

【請求項2】
前記有理関数近似が、0≦z-1≦1の範囲から選ばれた近似点za-1まわりのパデ近似であることを特徴とする請求項1に記載の等価回路合成方法。

【請求項3】
前記近似点za-1が、前記インピーダンス関数ZB(z)または前記アドミタンス関数YB(z)のz=1における接線とz=∞における接線との交点に基づいて選ばれたものであることを特徴とする請求項2に記載の等価回路合成方法。

【請求項4】
被合成回路と等価な、複数の素子からなる予め定められた形式の等価回路を合成するための装置であって、
前記被合成回路のN個(ただし、Nは2以上の整数)の電圧値VBをサンプリングにより取得する電圧計と、
前記被合成回路のN個の電流値IBをサンプリングにより取得する電流計と、
前記電圧計によって取得された前記N個の電圧値VBおよび前記電流計によって取得された前記N個の電流値IBに基づいて、前記等価回路を構成する前記複数の素子の素子値を決定する演算部と、
を備え、
前記演算部は、前記N個の電圧値VBから当該被合成回路に含まれる直流電圧源の影響を取り除いてN個の電圧値VZを得、前記N個の電圧値VZからなる電圧波形および前記N個の電流値IBからなる電流波形をそれぞれz変換して電圧関数VZ(z)および電流関数IB(z)を求め、前記電圧関数VZ(z)および前記電流関数IB(z)の比をとることによりz領域におけるN次のインピーダンス関数ZB(z)またはアドミタンス関数YB(z)を求め、有理関数近似により前記インピーダンス関数ZB(z)または前記アドミタンス関数YB(z)をM次(ただし、Mは0<M<Nの関係を満足する整数)のインピーダンス関数ZBP(z-1)またはアドミタンス関数YBP(z-1)に近似し、前記等価回路のz領域における回路方程式と前記インピーダンス関数ZBP(z-1)または前記アドミタンス関数YBP(z-1)を突き合わせることにより、前記等価回路を構成する前記複数の素子の素子値を決定することを特徴とする等価回路合成装置。

【請求項5】
前記有理関数近似が、0≦z-1≦1の範囲から選ばれた近似点za-1まわりのパデ近似であることを特徴とする請求項4に記載の等価回路合成装置。

【請求項6】
前記近似点za-1が、前記インピーダンス関数ZB(z)または前記アドミタンス関数YB(z)のz=1における接線とz=∞における接線との交点に基づいて選ばれたものであることを特徴とする請求項5に記載の等価回路合成装置。

【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載の等価回路合成方法を用いて被合成回路を構成する複数の素子の素子値を決定するステップと、
前記素子値が予め設定された範囲内にあるか否か、または前記素子値の経時的変化が予め想定されている変化の範囲内であるか否かに基づいて、前記被合成回路の状態を診断するステップと、
を含むことを特徴とする回路診断方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012127669thum.jpg
出願権利状態 登録
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