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パルス磁気を用いた非破壊検査装置及び非破壊検査方法 コモンズ

国内特許コード P130009234
整理番号 S2012-1040-N0
掲載日 2013年5月8日
出願番号 特願2012-185726
公開番号 特開2014-044087
登録番号 特許第5522699号
出願日 平成24年8月24日(2012.8.24)
公開日 平成26年3月13日(2014.3.13)
登録日 平成26年4月18日(2014.4.18)
発明者
  • 塚田 啓二
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 パルス磁気を用いた非破壊検査装置及び非破壊検査方法 コモンズ
発明の概要 【課題】断熱配管検査等に適用可能であり、断熱配管外側の鋼板の変形に影響されることなく、配管本体の欠陥による真の信号が精度良くとらえられる、パルス磁気を用いた非破壊検査装置及び非破壊検査方法を提供する。
【解決手段】断熱配管2の欠陥を非破壊検査するパルス磁気を用いた非破壊検査装置であって、断熱配管2を挿通し、断熱配管2に対して任意の位置に配置可能な一対の励磁コイル3-1、3-2と、一対の励磁コイル3-1、3-2の少なくとも一つにパルス電圧を印加するパルス電源8と、断熱配管2の外周面上で一対の励磁コイル3-1、3-2の間に配置され、断熱配管2の中心軸方向に平行な磁場を検出する磁気センサ4-1と、一対の励磁コイル3-1、3-2の少なくとも一つをパルス電源8で駆動した際に発生するパルス磁場を磁気センサ4-1により検出し、当該磁気センサ4-1により検出したパルス磁場の応答を解析する手段と、を備えた。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



従来、鋼材の欠陥を検査する方法として、磁気を用いた渦電流探傷方法や漏洩磁束探傷方法がある。渦電流探傷方法は、測定対象に交流の磁場を印加させて、測定対象に発生する渦電流の変化をみるものである。すなわち、測定対象に交流の磁場を印加した場合、測定対象の欠陥のない部分に対して欠陥がある部分は渦電流の分布が変化するので、渦電流が作る磁場も変化することになる。この渦電流の変化をサーチコイルや、磁気抵抗素子(MR)等の磁気センサで検出することで欠陥検査が行われている。一方、漏洩磁束探傷法は、測定対象に直流あるいは交流の磁場を印加させ、欠陥部から漏れ出る磁束をサーチコイルあるいは磁気センサで検出するものである。





磁気を用いた渦電流探傷方法や漏洩磁束探傷方法の測定対象の形状としては様々なものがあるが、鉄鋼材料でできた配管を検査する方法としては、貫通コイルや内挿コイルあるいは上置コイルによるものなどが知られている(非特許文献1参照)。特に測定対象として配管を計測するコイルの形態としては、配管をコイルの中に貫通させて計測する貫通コイルや、配管の中にコイルを挿入して検査する内挿コイルが良く知られている。例えば、一層構造の配管を検査する場合、貫通コイルがよく使われ、配管表面の欠陥が検査されている。





もう一つの方法である内挿コイルを使用する方法では、一般には配管内部の溶液などを空にして配管内にコイルを挿入し、励磁コイルにより磁場を印加して、サーチコイルあるいは磁気センサで欠陥による磁場の変化を検知している。この励磁コイルにより印加する磁場としては、正弦波などのような周期的なものや、パルスなどの時間波形のもの(パルス法)が使われている。このパルス法を使ったものとしては、励磁コイルから検出部を所定間隔離して構成し、該励磁コイルにより磁場が配管に印加され、印加磁場が配管を伝わって傷のあるところで漏れてきた磁場を検出部により検出するリモートフィールド法がある。





配管の周囲を断熱材によって保温し、さらに断熱材の外側に薄い鋼板等の外装板金で覆っている2重配管構造の断熱配管は、プラント等で多く使われている。しかし、このような断熱配管の欠陥検査を行う場合、2重配管構造という複雑な構造となっているため、貫通コイルの適用が困難になっている。2重配管構造の断熱配管の内側の腐食検査には、そのまま内挿コイルを使うことが可能である。内装コイルを使用する探傷方法のひとつとして、パルス波を用いたリモートフィールド法が報告されている(特許文献1参照)。しかし、断熱配管の場合、配管内部の腐食だけでなく、配管外側表面つまり断熱材に覆われた配管表面の腐食が発生しやすい。このため、内挿コイルを使用する探傷方法では得られる信号が非常に微弱になる。一般には、断熱配管の磁気的検査が困難であるため、配管表面の腐食を検査する方法としては、配管表面を覆う断熱材をはがして目視検査等が行われている。





