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光偏向ミラー、光偏向ミラーの製法および光偏向器 コモンズ

国内特許コード P130009214
整理番号 690-0901
掲載日 2013年4月30日
出願番号 特願2008-265832
公開番号 特開2010-096875
登録番号 特許第5218974号
出願日 平成20年10月15日(2008.10.15)
公開日 平成22年4月30日(2010.4.30)
登録日 平成25年3月15日(2013.3.15)
発明者
  • 大平 文和
  • 鈴木 孝明
  • 中野 哲郎
出願人
  • 国立大学法人 香川大学
発明の名称 光偏向ミラー、光偏向ミラーの製法および光偏向器 コモンズ
発明の概要

【課題】大幅な低コスト化を可能とする光偏向ミラー、光偏向ミラーの製法、光偏向器を提供する。
【解決手段】光ビームを偏向するための光偏向ミラーであって、基板4の表面が光反射性を有し、裏面にポリマー材料を主成分とする樹脂皮膜5が形成されたミラー部1と、ミラー部1に設けられ、樹脂皮膜5の突出部からなるトーションバー2と、トーションバー2に連結された固定部3とを有し、ミラー部1は磁気感受性を有し、トーションバー2はミラー部1を傾動自在に支持する。基板4の表面で光を反射でき、基板4が磁気感受性を有するので、電磁石で基板を傾動させることができる。トーションバー2の材料がポリマーを主成分とする樹脂を主成分とする樹脂であるから柔軟性があり、小さな駆動源で傾動できる。基板4の表裏両面とも、フォトリソグラフィ技術によるパターニングと、ウエットエッチングにより製造でき、光偏向ミラーを廉価に製造できる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


MEMSデバイスとしての光偏向器には、静電駆動方式やローレンツ力駆動方式があるが、いずれの駆動方式にしても、ミラー部にシリコンを用い、ミラーを支えるトーションバーや固定部の形成には、フォトリソグラフィ技術によってパターニングをした後、ドライエッチング技術を用いて加工するものであった(特許文献1~5参照)。



上記従来技術のうち、特許文献1に示す光偏向ミラーの製法を図12および図13に基づき説明する。
工程1(図12(A)):シリコンウエハを用意する。シリコンウエハはその一つ分であるシリコン基板302として図示されている。
工程2(図12(B)):シリコンウエハ302の表面に第一の絶縁膜304を、裏面に酸化シリコン膜322を形成する。
工程3(図12(C)):フォトリソグラフィ技術により、酸化シリコン膜322を選択的にエッチングする。つまり、可動板になる部分と弾性部材になる部分と支持体になる部分を除いて、酸化シリコン膜322をエッチングする。
工程4(図12(D)):この構造体の表面にアルミニウムを成膜し、その後フォトリソグラフィ技術によりアルミニウムをパターニングして、駆動コイルと配線と駆動電極と検出コイルを含む第一の導体膜312を形成する。
工程5(図12(E)):この構造体の表面に例えばプラズマCVD装置やスパッタリング装置などでシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を成膜した後に、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして、第二の絶縁膜306を形成する。



引き続き、図13に基づき説明する。
工程6(図13(A)):この構造体の表面にスパッタリング装置でアルミニウムを成膜し、その後フォトリソグラフィ技術によりアルミニウムをパターニングして、ジャンプ線とジャンプ線とジャンプ線を含む第二の導体膜314を形成する。
工程7(図13(B)):この構造体の表面にプラズマCVD装置やスパッタリング装置などでシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を成膜した後に、フォトリソグラフィ技術によりパターニングして、第三の絶縁膜308を形成する。
工程8(図13(C)):シリコンエッチング用のRIE(Reactive Ion Etching)装置でシリコンウエハ裏面の酸化シリコン膜322をマスクとしてシリコンをエッチングする。続いて、酸化シリコン膜322と、露出している部分の第一の絶縁膜304とを、酸化シリコン膜エッチング用のRIEによりシリコンウエハ裏面からエッチングする。



上記工程を経た結果、可動板が一対の弾性部材を介して一対の支持体に支持されている光偏向ミラー部が形成される。



しかるに、上記従来技術には、つぎの問題がある。
用いる基板材料であるシリコンが高価である。また、製作工程が上記のようにミラー部に配線を成形する必要から絶縁膜形成などにCVDなどの高価な装置と複雑な工程を必要とするうえ、前記工程8のシリコンエッチングにはRIE装置などの高価な装置が必要とされるので、製造コストが高くなるという問題がある。




