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癌治療システム

国内特許コード P130009085
整理番号 13661
掲載日 2013年4月17日
出願番号 特願2011-169892
公開番号 特開2013-031600
登録番号 特許第5799388号
出願日 平成23年8月3日(2011.8.3)
公開日 平成25年2月14日(2013.2.14)
登録日 平成27年9月4日(2015.9.4)
発明者
  • 早川 岳人
  • 羽島 良一
  • 静間 俊行
  • 藤原 守
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 癌治療システム
発明の概要 【課題】癌細胞を高い選択性をもって破壊する。
【解決手段】薬剤投与手段10は、患者A、B、Cに対して特定の同位体を含む薬剤11を、例えば注射等によって投与する。次に、薬剤11が患部に蓄積した患者A、B、Cにおける各患部A1、B1、C1に、ガンマ線照射手段20から発したガンマ線21が照射される。ここで投与される薬剤11には、ガンマ線21を吸収することによって重粒子を発生する同位体が含まれる。ガンマ線照射手段20として、特にレーザーコンプトンガンマ線源が特に好ましく用いられる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


癌の治療方法として、放射線を用いて癌細胞を破壊するという方法が知られている。こうした治療方法としては、例えば加速器でイオンとして加速された粒子線(陽子線、炭素線や重粒子線)を患部に照射するという方法が用いられている。この治療方法においては、健康な細胞に対しても粒子線は悪影響を与えるため、患部(癌のある部位)に集中的に粒子線が照射されるように、ビームの位置やエネルギーが設定される。しかしながら、患部に対して選択的に粒子線を照射することは実際には困難である。



この点を改善した治療方法として、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が知られている。BNCTは、例えば非特許文献1に記載されている。BNCTにおいては、まず、体内の癌細胞に集まりやすいホウ素(10B)化合物を患者に投与する。その後、患部に中性子線を照射する。10Bは中性子の吸収断面積が大きいため、この中性子によって10B(n、α)Li反応が生ずる。すなわち、中性子ビームの照射によってα粒子とLi原子核が生成される。このα粒子とLi原子核が前記の粒子線(重粒子線)として機能する。すなわち、10Bと中性子との間の反応によって生じたα粒子やLi原子核によって癌細胞が破壊される。中性子線は、例えば原子炉から発生したものを用いることができる。また、原子炉から発せられる中性子線は制御が容易でないために、この中性子線を生成するのに適した加速器が特許文献1、2に記載されている。すなわち、こうした加速器を用いて中性子線の制御をより容易に行うことができる。



この治療方法においては、(1)10Bが癌細胞近傍に集まりやすいこと、(2)体内におけるα粒子やLi原子核の飛程は短いこと、のために、特に患部に集中的にα粒子やLi原子核を照射することができる。すなわち、高い選択性をもって癌細胞にこれらの粒子を照射することができる。また、この治療方法においては、癌細胞に直接影響を及ぼすのは照射した中性子線ではなく、核反応によって生成されたα粒子やLi原子核である。粒子線で癌細胞を破壊するに際しては、軽い粒子よりも重い粒子の方がより大きなエネルギーを癌細胞に吸収させることが可能であり、癌細胞における2重螺旋構造のDNAを2本とも破壊できる確率が高い。このため、陽子線等を用いた場合と比べて、癌細胞を破壊する効果が大きい。



すなわち、BNCTを用いて、正常な細胞との間の高い選択性をもって、体内の癌細胞を破壊することができる。

産業上の利用分野


本発明は、放射線を用いた癌の治療を行う癌治療システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ガンマ線を吸収することによって重粒子を生成する核種を含み、かつ癌細胞が存在する箇所に蓄積される薬剤を、患者に投与する薬剤投与手段と、
前記薬剤が投与された患者に対して前記核種に前記重粒子を生成させるエネルギーをもつガンマ線のビームを照射するガンマ線照射手段と、を具備することを特徴とする癌治療システム。

【請求項2】
前記ガンマ線照射手段はレーザーコンプトンガンマ線源であることを特徴とする請求項1に記載の癌治療システム。

【請求項3】
前記レーザーコンプトンガンマ線源において、閉軌道を周回する電子が用いられ、前記閉軌道における複数の箇所から前記ガンマ線が取り出される構成とされたことを特徴とする請求項2に記載の癌治療システム。

【請求項4】
前記レーザーコンプトンガンマ線源において、開軌道を進行する電子が用いられ、前記開軌道における複数の箇所から前記ガンマ線が取り出される構成とされたことを特徴とする請求項2に記載の癌治療システム。

【請求項5】
前記核種には、少なくとも19F、17O、18Oのいずれかが含まれることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の癌治療システム。

【請求項6】
前記薬剤はFDG(フルオロデオキシグルコース)を主成分とすることを特徴とする請求項5に記載の癌治療システム。

【請求項7】
前記薬剤に18Fが添加されたことを特徴とする請求項6に記載の癌治療システム。
産業区分
  • 治療衛生
  • 電子応用機器
  • 原子力
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011169892thum.jpg
出願権利状態 登録
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