2重配管構造の断熱配管の外側から磁気を用いて検査を行う場合では、断熱材の存在によって励磁コイルと検出コイル(磁気センサ)との距離が遠くなり、また、貫通コイルの場合ではコイル径が配管径よりかなり大きくなることや、断熱材外側の外装板金の存在により、欠陥による信号変化が小さくなってしまう問題がある。このため、磁気センサとして高感度な超伝導量子干渉素子SQUIDを用いるとともに、さらに環境雑音などを取り除き微弱な信号だけを取り出すために2つ以上SQUIDを用いてその差を取る方法が報告されている。またその方法の一つとして一対の貫通コイルで交流磁場を印加してロックイン検波することにより微弱な磁気信号をとらえている方法が本発明者により報告されている(特許文献2参照)。





また、一対の貫通コイルで交流磁場を断熱配管に印加してロックイン検波する欠陥検査方法としては、磁気抵抗素子(MR)を用いた磁気センサを用い、配管の中心軸に平行な成分を計測するものを、本発明者は先に報告した。(特許文献3参照)。特許文献3に記載の検査方法では、平行な成分を検出することにより欠陥による微弱な磁場変化を効率良くとらえることができるようになっている。

産業上の利用分野



本発明は、鉄鋼材料等でできた配管および断熱材で保温等がなされ、さらに外装板金で覆われた多重配管における腐食や疲労、亀裂などの欠陥を非破壊で探傷するパルス磁気を用いた非破壊検査装置及び非破壊検査方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被検査配管の欠陥を非破壊検査するパルス磁気を用いた非破壊検査装置であって、
前記被検査配管を挿通し、当該被検査配管に対して任意の位置に配置可能な一対の励磁コイルと、
当該一対の励磁コイルの少なくとも一つにパルス電圧を印加するパルス電源と、
前記被検査配管の外周面上で、前記一対の励磁コイルの間に配置され、前記被検査配管の中心軸方向に平行な磁場を検出する磁気センサと、
前記一対の励磁コイルの少なくとも一つを前記パルス電源で駆動した際に発生するパルス磁場を前記磁気センサにより検出し、当該磁気センサにより検出したパルス磁場の信号のピーク値及び信号の時間減衰を解析する信号解析手段と、
前記一対の励磁コイルの一方の励磁コイルと他方の励磁コイルの電流の方向をそれぞれ同じ方向あるいは反対方向に切り替え、あるいは前記一対の励磁コイルの片方だけ駆動するように切り替える電源切り替え回路と、を備え、
前記パルス電源は、前記一対の励磁コイルを駆動することで、前記被検査配管に対して、方形波であって、所定の繰り返し周波数及びデューティ比のパルス磁場を印加し、
前記信号解析手段は、前記被検査配管の欠陥の有無におけるパルス磁場の信号のピーク値及び信号の時間減衰を比較することで欠陥を特定することを特徴とするパルス磁気を用いた非破壊検査装置。

【請求項2】
前記一対の励磁コイルの両方または一方の励磁コイルに対して、隣接した位置もしくは同じ位置に、当該一対の励磁コイルのそれぞれに対応する磁気検出用磁気コイルを設け、当該一対の励磁コイルのどちらか一方だけにパルス磁場を発生させ、パルス磁場を発生した一方の励磁コイルから離れた位置にある磁気検出用磁気コイルで得られたパルス磁場応答を解析する手段を備えたことを特徴とする請求項に記載のパルスを用いた非破壊検査装置。

【請求項3】
請求項に記載の非破壊検査装置を用いて、
前記被検査配管の欠陥を非破壊検査する方法であって、
前記一対の励磁コイルに前記被検査配管を挿通し、前記パルス電源により前記一対の励磁コイルを駆動することで、前記被検査配管に対してパルス磁場を印加する工程と、
前記一対の励磁コイルにより発生した前記被検査配管の中心軸方向に平行な磁場を前記磁気センサにより検出する工程と、
前記磁気センサの出力信号におけるパルス強度および信号時間減衰を解析する工程と、
前記一対の励磁コイルのどちらか一方だけをパルス電源で駆動してパルス磁場を発生させ、当該パルス磁場を発生した励磁コイルから離れた位置にある磁気検出用磁気コイルで得られたパルス磁場応答を解析することで前記被検査配管の欠陥を特定する工程と、を有することを特徴とするパルス磁気を用いた非破壊検査方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012185726thum.jpg
出願権利状態 登録
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