【特許文献1】特開2001-305472(とくに段落0023~0030、図5および図6)

【特許文献2】特開平11-231252

【特許文献3】特開2001-201709

【特許文献4】特開2004-198798

【特許文献5】特開2005-181395

産業上の利用分野


本発明は、光偏向ミラー、光偏向ミラーの製法および光偏向器に関する。MEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)とは、機械要素部品やセンサー、アクチュエータ、電子回路などを一つの基板上に集積化したデバイスをいう。本発明は、このようなMEMSデバイスである光偏向ミラーとその製法、およびその光偏向ミラーを用いた光偏向器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光ビームを偏向するための光偏向ミラーであって、
基板の表面が光反射性を有するミラー部と、該ミラー部を支持する固定部と、前記ミラー部を前記固定部に連結すると共に前記ミラー部を傾動自在に支持するトーションバーを備えており、
前記ミラー部の基板は非磁性材料からなり、前記ミラー部の裏面にはポリマー材料を主成分とする樹脂皮膜が形成されており、かつ前記樹脂皮膜はポリマー材料に磁性粉を混合した磁気感受性樹脂皮膜からなり、
前記トーションバーは、前記樹脂皮膜の突出部から形成されている
ことを特徴とする光偏向ミラー。

【請求項2】
前記固定部は、前記ミラー部に対して一定の空間を設けて取り囲む形状で、かつ前記樹脂皮膜と同じ材料構成からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光偏向ミラー。

【請求項3】
前記固定部は、前記ミラー部に対して一定の空間を設けて取り囲む形状で、かつ前記ミラー部と同じ材料構成からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の光偏向ミラー

【請求項4】
前記ポリマー材料が感光性を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の光偏向ミラー。

【請求項5】
前記基板の表面に、前記基板を溶解除去するウェットエッチング液に耐性を有し、かつ光反射性を有する金属皮膜が形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の光偏向ミラー。

【請求項6】
基板の光反射性を有する表面上に、前記基板を溶解除去するエッチング液に耐性を有する金属皮膜を成膜する皮膜形成工程と、
フォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて、前記金属皮膜に対してミラー部パターンと前記ミラー部パターンに対して一定の空間を設けて取り囲む形状の固定部パターンとを形成する表面パターニング工程と、
前記基板の裏面上に感光性のポリマー材料を主成分とする樹脂皮膜を形成する樹脂皮膜形成工程と、
前記樹脂皮膜に、前記ミラー部パターンと前記固定部パターンと、前記ミラー部パターン及び前記固定部パターンを連結したトーションバーパターンをフォトリソグラフィ技術により形成する裏面パターニング工程と、
前記ミラー部パターン、前記固定部パターン、及び前記トーションバーパターンをマスクとして、前記基板の露出部分をウエットエッチングにより除去することによりミラー部と固定部との間が前記樹脂皮膜からなるトーションバーで連結された構造を形成するウエットエッチング工程からなる
ことを特徴とする光偏向ミラーの製造方法。

【請求項7】
前記樹脂皮膜形成工程が、感光性のポリマー材料に磁性体粉を混入した材料を用いる
ことを特徴とする請求項に記載の光偏向ミラーの製造方法。

【請求項8】
基板の表面が光反射性を有し、磁気感受性を付与されたミラー部と、前記ミラー部に連結された樹脂皮膜の突出部からなるトーションバーと該トーションバーに連結された固定部とを有する光偏向ミラーと、
前記光偏向ミラーを、前記固定部を介して固定する器枠と、
前記器枠中に配置され、前記ミラー部に対抗する位置に配置された一対の電磁石とを含んでなり、
前記光偏向ミラーが請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の光偏向ミラーである
ことを特徴とする光偏向器。

【請求項9】
前記光偏向ミラーが、交差方向に配置された二対の前記トーションバーを介して四方向に傾動自在に支持されている
ことを特徴とする請求項に記載の光偏向器。
産業区分
  • 光学装置
  • 高分子化合物
  • その他機械要素
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008265832thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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