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消化汚泥の分解方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009339
整理番号 H24-043
掲載日 2013年6月11日
出願番号 特願2013-030270
公開番号 特開2014-158433
出願日 平成25年2月19日(2013.2.19)
公開日 平成26年9月4日(2014.9.4)
発明者
  • 藤井 克彦
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 消化汚泥の分解方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】下水処理の最終産物である消化汚泥を微生物によって分解する方法や、消化汚泥を分解する微生物を提供する。
【解決手段】消化汚泥を唯一の栄養源とする培養液で生育でき、消化汚泥に水を添加した培養液に接種してpH5、温度30℃の条件下で7日間培養したときの固形物重量の減少率(%)が10.0%以上である微生物を、消化汚泥を含有する培養液で培養する消化汚泥の分解方法を行う。上記微生物としては、ペニシリウム・ジャンシネラム(Penicillium janthinellum)、カニンガメラ・バイニエリ(Cunninghamella bainieri)、ネオサルトリア・フィシェリ(Neosartorya fischeri)、ウンベロプシス・イサベリナ(Umbelopsis isabellina)を挙げることができる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



家庭生活ならびに産業由来の下水を浄化する場合、一般には活性汚泥法等の生物学的処理が用いられている。生物学的処理では下水中の有機物、窒素、リン等の汚染物質を処理槽に棲息する微生物に栄養として摂取させることで下水の上澄みを浄化し、河川等の自然水域に放流できる仕組みとなっている。かかる処理槽では、下水から汚染物質が除去された量に応じて微生物が増殖し、増殖した微生物が廃棄物として大量に発生しており、これは余剰汚泥と呼ばれている。このように、地域の下水処理場には毎日大量の下水が流入することから余剰汚泥の年間発生量は莫大なものとなる。





そこで、下水処理場で排出される余剰汚泥を有効利用する手段として、バイオガス(メタン含有ガス)生産が採用されるようになってきた。特によく研究されているのはメタン生産菌等の嫌気性微生物による嫌気消化技術であり、例えば、余剰汚泥を汚泥分、液状有機性廃棄物及び固形状有機性廃棄物とともにメタン発酵処理する廃棄物処理方法(例えば、特許文献1参照)や、メタン生成菌を主体とする嫌気性菌が自己固定化したグラニュール汚泥を充填したメタン生成槽を備えた汚泥処理装置(例えば、特許文献2参照)や、アルカリ無添加の余剰汚泥、あるいは0.02N以下のアルカリ濃度でアルカリ条件とした余剰汚泥を、嫌気条件で加温処理して得られた可溶化液を上向流嫌気性汚泥床法により高速メタン発酵処理する余剰汚泥の処理方法(例えば、特許文献3参照)が報告されている。





このように、余剰汚泥を有効利用する手段として、バイオガス生産が行われているが、バイオガス生産ではメタン生産菌等の嫌気性微生物によって生分解しやすい成分、例えば、水溶性糖質、タンパク質、脂質等の下水中の水溶性有機物や、活性汚泥微生物の細胞内成分は分解されるものの、分解後には難生分解性の成分、例えば、活性汚泥微生物やメタン生産菌の細胞壁多糖に由来するキチン、人毛に由来するケラチン、し尿由来のセルロース、キシラン等の難分解性糖質などの消化汚泥が発生する。その消化汚泥の量は年間およそ1億7千万トンにも達し、我国で最も大量に排出される産業廃棄物であり、産業廃棄物全体の44.5%も占める(例えば、非特許文献1参照)。発生した消化汚泥は、一部が建設資材の副原料や下水堆肥の原料として利用されるにとどまり、残りの多くは有効な用途もなく産業廃棄物として処分される現状にある。





そこで、消化汚泥を減量する方法が研究されている。例えば、消化汚泥の一部分にオゾン処理を行ない、オゾン処理後にアルカリ処理及び嫌気性消化を行なう工程を含む有機性廃液の処理方法(例えば、特許文献4参照)が報告されている。

産業上の利用分野



本発明は、消化汚泥を唯一の栄養源とする培養液で生育でき、消化汚泥に水を添加した培養液に接種してpH5、温度30℃の条件下で7日間培養したときの固形物重量の減少率(%)が10.0%以上である微生物や、かかる微生物を、消化汚泥を含有する培養液で培養する消化汚泥の分解方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
消化汚泥を唯一の栄養源とする培養液で生育でき、消化汚泥に水を添加した培養液に接種してpH5、温度30℃の条件下で7日間培養したときの固形物重量の減少率(%)が10.0%以上である微生物を、消化汚泥を含有する培養液で培養する消化汚泥の分解方法であって、前記微生物がペニシリウム・ジャンシネラム(Penicillium janthinellum)、カニンガメラ・バイニエリ(Cunninghamella bainieri)、ネオサルトリア・フィシェリ(Neosartorya fischeri)、ウンベロプシス・イサベリナ(Umbelopsis isabellina)のいずれか1種又は2種以上の微生物であることを特徴とする消化汚泥の分解方法。

【請求項2】
微生物がキシラナーゼ及びキチナーゼ活性を有することを特徴とする請求項1記載の消化汚泥の分解方法。

【請求項3】
微生物がペニシリウム・ジャンシネラムCedarWA2株(受領番号:NITE AP-1523)、カニンガメラ・バイニエリCedarWA4株(受領番号:NITE AP-1524)、ネオサルトリア・フィシェリOreWA株(受領番号:NITE AP-1522)、ウンベロプシス・イサベリナFernWA株(受領番号:NITE AP-1525)のいずれか1種又は2種以上の微生物であることを特徴とする請求項1又は2記載の消化汚泥の分解方法。

【請求項4】
消化汚泥からあらかじめ金属を溶脱させる工程を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の消化汚泥の分解方法。

【請求項5】
消化汚泥を唯一の栄養源とする培養液で生育でき、消化汚泥に水を添加した培養液に接種してpH5、温度30℃の条件下で7日間培養したときの固形物重量の減少率(%)が10.0%以上である、ペニシリウム・ジャンシネラム(Penicillium janthinellum)、カニンガメラ・バイニエリ(Cunninghamella bainieri)、ネオサルトリア・フィシェリ(Neosartorya fischeri)、ウンベロプシス・イサベリナ(Umbelopsis isabellina)のいずれかの微生物。

【請求項6】
キシラナーゼ及びキチナーゼ活性を有することを特徴とする請求項5記載の微生物。

【請求項7】
ペニシリウム・ジャンシネラムが、ペニシリウム・ジャンシネラムCedarWA2株(受領番号:NITE AP-1523)であることを特徴とする請求項5又は6記載の微生物。

【請求項8】
カニンガメラ・バイニエリが、カニンガメラ・バイニエリCedarWA4株(受領番号:NITE AP-1524)であることを特徴とする請求項5又は6記載の微生物。

【請求項9】
ネオサルトリア・フィシェリが、ネオサルトリア・フィシェリOreWA株(受領番号:NITE AP-1522)であることを特徴とする請求項5又は6記載の微生物。

【請求項10】
ウンベロプシス・イサベリナが、ウンベロプシス・イサベリナFernWA株(受領番号:NITE AP-1525)であることを特徴とする請求項5又は6記載の微生物。

【請求項11】
請求項5~10のいずれか記載の微生物を、消化汚泥を含有する培養液に接種して培養することにより得られる、消化汚泥分解物と微生物との混合物。

【請求項12】
請求項11記載の消化汚泥分解物と微生物との混合物を含む燃料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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