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石川県の伝統発酵食品から分離した乳酸菌及びその培養物の機能性とその利用 コモンズ

国内特許コード P130009185
整理番号 2011-019
掲載日 2013年4月23日
出願番号 特願2012-063788
公開番号 特開2013-193996
登録番号 特許第5968655号
出願日 平成24年3月21日(2012.3.21)
公開日 平成25年9月30日(2013.9.30)
登録日 平成28年7月15日(2016.7.15)
発明者
  • 小柳 喬
  • 四十萬谷 正久
  • 榎本 俊樹
  • 片山 高嶺
  • 熊谷 英彦
出願人
  • 石川県公立大学法人
発明の名称 石川県の伝統発酵食品から分離した乳酸菌及びその培養物の機能性とその利用 コモンズ
発明の概要 【課題】石川県の伝統的な発酵食品に含まれる機能性を有する乳酸菌及びその培養物、より具体的には、抗炎症・抗アレルギー作用、免疫賦活作用、又は腸管免疫グロブリン(IgA)誘導作用の機能を有する乳酸菌及びその培養物、このような培養物を生成する乳酸菌、並びにその用途等を提供する。
【解決手段】あじなれずし、ぶりなれずし、さばなれずし、かぶらずし、大根ずし、山廃酒母、いか麹漬け、いか黒造り、及びうり糠漬けからなる群より選択される少なくとも1種の発酵食品より分離した乳酸菌1種又は2種以上の培養物を有効成分とする抗炎症・抗アレルギー剤、免疫賦活剤、又は腸管免疫賦活剤。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


石川県は全国的にまれにみる発酵食品の宝庫であり、石川県能登及び加賀地域では、豊かな農産・海産資源を活かした発酵食品が伝統的に多種製造されている。その中でもとりわけ著名なのが、かぶらずし、あじなれずしである。



かぶらずしは、塩漬けにしたカブに塩漬けしたブリの薄切りを挟み込み、細く切った人参などと一緒に、麹をまぶしながら樽に仕込み、低温で通常1週間~10日ほど発酵させて作られる発酵食品で、加賀地方を中心として口能登から加賀までと富山の西部地方までの範囲で作られている。かぶらずしの発酵は麹を添加することで促醸を行うものである。麹の他に野菜が魚などの抑臭のために用いられている。



あじなれずしは、あじを塩と酢で下漬けし、米飯、あじ、山椒・トウガラシを順に桶に敷き詰め、何層も繰り返し、最後にご飯を敷き、蓋をして重りを載せ、冷暗所に置き、通常4週間以上発酵させ作られる。このようななれずしの発酵は米飯の乳酸発酵によるもので、これによって保存性が付与され、特有の臭いや酸味が醸される。



乳酸発酵とは乳酸菌が糖を代謝(発酵)してその大部分を乳酸に変える反応である。発酵の形式には二通りあり、一つはホモ発酵と呼ばれ、1モルのブドウ糖(グルコース)から2モルの乳酸が生成される。この発酵を行うことが知られている主な乳酸菌はLactobacillus delbrueckii、Lactobacillus casei、Lactobacillus bulgaricus、Streptococcus lactisなどである。もう一つはヘテロ発酵と呼ばれ、1モルのブドウ糖から1モルの乳酸のほかにエチルアルコール、酢酸、グリセリン、炭酸ガスなどが生成される。この発酵を行うことが知られている主な乳酸菌はLactobacillus brevis、Lactobacillus buchneri、Leuconostoc mesenteroides、Lactobacillus pentoaceticusなどである。



乳酸菌は古来より醸造食品や漬物中に多く含まれ、その乳酸発酵により食品に風味を付与してきた。石川県では酒、味噌、醤油等のいわゆる醸造食品の他に、先に述べたかぶらずし、なれずし等の多くの固有の伝統発酵食品があり、それらに乳酸菌が関与している。乳酸菌が関与する発酵食品中には、様々な生理活性を有する機能性物質が含まれており、乳酸菌が作り出す機能性物質、及びその機能が明らかにされつつある。



例えば、乳酸菌のもつ機能性の一つとして、腸管免疫機能を有する乳酸菌が報告されている(特許文献1、特許文献2)。また、乳酸菌体又はその処理物(菌体由来成分)が、パイエル板細胞に対するIgA抗体産生向上作用を有していることが知られている(特許文献3)。特許文献3には、感染症予防、腫瘍抑制、アレルギー抑制及び整腸作用などの効果が期待され、免疫賦活剤や整腸剤などに利用できることが記載されている。
しかしその一方で、乳酸菌体又はその処理物(菌体由来成分)がもたらす免疫賦活活性及び免疫調節機能は、菌種が同一であっても菌株が違えばその効果も大きく異なることもまた当業者にはよく知られた事実である。そのため免疫賦活剤として用いる際には、用いる菌株の選定が非常に重要となる。そこで多くの研究機関において、より免疫賦活活性及び免疫調節機能の高い乳酸菌株の単離が行なわれている。
したがって、これまで乳酸菌叢についての研究報告のない発酵食品中の乳酸菌の機能を研究すれば、予期せぬ機能や従来の機能より優れた効果を示すことが期待でき、そのような研究も多くの研究機関で行われている。



この背景から、本発明者らは、未だ知られていない「石川県の伝統発酵食品に含まれる乳酸菌の機能性」に着目し、鋭意検討を重ねた。

産業上の利用分野


本発明は、抗炎症・抗アレルギー作用、免疫賦活作用、又は腸管免疫グロブリン(IgA)誘導作用の機能を有する乳酸菌及びその培養物、及びこれらの利用に関する。より詳細には、前記乳酸菌又はその培養物を含有する抗炎症・抗アレルギー剤、免疫賦活剤、腸管免疫賦活剤、該乳酸菌又はその培養物を利用する発酵食品の製造方法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
あじなれずしより分離したラクトバチラス・ブレビス(Lactobacillus brevis) AN3-5(受託番号:NITE P-1256)及びラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei) SB104LC (受託番号:NITE P-1259)からなる群より選択される1種又は2種の乳酸菌又はその培養物を有効成分とすることを特徴とする抗炎症・抗アレルギー剤。

【請求項2】
ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei) SB104LC (受託番号:NITE P-1259)である乳酸菌。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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