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拡散速度演算装置、拡散速度演算方法、及びプログラム コモンズ

国内特許コード P130009199
整理番号 S2012-1182-N0
掲載日 2013年4月25日
出願番号 特願2012-200821
公開番号 特開2014-055856
登録番号 特許第6004332号
出願日 平成24年9月12日(2012.9.12)
公開日 平成26年3月27日(2014.3.27)
登録日 平成28年9月16日(2016.9.16)
発明者
  • 三浦 憲二郎
  • 萬立 洋次郎
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 拡散速度演算装置、拡散速度演算方法、及びプログラム コモンズ
発明の概要 【課題】物理的挙動に則した火炎等の速度を精度良く求めることを可能とする拡散速度演算装置、拡散速度演算方法、及びプログラム。
【解決手段】火炎重心移動速度導出部1は、拡散する物体としての火炎の拡散の様子を連続撮影して得られた複数の火炎画像の時間変化に基づいて、火炎画像の重心移動速度を導出し、火炎伝播速度導出部2は、複数の火炎画像の各々の重心を合わせるよう各火炎画像を平行移動した後、各火炎画像の輪郭を放射基底関数により補間して連続的な陰関数曲面を生成し、生成した陰関数曲面上で当該火炎画像の各輪郭における法線方向の速度を伝播速度として導出し、火炎速度導出部3は、火炎伝播速度導出部2で導出された伝播速度と火炎重心移動速度導出部1で導出された重心移動速度とに基づいて、火炎が伝播・拡散する速度を導出する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



従来、拡散する物体の拡散速度としての火炎速度を算出する技術が、例えば、特許文献1,2に記載されている。これらの技術は、撮影手段で撮影された画像情報を用いて、火炎速度を算出するものである。





特許文献1においては、TVカメラから出力される火炎の映像信号の一画面を構成する特定走査線上の輝度変化信号と、次画面又はそれ以降の一画面を構成する同一走査線上の輝度変化信号との相関を求めることにより火炎の速度を測定する技術が記載されている。





特許文献2においては、燃料供給量を制御する制御装置を備えた燃焼器において、計測装置により火炎の形状を計測し、この計測装置の計測値を用いて、火炎の燃焼速度を算出する旨が記載されている。具体的には、ボイラを例として説明があり、燃焼速度を、未燃ガスが火炎面に垂直に入り込む速度で定義し、火炎の表面面積を測定し、バーナーにおける未燃ガスの流速Uf、バーナーの断面積Ab、及び火炎の全表面積Afを用いて、「燃焼速度Su=(Ab/Af)Uf-1」により、燃焼速度Suを求める技術が記載されている。





また、近年、コンピュータを用いた画像取得技術の向上に伴い、例えば、自動車エンジン内の火炎の伝播の様子を、連続画像として取得することが可能となっている。そして、取得した連続画像情報を利用して、火炎の速度を算出したいという需要が高まってきている。





火炎に限らず、拡散する物体の拡散状態を、連続した時間で測定して得られた複数の変位情報を用いて求められた補間関数を解析的に微分することにより、測定対象の動作速度を導出する技術が、例えば、非特許文献1,2に提示されている。





非特許文献1においては、ロボットの制御やシステム同定のために、一定のサンプリング周期で得られた変位データを、関数近似に用いられる放射基底関数(ラジアル・ベーシス・ファンクション:Radial Basis Function(以下、RBFともいう))等の線形結合により補間して連続関数を求め、さらにその連続関数を解析的に微分することにより、速度・加速度の推定値を求める技術が記載されている。





また、非特許文献2においては、時間に依存する陰関数を用いて曲面(陰関数曲面:Implicit Surface)を定義し、当該陰関数を時間で微分することにより、陰関数曲面における輪郭線の法線方向の速度を求める技術が記載されている。

産業上の利用分野



本発明は、拡散する物体の拡散速度の演算を行う技術に係り、特に、連続した時間で測定されて得られた複数の画像情報を利用して、例えば自動車エンジン内等における火炎の速度を精度良く測定するのに好適な拡散速度演算装置、拡散速度演算方法、及びプログラムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
拡散する物体の拡散の様子を連続撮影して得られた複数の前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の重心移動速度を導出する重心移動速度導出手段と、
複数の前記物体画像の各々の重心を合わせるよう各物体画像を平行移動した後、各物体画像の輪郭を放射基底関数により補間して連続的な陰関数曲面を生成し、生成した陰関数曲面上で当該物体画像の各輪郭における法線方向の速度を伝播速度として導出する伝播速度導出手段と、
前記伝播速度導出手段で導出された前記伝播速度と前記重心移動速度導出手段で導出された前記重心移動速度とに基づいて、前記物体が拡散する速度を導出する速度導出手段と、
を備えた拡散速度演算装置。

