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石綿検出方法、石綿検出剤および石綿検出キット、並びに、石綿が病因または増悪因子となる疾病を予防または治療する薬剤候補物質のスクリーニング方法 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P130009378
整理番号 F05043-4-JP (B)
掲載日 2013年6月14日
出願番号 特願2012-055183
公開番号 特開2012-108163
登録番号 特許第5464385号
出願日 平成24年3月12日(2012.3.12)
公開日 平成24年6月7日(2012.6.7)
登録日 平成26年1月31日(2014.1.31)
優先権データ
  • 特願2005-326502 (2005.11.10) JP
  • 特願2006-005061 (2006.1.12) JP
  • 特願2006-135674 (2006.5.15) JP
  • 特願2006-203983 (2006.7.26) JP
発明者
  • 黒田 章夫
  • 野村 和孝
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 石綿検出方法、石綿検出剤および石綿検出キット、並びに、石綿が病因または増悪因子となる疾病を予防または治療する薬剤候補物質のスクリーニング方法 実績あり 外国出願あり
発明の概要 【課題】迅速・簡便な石綿検出方法および石綿が病因または増悪因子となる疾病を予防または治療する薬剤の候補物質をスクリーニングする方法を提供する。
【解決手段】石綿と特異的に結合し得るタンパク質を見出し、当該タンパク質または当該タンパク質とレポータータンパク質との融合タンパク質を試料中の石綿と結合させ、石綿と結合した当該タンパク質または融合タンパク質を検出することにより、試料中の石綿を迅速・簡便に検出できる。また、石綿と特異的に結合し得るタンパク質として見出されたアクチンと石綿との結合を阻害する物質は、石綿が病因または増悪因子となる疾病を予防または治療する薬剤の候補物質となる。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要



昨今、石綿(繊維状ケイ酸塩)が人体に悪影響を及ぼすことが問題となっている。すなわち、過去に石綿を製造し、または取扱う業務に従事していた人々に、肺がん、中皮腫等の健康被害が多発していることが企業から公表され、石綿粉じんを吸入することにより、主に石綿肺、肺がん、悪性中皮腫などの健康障害を生じるおそれがあることが報告されている。





石綿肺は、肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つである。肺の線維化を起こすものは他の鉱物性粉じん等多くの原因があるが、石綿のばく露によって起きた肺線維症を特に石綿肺として区別されている。肺がんは、肺胞内に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされている。発がん性の強さは、石綿の種類により異なる他、石綿の太さ、長さにも関与する。悪性中皮腫は、肺を取り囲む胸膜や、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜等にできる悪性の腫瘍である。





石綿には、クリソタイル(白石綿)、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)、アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトなどの種類がある。石綿の用途としては、使用量のうち9割以上が建材に使用されており、その他、化学プラント設備用のシール材、摩擦材等の工業製品等に使用されている。なお、平成16年10月1日より建材、摩擦材、接着剤の製造等は禁止されているが、過去に大量に使われた経緯があり、多くの建物に取り残されている。





石綿の検出方法としては、大気中の石綿を検査する場合、ポンプで大気を吸い込む際にフィルターに石綿をトラップし、そのフィルターをアセトンなどを用いて無色化し、位相差顕微鏡で観察する方法が用いられる。また、建材中の石綿を検査する場合、分析対象の建材から適切な量の試料を採取し、当該建材の形状や共存物質の状況に応じて、研削、粉砕、加熱等の処理を行った後、分析用試料を調製する。次に、分析用試料に石綿が含有しているか否かについて、位相差顕微鏡を使用して分散染色分析法による定性分析およびエックス線回折分析法による定性分析を実施し、石綿の含有を確認する。石綿の含有が確認された試料は、ぎ酸で処理して定量分析用の試料を調製し、基底標準吸収補正法によるエックス線回折分析法により定量分析を行い、石綿含有量を求め、石綿含有率を算出する方法が用いられる(非特許文献1、2参照)。





しかしながら、位相差顕微鏡での観察には熟練した技能が必要であり、また相当の時間を要するため、同時に多数の処理を行うことは困難である。また、エックス線分析装置は非常に高価な機械であるため、誰でも簡便に実施できるものではない。

産業上の利用分野



本発明は、石綿に特異的に結合するタンパク質を用いて試料中の石綿を検出する方法、当該タンパク質を含む石綿検出剤、および当該石綿検出剤を備える石綿検出キット、並びに、当該タンパク質を用いた石綿が病因または増悪因子となる疾病を予防または治療する薬剤候補物質のスクリーニング方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質を、試料中の石綿と接触させる工程;および
石綿に結合した上記タンパク質を検出する工程
を包含し、
上記少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質が、
配列番号13に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、並びに、配列番号13に示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
より選択される1種以上のタンパク質である、ことを特徴とする石綿検出方法。

【請求項2】
少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質と、レポータータンパク質との融合タンパク質を取得する工程;
得られた融合タンパク質を試料中の石綿と接触させる工程;および
石綿に結合した上記融合タンパク質を検出する工程
を包含し、
上記少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質が、
配列番号13に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、並びに、配列番号13に示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
より選択される1種以上のタンパク質である、ことを特徴とする石綿検出方法。

【請求項3】
上記レポータータンパク質が、蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータガラクトシダーゼ、ジアホラーゼおよびパーオキシダーゼから選択されることを特徴とする、請求項2に記載の石綿検出方法。

【請求項4】
少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質を含み、
上記少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質が、
配列番号13に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、並びに、配列番号13に示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
より選択される1種以上のタンパク質である、ことを特徴とする、石綿検出剤。

【請求項5】
少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質と、レポータータンパク質との融合タンパク質を含み、
上記少なくとも0.1M以上の塩化ナトリウムを含む溶液中で石綿と結合し得るタンパク質が、
配列番号13に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、並びに、配列番号13に示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質
より選択される1種以上のタンパク質である、ことを特徴とする、石綿検出剤。

【請求項6】
上記レポータータンパク質が、蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータガラクトシダーゼ、ジアホラーゼおよびパーオキシダーゼから選択されることを特徴とする請求項5に記載の石綿検出剤。

【請求項7】
請求項4~6のいずれか1項に記載の石綿検出剤を備えることを特徴とする石綿検出キット。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2012055183thum.jpg
出願権利状態 登録


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