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水酸基含有化合物の製造方法

国内特許コード P130009074
整理番号 CHUO-180
掲載日 2013年4月17日
出願番号 特願2011-194390
公開番号 特開2012-077075
登録番号 特許第5812405号
出願日 平成23年9月6日(2011.9.6)
公開日 平成24年4月19日(2012.4.19)
登録日 平成27年10月2日(2015.10.2)
優先権データ
  • 特願2010-199307 (2010.9.6) JP
発明者
  • 船造 俊孝
  • 和田 真輔
出願人
  • 学校法人 中央大学
発明の名称 水酸基含有化合物の製造方法
発明の概要 【課題】本発明の目的は、環境負荷、経済性悪化、産業廃棄物処理、低収率の少なくとも1つの問題が解決された新規な水酸基含有化合物の製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、炭素数6~30のハロゲン化炭化水素化合物と、両親媒性溶媒および水の混合溶媒と、を反応させる工程を有し、前記ハロゲン化炭化水素化合物が、少なくとも1つの第1級炭素に少なくとも1つのハロゲン原子が導入されてなる炭化水素化合物である、水酸基含有化合物の製造方法である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


従来、オレフィンの水和によるアルコール製造は、硫酸その他の酸触媒を用いる方法により行われてきた。硫酸を用いる方法では、オレフィンと水を硫酸の存在下で反応させ、硫酸エステルを生成したのち、これを加水分解して粗アルコールを生成する。得られた粗アルコールから、精留その他の方法により、未反応アルコール、水、副生成物を分離して精製アルコールを製造する。しかし、この製造方法においては、加水分解後に分離された硫酸水溶液は、濃縮したのち、反応工程にリサイクルしなければならず、これにともなう工程数の増加は建設費用を増大させ、また濃縮にかかる加熱用役費用を増大させるため、不経済である。また、硫酸が流通する工程においては、装置の腐食が大きいので、補修費用の増大につながる。また、場合によっては装置から硫酸が噴出することもあるため、プラントの安全性の低下にもつながる恐れがある。また、定常的に排出される硫酸廃液に対しては、水酸化ナトリウム等を用いた中和処理が必要となり、生成する硫酸塩は産業廃棄物として処理せざるを得ず、環境負荷が高くなる。



そこで硫酸を用いる製造方法に代わり、水溶性のヘテロポリ酸を触媒に用いる方法が開発された。この方法では、オレフィンと水とをヘテロポリ酸の存在下で直接水和反応させて粗アルコールを生成する。この粗アルコールから精留その他の方法により、未反応オレフィン、ヘテロポリ酸、水、副生成物を分離して精製アルコールを製造する。ヘテロポリ酸は腐食性が低いため、装置の補修費用の面で改善はされているが、硫酸と同様にヘテロポリ酸を回収する工程が必要であり、建設費用は硫酸を用いる方法と大きく変わらない。また、同様に定常的に排出されるヘテロポリ酸廃液に対しては、中和処理が必要となり、生成するヘテロポリ酸塩を産業廃棄物として処理する必要がある。あるいは、廃液中から分離して再利用する場合には、この分離費用が大きい。



ヘテロポリ酸以外にも、このような溶解性触媒を用いる方法が開発されており、例えば特許文献1では、トリフルオロメタンスルホン酸を用いる方法が開示されており、また特許文献2では、硫酸チタン水溶液を用いる方法が開示されている。しかし、いずれの方法においても、ヘテロポリ酸を用いる場合と同様の問題点を持つため、経済性、環境負荷ともに改善を要する。



また、硫酸に対する別の改善の方法として、固体酸触媒を用いる方法も開発されている。この方法では、固体酸触媒を充填した反応器にてオレフィンと水とを直接水和反応させて粗アルコールを生成する。この粗アルコールから精留その他の方法により、未反応オレフィン、水、副生成物を分離して精製アルコールを製造する。固体酸触媒を用いることにより、硫酸あるいはヘテロポリ酸等の溶解性触媒を用いる方法で生じるような触媒回収工程は不要となり、また廃液中の酸性成分の中和処理等も不要となる。しかし、固体酸触媒を用いる方法においては、触媒の経時的な劣化が起こり、反応成績を維持するために、温度を上げるあるいは、生産量を落とすなどの対応が必要となる。このため、運転管理が煩雑になり、同時に経済性にも悪影響を及ぼす。劣化した触媒は再生しなければならず、ここでも経済性を悪化させる。再生不可能になった場合には、交換作業の必要が生じるが、この触媒交換には少なくない日数が必要であり、生産量を低下させる。また、大量に発生する廃触媒は産業廃棄物として処理せざるを得ない。



固体酸触媒を用いる方法として、例えば特許文献3では、強酸型イオン交換樹脂を触媒
に用いる方法が開示されており、また特許文献4では、ZSM-5ゼオライトを触媒に用いる方法が開示されている。しかし、いずれの方法においても、触媒の経時劣化を避けることはできず、改善を要する。このように、これらの従来方法は、触媒を用いることに由来する経済性悪化、産業廃棄物処理等の問題を避けることはできないのが現状である。



また一方で、特許文献5には、脂肪族二重結合を有する化合物と水とを、触媒の不存在下に、200~600℃の反応温度および1~100MPaの反応圧力下で、水和反応させて水酸基含有化合物を製造する方法が開示されている。しかしながら、目的物の収率がよくないという問題があった。

産業上の利用分野


本発明は、水酸基含有化合物の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
炭素数6~30のハロゲン化炭化水素化合物と、
両親媒性溶媒および水の混合溶媒と、
を、反応温度60~180℃で、反応させる工程を有し、
前記ハロゲン化炭化水素化合物が、1つの第1級炭素に1つの臭素原子が導入されてなる直鎖状もしくは分枝状のアルカン、または、前記アルカンが導入されなるベンゼンであり、
前記両親媒性溶媒が、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、炭素数1~4のアルコールまたはテトラヒドロフラン(THF)であり、
前記アルカンが導入されなるベンゼンが、ベンジルブロミドであり、
前記臭素原子が脱離した後に、前記第1級炭素に水酸基が導入される反応経路を経ることによって、アルキルアルコールまたはベンジルアルコールを製造する方法。

【請求項2】
前記アルカンが、直鎖状である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記反応を、塩基性物質の非存在下で行う、請求項1または2に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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