【請求項2】
前記重心移動速度導出手段は、前記複数の物体画像の各々の重心座標を算出する重心座標算出手段と、前記重心座標算出手段で算出された各物体画像の重心座標間を補間する補間関数を生成する補間関数生成手段と、前記補間関数生成手段で生成された補間関数を時間微分して前記重心移動速度を導出する移動速度導出手段と、を備え、
前記伝播速度導出手段は、前記複数の物体画像の各々の重心座標が一致するように各物体画像を平行移動した後、前記複数の物体画像の各々の輪郭に沿って設定された複数の輪郭点を放射基底関数により補間することで連続的な陰関数曲面を生成する陰関数曲面生成手段と、前記陰関数曲面生成手段で生成された陰関数曲面を時間微分して、前記複数の物体画像の各輪郭点における法線方向の速度を前記伝播速度として導出する速度法線方向成分導出手段と、を備え、
前記速度導出手段は、前記速度法線方向成分導出手段で導出された前記伝播速度と前記移動速度導出手段で導出された前記重心移動速度とを合成して前記物体が拡散する速度を導出する、
請求項1記載の拡散速度演算装置。

【請求項3】
拡散する物体の拡散の様子を連続撮影して得られた複数の前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の重心移動速度を導出する重心移動速度導出手段と、
前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の回転速度を導出する物体回転速度導出手段と、
複数の前記物体画像の各々の重心を合わせるよう各物体画像を平行移動すると共に、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを合わせるよう各物体画像を回転した後、各物体画像の輪郭を放射基底関数により補間して連続的な陰関数曲面を生成し、生成した陰関数曲面上で当該物体画像の各輪郭における法線方向の速度を伝播速度として導出する伝播速度導出手段と、
前記伝播速度導出手段で導出された前記伝播速度、前記重心移動速度導出手段で導出された前記重心移動速度、及び前記物体回転速度導出手段で導出された前記回転速度に基づいて、前記物体が拡散する速度を導出する速度導出手段と、
を備えた拡散速度演算装置。

【請求項4】
前記重心移動速度導出手段は、前記複数の物体画像の各々の重心座標を算出する重心座標算出手段と、前記重心座標算出手段で算出された各物体画像の重心座標間を補間する補間関数を生成する補間関数生成手段と、前記補間関数生成手段で生成された補間関数を時間微分して前記重心移動速度を導出する移動速度導出手段と、を備え、
前記物体回転速度導出手段は、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを求める傾き算出手段と、前記傾き算出手段で求められた前記慣性主軸の傾きと前記重心座標算出手段で算出された前記複数の物体画像の各々の重心座標とに基づいて、前記物体画像の回転速度を導出する回転速度導出手段と、を備え、
前記伝播速度導出手段は、前記複数の物体画像の各々の重心座標が一致するように各物体画像を平行移動すると共に、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを合わせるよう各物体画像を回転した後、前記複数の物体画像の各々の輪郭に沿って設定された複数の輪郭点を放射基底関数により補間することで連続的な陰関数曲面を生成する陰関数曲面生成手段と、前記陰関数曲面生成手段で生成された陰関数曲面を時間微分して、前記複数の物体画像の各輪郭点における法線方向の速度を前記伝播速度として導出する速度法線方向成分導出手段と、を備え、
前記速度導出手段は、前記速度法線方向成分導出手段で導出された前記伝播速度、前記移動速度導出手段で導出された前記重心移動速度、及び前記回転速度導出手段で導出された前記回転速度を合成して前記物体が拡散する速度を導出する、
請求項記載の拡散速度演算装置。

【請求項5】
前記補間関数生成手段は、前記重心座標算出手段で算出された前記複数の物体画像の重心座標間をスプライン曲線で補間して前記補間関数を生成する
請求項2または請求項4記載の拡散速度演算装置。

【請求項6】
前記拡散する物体は火炎であり、前記火炎が拡散する様子を連続撮影して得られた複数の火炎画像から、前記火炎が拡散する速度を導出する
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の拡散速度演算装置。

【請求項7】
前記輪郭点は、前記物体画像の輪郭線上、輪郭線の内側、及び輪郭線の外側のいずれかであり、前記輪郭線の内側の輪郭点の数と、前記輪郭線の外側の輪郭点の数を同じとする
請求項2,4,5のいずれか1項に記載の拡散速度演算装置。

