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運動性良好な精子採取装置

国内特許コード P130009422
掲載日 2013年6月20日
出願番号 特願2012-081396
公開番号 特開2012-213395
登録番号 特許第5877512号
出願日 平成24年3月30日(2012.3.30)
公開日 平成24年11月8日(2012.11.8)
登録日 平成28年2月5日(2016.2.5)
優先権データ
  • 特願2011-080358 (2011.3.31) JP
発明者
  • 松浦 宏治
  • 舟橋 弘晃
  • 古市 卓也
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 運動性良好な精子採取装置
発明の概要 【課題】微量精子精液の顕微授精に要する時間短縮が可能であって、精子のダメージが少ない運動性良好な精子採取装置を提供する。
【解決手段】精液流入口(11)と精液流入口(11)に対向する位置に精液流出口(12)を備えた上部薄膜蓋部(10)と、前記精液流入口(11)に続く精液導入部(21)、前記精液流出口(12)に続く精液流出部(22)、前記精液流出部(22)の上流側に対向する位置に設けられ精子よりも小さな夾雑物を通過させる堰状抵抗流路部(23)と前記精液導入部(21)と前記堰状抵抗流路部(23)との間にチャンバー部(24)を備え、かつ側壁構造によって囲まれた中間流路部(20)と、前記中間流路部(20)と一体化していてもよい底面部(30)から構成され、前記チャンバー部(24)上部の前記上部薄膜蓋部(10)を剥離または貫通して採取することを可能にした運動性良好な精子採取装置とする。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


高度生殖補助医療においては、採卵で得られた卵子を体外で受精・授精させ、授精卵を体外で発育させた後、母体に戻す施術が一般的に行われている。体外で受精・授精させる一手段として「顕微授精」が行われる。運動性が低いかまたは精子数が少ないなどの難患者の場合、殆ど顕微授精が選択される。顕微授精では顕微鏡観察による精子の選別とガラスキャピラリー内に精子を吸引する作業を伴う(非特許文献1)。上記の施術は熟練した技術と時間が必要となり、作業負担の軽減が望まれている。従って、男性因子不妊難患者の顕微授精においては、施術時間の短縮が作業マネジメント効率化及び治療効率上昇に貢献する。



顕微授精において精子選別は精子形態の顕微鏡による目視で行われる。現時点では精子のダメージを形態で判別することは極めて困難であることから、精液の洗浄・調整もダメージがないように行う必要がある。通常、精液の洗浄は400g程度の遠心処理で行われる。しかし、遠心処理によって精子のペレットが作製されると、活性酸素の影響を受けやすくなるために、精子のDNAが切断されるリスクが上昇する(非特許文献2)。そこで、遠心処理を伴わないマイクロ流体操作を伴う装置が利用される。



マイクロ流体操作技術を伴う精子選別方法として、運動性良好な精子分離装置が挙げられる。非運動性あるいは低運動性の精子が混在している液体からの運動性精子の選別は、選別される運動性精子、及び、非運動性精子あるいは低運動性精子を含有する乱れのない、そして、好ましくは層状の流れ(選別流)を設け、この選別流を第二の乱れのない、好ましくは同層状の媒体の流れ(媒体流)に接触させ、少なくとも運動性粒子が豊富な媒体の流れの一部に出口流を、また、運動性精子が減少された選別流に出口流を提供することにより実施される。運動性精子は、その運動性により、該媒体流と該選別流間の界面に沿って該媒体流に入り込み、一方、非運動性精子あるいは低運動性精子は、ほぼ該選別流内に残存する。(特許文献1)



特許文献1に関する装置の問題点として、微量精子または低運動性精子からの運動性良好な精子回収には適さない点が挙げられる。また、本課題に関わる特許文献1以外の発明がなされていないのが現状である。一方、従来法であるマイクロドロップを用いた時には、水と油の界面が平らではないために、精子数が少ない場合は顕微鏡下における精子の探索が困難になる傾向がある。そのため、簡便な流体操作と平らな観察面を有する微量精子または低運動性精子からの精子選別及び回収を可能とする装置が望まれていた。

産業上の利用分野


本発明は運動性良好な精子採取装置に関し、とくに顕微授精のために微量精液から運動性良好な精子を短時間で選別することのできる精子採取装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
精液流入口(11)と精液流入口(11)に対向する位置に精液流出口(12)を備えた上部薄膜蓋部(10)と、前記精液流入口(11)に続く精液導入部(21)、前記精液流出口(12)に続く精液流出部(22)、前記精液流出部(22)の上流側に対向する位置に設けられ精子よりも小さな夾雑物を通過させる堰状抵抗流路部(23)と前記精液導入部(21)と前記堰状抵抗流路部(23)との間にチャンバー部(24)を備え、かつ側壁構造によって囲まれた中間流路部(20)と、前記中間流路部(20)と一体化していてもよい底面部(30)から構成され、前記チャンバー部(24)上部の前記上部薄膜蓋部(10)を剥離または貫通して採取することを可能にした運動性良好な精子採取装置。

【請求項2】
前記精子採取装置が、顕微受精用精子採取装置である請求項1記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項3】
前記上部薄膜蓋部(10)が、透明樹脂の薄膜層である請求項1または2に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項4】
前記上部薄膜蓋部(10)が、剥離可能に形成されている請求項1~3のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項5】
前記側壁によって囲まれた中間流路部(20)が、透明樹脂である請求項1~4のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項6】
前記底面部(30)が、透明な樹脂である請求項1~5のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項7】
前記中間流路部(20)の前記精液導入部(21)と前記精液流出部(22)とのあいだの前記チャンバー部(24)の幅が拡大されている請求項1~6のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項8】
前記チャンバー部(24)の上部薄膜蓋部(10)に精液取り出し口(13)が設けられている請求項1~7のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。

【請求項9】
前記中間流路部(20)の前記精液導入部(21)のチャンバー入口(25)が複数個設けられている請求項1~8のいずれか1項に記載の運動性良好な精子採取装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012081396thum.jpg
出願権利状態 登録
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