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電子透過膜及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P130009224
掲載日 2013年5月8日
出願番号 特願2008-223054
公開番号 特開2010-061812
登録番号 特許第5339584号
出願日 平成20年9月1日(2008.9.1)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
登録日 平成25年8月16日(2013.8.16)
発明者
  • 縄稚 典生
  • 山本 晃
  • 本多 正英
  • 筒本 隆博
  • 菅 博
  • 上月 具挙
出願人
  • 広島県
  • 学校法人常翔学園
発明の名称 電子透過膜及びその製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】 大気中の生体試料を電子顕微鏡などで観察可能とする耐久性のある非晶質膜の電子透過膜であり、より低加速電圧で使用可能な電子透過膜を提供すること。
【解決手段】 電子顕微鏡などにおいて、電子を発生させる電子線源の設置された真空筐体から、大気中に定置した生体などの試料に対して、大気を透過せず電子を透過させるとともに、大気圧差に対する耐久性、人体への生体適合性を有する電子透過膜の実現化及び電子線源小型化などのための一層の低加速電圧化で使用可能な電子透過膜の実現化に対し、電子透過膜の材質として従来使用されている元素であるチタン、シリコンよりも軽元素であり、軽元素を含む材料の性質に着目し、軽元素としての炭素を含む材質からなる薄膜として、炭素を主成分とする非晶質の薄膜、好ましくはアモルファス炭素の薄膜にし、電子透過膜の形状を平板状又は凸形状にすれば課題解決できる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


試料に電子を入射し、そこから検出された電子あるいはX線をもとに試料を分析する装置として電子顕微鏡などがあるが、電子を発生させるには高真空の環境が必要であるため、通常、試料は電子線源と同じ真空容器内に載置される。



しかし、試料を電子線源と同じ真空容器内に定置する電子顕微鏡の場合、高・低真空の環境を制御するなど装置が大がかりになり、投資コストが高いという問題がった。



しかも、細胞などの生体試料は、高真空下では死滅の恐れがあるため、生体試料は大気中に、電子線源は真空容器内にそれぞれ分離する方法が求められ、そのために気体を透過せず電子を透過する電子透過膜が求められた。



気体を透過せず電子を透過する既存の電子透過膜は、チタン箔等が使われているが、電子を大気中に取り出すためには、150kV以上の加速電圧が必要とされており、高い加速電圧は生体試料に、例えば細菌は死滅、無機物は変質などの大きなダメージを与えるだけでなく投資コストも高いという問題があった。



これを改善する方法として、気体を透過せず電子を透過する電子透過膜として、規則正しい結晶格子のシリコン単結晶膜を用いて低加速電圧の電子線源を実現した例があるが、加速電圧が高いと電子線源装置が大きくなり、加速電圧が低いと電子線源装置が小さくできるという関係にあるので、さらに電子線源装置をより小さくし可搬性を高めるため、さらなる低加速電圧化への要望があった(例えば、特許文献1参照。)。



また、加速電圧が低いと電子透過膜を透過時の発熱量が小となるので、発熱量減のために、さらなる低加速電圧化への要望があった。



また、X線撮影には、気体を透過せずX線に対する電子透過性の優れたベリリウムからなる電子透過膜が使用されているが、ベリリウムは極めて毒性の高い物質であるため、人体に対し安全上問題があった。



また、一般に電子透過膜として、単結晶膜は規則正しい結晶格子の構成により電子の透過が容易であるとされ単結晶膜にてなる電子透過膜は存しているが、これまで非晶質膜は不規則な結晶格子の構成にてなるため、電子が結晶格子により直進しにくいと考えられ非晶質膜にてなる電子透過膜は存在していなかった。




【特許文献1】特表平10-512092号公報

産業上の利用分野


本発明は、電子顕微鏡や樹脂の硬化や架橋などに利用される電子ビーム発生装置に備えられる電子透過膜及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
電子顕微鏡又は電子ビーム装置において、電子を発生させる電子線源内設の真空筐体に設置され、電子透過用孔部を造設した基板と密着して電子透過窓を形成する電子透過膜であって、気体を透過せず電子を透過する電子透過膜が、アモルファス炭素の薄膜と、炭素と親和力が大きくアモルファス炭素膜との密着性が高い基板の一部からなる薄膜と、の密着した2層の薄膜であることを特徴とする電子透過膜。

【請求項2】
電子顕微鏡又は電子ビーム装置において、電子を発生させる電子線源内設の真空筐体に設置された電子透過膜であって、気体を透過せず電子を透過する電子透過膜が、電子透過用開口部を造設し炭素と親和力が大きくアモルファス炭素膜との密着性の高い基板と密着して電子透過窓を形成するとともに、平面形状又は凸形状で、炭素を主体としシリコンを含むアモルファス炭素の薄膜と、電子透過部の形状が平面形状又は凸形状で、炭素と親和力が大きくアモルファス炭素膜との密着性の高い基板の一部からなる薄膜と、の密着した2層の薄膜であることを特徴とする電子透過膜。

【請求項3】
アモルファス炭素膜が、炭素を主体としシリコンを含むアモルファス炭素の薄膜からなることを特徴とする請求項に記載の電子透過膜。

【請求項4】
電子透過膜の電子透過部の形状が、平面形状又は凸形状であることを特徴とする請求項1又は3に記載の電子透過膜。
産業区分
  • 電子管
  • 原子力
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008223054thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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