【請求項8】
拡散する物体の拡散の様子を連続撮影して得られた複数の前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の重心移動速度を導出する重心移動速度導出ステップと、
複数の前記物体画像の各々の重心を合わせるよう各物体画像を平行移動した後、各物体画像の輪郭を放射基底関数により補間して連続的な陰関数曲面を生成し、生成した陰関数曲面上で当該物体画像の各輪郭における法線方向の速度を伝播速度として導出する伝播速度導出ステップと、
前記伝播速度導出ステップで導出された前記伝播速度と前記重心移動速度導出ステップで導出された前記重心移動速度とに基づいて、前記物体が拡散する速度を導出する速度導出ステップと、
を含む拡散速度演算方法。

【請求項9】
前記重心移動速度導出ステップは、前記複数の物体画像の各々の重心座標を算出する重心座標算出ステップと、前記重心座標算出ステップで算出された各物体画像の重心座標間を補間する補間関数を生成する補間関数生成ステップと、前記補間関数生成ステップで生成された補間関数を時間微分して前記重心移動速度を導出する移動速度導出ステップと、を含み、
前記伝播速度導出ステップは、前記複数の物体画像の各々の重心座標が一致するように各物体画像を平行移動した後、前記複数の物体画像の各々の輪郭に沿って設定された複数の輪郭点を放射基底関数により補間することで連続的な陰関数曲面を生成する陰関数曲面生成ステップと、前記陰関数曲面生成ステップで生成された陰関数曲面を時間微分して、前記複数の物体画像の各輪郭点における法線方向の速度を前記伝播速度として導出する速度法線方向成分導出ステップと、を含み、
前記速度導出ステップは、前記速度法線方向成分導出ステップで導出された前記伝播速度と前記移動速度導出ステップで導出された前記重心移動速度とを合成して前記物体が拡散する速度を導出する、
請求項8記載の拡散速度演算方法。

【請求項10】
拡散する物体の拡散の様子を連続撮影して得られた複数の前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の重心移動速度を導出する重心移動速度導出ステップと、
前記物体を表す物体画像の時間変化に基づいて、前記物体画像の回転速度を導出する物体回転速度導出ステップと、
複数の前記物体画像の各々の重心を合わせるよう各物体画像を平行移動すると共に、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを合わせるよう各物体画像を回転した後、各物体画像の輪郭を放射基底関数により補間して連続的な陰関数曲面を生成し、生成した陰関数曲面上で当該物体画像の各輪郭における法線方向の速度を伝播速度として導出する伝播速度導出ステップと、
前記伝播速度導出ステップで導出された前記伝播速度、前記重心移動速度導出ステップで導出された前記重心移動速度、及び前記物体回転速度導出ステップで導出された前記回転速度に基づいて、前記物体が拡散する速度を導出する速度導出ステップと、
を含む拡散速度演算方法。

【請求項11】
前記重心移動速度導出ステップは、前記複数の物体画像の各々の重心座標を算出する重心座標算出ステップと、前記重心座標算出ステップで算出された各物体画像の重心座標間を補間する補間関数を生成する補間関数生成ステップと、前記補間関数生成ステップで生成された補間関数を時間微分して前記重心移動速度を導出する移動速度導出ステップと、を含み、
前記物体回転速度導出ステップは、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを求める傾き算出ステップと、前記傾き算出ステップで求められた前記慣性主軸の傾きと前記重心座標算出ステップで算出された前記複数の物体画像の各々の重心座標とに基づいて、前記物体画像の回転速度を導出する回転速度導出ステップと、を含み、
前記伝播速度導出ステップは、前記複数の物体画像の各々の重心座標が一致するように各物体画像を平行移動すると共に、前記複数の物体画像の各々の慣性主軸の傾きを合わせるよう各物体画像を回転した後、前記複数の物体画像の各々の輪郭に沿って設定された複数の輪郭点を放射基底関数により補間することで連続的な陰関数曲面を生成する陰関数曲面生成ステップと、前記陰関数曲面生成ステップで生成された陰関数曲面を時間微分して、前記複数の物体画像の各輪郭点における法線方向の速度を前記伝播速度として導出する速度法線方向成分導出ステップと、を含み、
前記速度導出ステップでは、前記速度法線方向成分導出ステップで導出された前記伝播速度、前記移動速度導出ステップで導出された前記重心移動速度、及び前記回転速度導出ステップで導出された前記回転速度を合成して前記物体が拡散する速度を導出する、
請求項10記載の拡散速度演算方法。

【請求項12】
前記拡散する物体は火炎であり、前記火炎が拡散する様子を連続撮影して得られた複数の火炎画像から、前記火炎が拡散する速度を導出する
請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の拡散速度演算方法。

【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の拡散速度演算装置の各手段として機能させるためのプログラム。
国際特許分類(IPC)
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