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中性子検出装置

国内特許コード P130008968
整理番号 S2011-1111-N0
掲載日 2013年4月4日
出願番号 特願2011-190790
公開番号 特開2013-053870
登録番号 特許第5846574号
出願日 平成23年9月1日(2011.9.1)
公開日 平成25年3月21日(2013.3.21)
登録日 平成27年12月4日(2015.12.4)
発明者
  • 石田 武和
  • 藤巻 朗
出願人
  • 公立大学法人大阪府立大学
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 中性子検出装置
発明の概要 【課題】従来よりも少ない個数のマトリックス状検出素子で同じ空間分解能を有する中性子検出装置を提供する。
【解決手段】中性子と中性子検出用物質との核反応によって熱エネルギーが生成され、異なる方向へ放射される少なくとも2つの粒子のうち、一の粒子の前記熱エネルギーを受容し電子状態の変化が生じる超伝導物質からなる第1粒子検出素子1xを複数個並列に配置したX座標検出素子群と、他の粒子の前記熱エネルギーを受容し電子状態の変化が生じる超伝導物質からなる第2粒子検出素子1yを複数個並列に配置したY座標検出素子群とを備え、第1粒子検出素子の検出に基づいて前記核反応がおこった位置のX座標を検出し、何れの第2粒子検出素子の検出に基づいて前記核反応がおこった位置のY座標を検出することを特徴とする中性子検出装置100。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


中性子によるイメージング技術(中性子ラジオグラフィ)は、X線やガンマ線を用いた解析技術と同様に、中性子線が物質を通り抜ける性質を利用して物質内部を観察する技術である。中性子ラジオグラフィは、金属など重い元素の撮影に適したX線と異なり水素や炭素など軽元素の観察に適しており、生物や水分を多く含む物質の観察を可能にする。また、感度が高いため、映像として実時間観察できるなどの特徴を有し、生物中の水分の移動の様子などが観察できる。さらに、一般の金属には中性子の吸収が少ないという特性を活かし、機械内部を移動する燃料やオイルの様子も観察可能である。また、磁気モーメントを有するという特性を活かし、磁気分布を調べることも可能である。



このような中性子線の特性を活かし、燃料電池内の水のダイナミクスを高空間分解能の動画として観測したいとの要望がある。また、サブミクロンの分解能で大画素化が実現できれば、スピン偏極中性子源を用いて磁性体材料におけるスピンの運動の様子を高速観察できるため、スピントロニクスなど最先端の研究を支援する強力なツールとなる。それゆえ、大画素化の実現、特にサブミクロンの高空間分解能でリアルタイムに観測できる中性子ラジオグラフィの技術が求められている。大強度陽子加速器施設J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)利用者協議会においては、「燃料電池」「蓄電デバイス」分野において2015年に1μmの空間分解能、2030年に10msのフレーム時間が全体構想として掲げられている。



ところで、中性子ラジオグラフィの検出装置としては、ガス放電方式を用いたものやシンチレーション方式を用いたもの、イメージングプレートを用いたものなど様々な方式のものが挙げられる。前述の構想に応え得る高分解能、高速の中性子検出装置としては、ナノワイヤ状に微細加工した超伝導元素からなる検出素子を縦横にマトリックス状に配置した中性子検出装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。それらの検出素子と中性子との核反応に伴う発熱による検出素子の電子状態の変化を電気抵抗値の変化として測定するものである。

産業上の利用分野


この発明は、中性子検出装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
1つの中性子と中性子検出用物質との核反応によって熱エネルギーを伴って生成され、異なる方向へ放射される少なくとも2つの粒子のうち、一の粒子の前記熱エネルギーを受容した場合に電子状態の変化が生じる第1粒子検出素子を複数個並列に配置してなるX座標検出素子群と、
他の粒子の前記熱エネルギーを受容した場合に電子状態の変化が生じる第2粒子検出素子を複数個並列に配置してなるY座標検出素子群とを備え、
各第1粒子検出素子は縦方向へ長く伸びる領域を有する超伝導物質であり、前記X座標検出素子群はそれらの第1粒子検出素子が横方向に並び、何れの第1粒子検出素子が前記一の粒子に係る電子状態の変化を検出したかに基づいて前記核反応がおこった位置のX座標を検出し、各第2粒子検出素子は、横方向へ長く伸びる領域を有する超伝導物質であり、前記Y座標検出素子群はそれらの第2粒子検出素子が縦方向に並び、何れの第2粒子検出素子が前記他の粒子に係る電子状態の変化を検出したかに基づいて前記核反応がおこった位置のY座標を検出し、
各第1粒子検出素子は、前記第1粒子の熱エネルギーの受容によって超伝導電子対が減少する電子状態の変化を運動インダクタンスの変化として検出し、
各第2粒子検出素子は、前記第2粒子の熱エネルギーの受容によって超伝導電子対が減少する電子状態の変化を運動インダクタンスの変化として検出することを特徴とする中性子検出装置。

【請求項2】
前記中性子検出用物質が、隣り合う第1粒子検出素子と第1粒子検出素子との間、隣り合う第2粒子検出素子と第2粒子検出素子との間、または各第1粒子検出素子と各第2粒子検出素子との間の何れかに少なくとも配置される請求項1に記載の中性子検出装置。

【請求項3】
前記中性子検出用物質が、第1粒子検出素子および/または第2粒子検出素子に用いられる請求項1または2に記載の中性子検出装置。

【請求項4】
超伝導リングの一部にジョセフソン接合を形成してなるSFQ回路をさらに備え、
前記SFQ回路は、所定時間T1ごとに所定の磁束を有する検出用SFQパルスを入力する検出用SFQパルス入力部と、前記運動インダクタンスの変化による前記超伝導リング内のジョセフソン電流の変化に基づき前記運動インダクタンスの変化を検出する運動インダクタンス検出素子群とを含み、前記第1粒子検出素子または第2粒子検出素子の一つと磁気結合されてなる請求項1~3の何れか一つに記載の中性子検出装置。

【請求項5】
前記SFQ回路は、尤度判定回路を備え、
前記尤度判定回路は、前記時間T1より長い所定時間T2ごとに判定用SFQパルスを入力する判定用SFQパルス入力部と、前記判定用SFQパルスの入力時に、前記検出用SFQパルス入力部により入力された前記検出用SFQパルスの数のうち、前記運動インダクタンスの変化を検出した前記検出用SFQパルスの数が所定の数以上であるとき、前記運動インダクタンスの変化が検出されたものと判定する検出判定部とを備える請求項に記載の中性子検出装置。

【請求項6】
前記X座標検出素子群および前記Y座標検出素子群により検出されたX座標およびY座標をデジタル化されたアドレス値として出力するアドレス生成回路をさらに備える請求項1~の何れか一つに記載の中性子検出装置。

【請求項7】
前記中性子検出用物質が10Bを含み、前記粒子は、中性子と10Bとの核反応によって生成され相反する方向に放射されるアルファ線とリチウム線の2つの粒子である請求項1~の何れか一つに記載の中性子検出装置。

【請求項8】
前記中性子検出用物質がMgB2を含む請求項1~の何れか一つに記載の中性子検出装置。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011190790thum.jpg
出願権利状態 登録
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