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オゴノリ由来のシクロオキシゲナーゼの遺伝子及び該遺伝子を利用するプロスタグランジン類生産方法 コモンズ

国内特許コード P130009206
整理番号 2010-013
掲載日 2013年4月26日
出願番号 特願2011-040304
公開番号 特開2012-125229
登録番号 特許第5641232号
出願日 平成23年2月25日(2011.2.25)
公開日 平成24年7月5日(2012.7.5)
登録日 平成26年11月7日(2014.11.7)
優先権データ
  • 特願2010-261053 (2010.11.24) JP
発明者
  • 大山 莞爾
  • 小林 美保
  • 金本 浩介
出願人
  • 石川県公立大学法人
発明の名称 オゴノリ由来のシクロオキシゲナーゼの遺伝子及び該遺伝子を利用するプロスタグランジン類生産方法 コモンズ
発明の概要 【課題】E. coli等の微生物、植物等を用い、プロスタグランジン類を生産し得る、オゴノリ目生物等の由来のシクロオキシゲナーゼ遺伝子、並びにその利用法を提供する。
【解決手段】下記の(a)又は(b)のDNAを含む遺伝子。(a)特定の塩基配列のうち154ないし1842番目の塩基配列からなるDNA(b)別の特定の塩基配列のうち154ないし1842番目の塩基配列からなるDNA又は該DNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするシクロオキシゲナーゼ活性を有するオゴノリ目生物由来のたんぱく質をコードするDNA
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


エイコサノイドの1分類であるプロスタグランジン類には、末梢血管拡張作用、血小板凝集抑制作用、細胞保護作用、血管新生作用などがあり、いわゆるリポPG剤としてこれらの治療剤として用いられている。



アラキドン酸(以下、「AA」と略記することもある)、エイコサペンタエン酸(以下、「EPA」と略記することもある)などの高度不飽和脂肪酸は、ヒト等において神経系を中心として細胞膜脂質に多く含まれている。これら高度不飽和脂肪酸から、シクロオキシゲナーゼの反応により、プロスタグランジン類といった薬理学的に非常に重要な生理活性物質が生合成されている。これら生合成代謝経路は、アラキドン酸カスケードと呼ばれている(図1)。



このように、生理活性物質であるプロスタグランジン類等が、動物細胞で生合成されていることは、報告されている。血液中のプロスタグランジン類が定量分析用に調製されている(特許文献1)。



現在、プロスタグランジン類は、化学合成法により、ラクトンから全化学合成により生産されている。このため生産コストが高いという問題点が挙げられる。プロスタグランジン類は、例えばヒトの生体内では、AA又はEPAより、シクロオキシゲナーゼの反応により生合成されると考えられている。これらの反応では、まずホスホリパーゼによりAA又はEPAが細胞膜脂質より細胞内に遊離され、該AA又はEPAがシクロオキシゲナーゼにより2分子の酸素により酸化され、プロスタグランジン類に変換される。



海藻オゴノリは、原生生物界、紅色植物門(Rhodophyta)に属し、オゴノリ目、オゴノリ科、オゴノリ属に分類される。オゴノリ目にはオゴノリのほかに、カバノリ、シラモ、ツルシラモが知られている。オゴノリでプロスタグランジン類の蓄積が報告されている(非特許文献1及び特許文献2)。オニオン、ポプラ、カラマツ、マツヨイグサ、アサガオ、ベンケイソウ及びある種のタイ類でプロスタグランジン様物質の存在が報告されているが、詳細は不明である(非特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明はオゴノリ(Gracilaria vermiculophylla)由来のプロスタグランジン(以下、「PG」と略記することもある)類生合成に関わる遺伝子であるシクロオキシゲナーゼの遺伝子とその利用に関するものである。本発明はまた、形質発現した大腸菌(Escherichia coli、単にE. coliともいう)、植物形質転換体等によるプロスタグランジン類生産方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記の(a)又は(b)のDNAを含む遺伝子。
(a)配列番号1に示される塩基配列のうち154ないし1842番目の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号1に示される塩基配列のうち154ないし1842番目の塩基配列からなるDNA又は該DNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするシクロオキシゲナーゼ活性を有するオゴノリ目生物由来のたんぱく質をコードするDNA

【請求項2】
下記の(a)~(c)のいずれかのDNAを含む遺伝子。
(a)配列番号1に示される塩基配列からなるDNA
(b)配列番号1に示される塩基配列の一部からなり、かつアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするシクロオキシゲナーゼ活性を有するたんぱく質をコードするオゴノリ目生物由来のDNA
(c)配列番号1に示される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAの全部又は一部とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするシクロオキシゲナーゼ活性を有するたんぱく質をコードするオゴノリ目生物由来のDNA

【請求項3】
下記の(A)又は(B)のたんぱく質をコードする遺伝子。
(A)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるたんぱく質
(B)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、一個~数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするシクロオキシゲナーゼ活性を有するオゴノリ目生物由来のたんぱく質

【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子にコードされるたんぱく質。

【請求項5】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子を含む組換え発現ベクター。

【請求項6】
少なくとも請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子を宿主細胞であるE. coliに導入してなるE. coli形質転換体。

【請求項7】
少なくとも請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子をゼニゴケ目生物に導入してなるゼニゴケ目生物形質転換体若しくは該形質転換体と同一の性質を有する該ゼニゴケ目生物形質転換体の子孫となるゼニゴケ目生物形質転換体、又は該ゼニゴケ目生物形質転換体の組織。

【請求項8】
請求項7に記載のゼニゴケ目生物形質転換体又は該ゼニゴケ目生物形質転換体の組織から得られる繁殖材料。

【請求項9】
請求項6に記載のE. coli形質転換体を、アラキドン酸及び/又はエイコサペンタエン酸存在下で培養する工程を含むことを特徴とするアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするプロスタグランジン類生産方法。

【請求項10】
請求項7に記載のゼニゴケ目生物形質転換体又はその組織を、増殖又は生育させる工程を含むことを特徴とするアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするプロスタグランジン類生産方法。

【請求項11】
請求項6に記載のE. coli形質転換体、又は請求項7に記載のゼニゴケ目生物形質転換体よりたんぱく質画分を調製する工程を含むことを特徴とするアラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするプロスタグランジン類生産方法。

【請求項12】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子をゼニゴケ目生物に導入する工程を含むことを特徴とするゼニゴケ目生物又はその組織のプロスタグランジン組成を改変する方法。

【請求項13】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子にコードされるたんぱく質を認識する抗体。

【請求項14】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子の少なくとも一部の塩基配列又はその相補配列をプローブとして用いる遺伝子検出器具。

【請求項15】
請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子にコードされるたんぱく質を用いて、該たんぱく質を調節する物質をスクリーニングする方法。

【請求項16】
(I)請求項1~3の何れか1項に記載の遺伝子にコードされるたんぱく質に、in vitroでアラキドン酸及び/又はエイコサペンタエン酸、並びに候補物質を接触させる工程、(II)アラキドン酸又はエイコサペンタエン酸を基質とするプロスタグランジン類生成量をモニターする工程、及び(III)候補物質を接触させない場合と比較して、工程(II)におけるプロスタグランジン類生成量の増加又は減少が検出された候補物質を該たんぱく質を調節する物質として選択する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載のスクリーニング方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
  • 農林
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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