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アミノ基含有非ペプチド化合物を高効率かつ高感度で多重定量する方法およびそのためのキット コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009423
掲載日 2013年6月20日
出願番号 特願2012-036598
公開番号 特開2012-215556
登録番号 特許第5958957号
出願日 平成24年2月22日(2012.2.22)
公開日 平成24年11月8日(2012.11.8)
登録日 平成28年7月1日(2016.7.1)
優先権データ
  • 特願2011-080943 (2011.3.31) JP
発明者
  • 松川 茂
  • 成田 和巳
  • 下平 晴記
出願人
  • 国立大学法人福井大学
  • 大陽日酸株式会社
発明の名称 アミノ基含有非ペプチド化合物を高効率かつ高感度で多重定量する方法およびそのためのキット コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】生体試料中のアミノ基含有非ペプチド化合物をより高感度に分析し、かつ、複数の生体試料を一括して定量できる方法を提供すること。
【解決手段】式(I):



(式中、R、R及びRはそれぞれ同一又は異なって、水素、ハロゲン又はアルキルを示す。)
で表される化合物またはその塩の2種以上の安定同位体の組み合わせを標識化合物として用いて、分析の対象とする生体試料および内部標準試料に含まれる測定の対象とするアミノ基含有非ペプチド化合物に質量差を与える工程を含む、アミノ基含有非ペプチド化合物の定量方法、および該方法を行うために用いられ得るキット。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


従来、アミノ酸の分析では、20種以上の生体アミノ酸を1回の高速液体クロマトグラフィー(High performance liquid chromatography; HPLC)分析で相互分離した後でニンヒドリンと反応させ、その生成物の吸光度に基づいて、アミノ酸を定量する方法が一般的である。しかしながら、この方法は感度が低く、低濃度のアミノ酸の分析には適していない。
そのため、より高い感度を実現するために、蛍光標識の使用が提案されており、それにより、約10倍以上の高感度化が実現されている。
さらに、それでも検出できない低濃度のアミノ酸に対しては、液体クロマト分離した後に質量分析装置を連結して検出する方法が採用されている。この場合、分離したアミノ酸をイオン化し易くするために、アミノ基と反応する試薬を用いてアミノ酸を誘導体化してから、それを液体クロマト分離および質量分析に供する方法が採用されてきた。しかしながら、この方法論に従った場合でも、従来の技術では高感度分析には限界があった。



ところで、本発明者らの一人は以前、下記式:



【化1】




(式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なって、水素、ハロゲンまたはアルキルを示す)
で表される化合物またはその塩の2種以上の安定同位体の組み合わせを標識化合物として用いてそれぞれの試料に含まれる同一タンパク質に質量差を与えることを含む、質量分析計を用いる2以上の試料にそれぞれ含まれる該タンパク質の定量方法を開発した(特許文献1)。該文献で開示された技術は、機能性、効率性、利便性、経済性等における従来技術の問題点により、タンパク質定量の現実の適用において存在していた困難を克服するものであった。



このようにタンパク質定量においては優れた技術が本発明者らの一人により提案されたが、上述のようにアミノ酸、あるいは生理活性アミン等のアミノ基含有非ペプチド化合物については、存在するニーズに耐え得る技術は存在しないのが現状である。

産業上の利用分野


本発明は、生体試料中に含まれるアミノ基含有非ペプチド化合物を定量する方法およびそのためのキット等に関する。より詳細には、本発明は、質量分析装置を用いて、分析の対象とする1以上の生体試料に対して、各試料に含まれる、生理活性アミンまたはアミノ酸などの分析の対象とするアミノ基含有非ペプチド化合物を多重定量する方法、および該方法を行うために用いられ得るキット等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の工程を含む、1以上の生体試料に含まれる、測定の対象とするアミノ基含有非ペプチド化合物の定量方法。
(工程1)分析の対象とする1以上の生体試料、および、既知量の該アミノ基含有非ペプチド化合物を含有する内部標準試料を調製する工程;
(工程2)混合比の指標となる化合物として、該1以上の生体試料中および内部標準試料中には存在しないアミノ基含有非ペプチド化合物を、該1以上の生体試料および内部標準試料のそれぞれに、既知の濃度となるように添加する工程;
(工程3)式(I):
【化1】


(式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なって、水素、ハロゲンまたはアルキルを示す。)
で表される化合物またはその塩の2種以上の安定同位体の組み合わせを標識化合物として用いて、該1以上の生体試料および内部標準試料のそれぞれに含まれる該アミノ基含有非ペプチド化合物および該混合比の指標となる化合物に質量差を与える工程;
(工程4)該1以上の生体試料および該内部標準試料からそれぞれ一定量をとり、それらを混合して混合液を調製する工程;
(工程5)該混合液を質量分析に供し、該アミノ基含有非ペプチド化合物に対応し、かつ、互いに対して該質量差を有する2以上の質量スペクトル、および、該混合比の指標となる化合物に対応し、かつ、互いに対して該質量差を有する2以上の質量スペクトルを取得する工程;
(工程6)該1以上の生体試料のそれぞれに由来する該アミノ基含有非ペプチド化合物に対応する各質量スペクトルと、該内部標準試料に由来する該アミノ基含有非ペプチド化合物に対応する質量スペクトルとの強度の比に基づいて、該混合液中に含まれる、互いに質量差を有する該アミノ基含有非ペプチド化合物の量比を決定する工程;
(工程7)該混合比の指標となる化合物に対応する2以上の質量スペクトルの比較に基づいて試料の混合比を決定することにより、工程6で決定された量比に基づいて、該1以上の生体試料のそれぞれに含まれる該アミノ基含有非ペプチド化合物の絶対量を決定する工程。

【請求項2】
式(I)の化合物が、2,4,6-トリメチルピリリウムである、請求項1記載の定量方法。

【請求項3】
前記工程5において取得される質量スペクトルが由来する、該標識化合物で標識されたアミノ基含有非ペプチド化合物および混合比の指標となる化合物の少なくともいずれかが、式(II):
【化2】


(式中、RおよびRは前記と同義を示し、Rは任意に置換されていてもよい任意の炭化水素基を示す。)
で表される化合物(但し、ペプチド結合を有する化合物を除く。)またはその塩である、請求項1記載の定量方法。

【請求項4】
前記組み合わせが5種以上の安定同位体を含む、請求項1記載の定量方法。

【請求項5】
前記アミノ基含有非ペプチド化合物が、生理活性アミンおよび/またはアミノ酸である、請求項1記載の定量方法。

【請求項6】
前記生理活性アミンがドーパミンである、請求項5記載の定量方法。

【請求項7】
質量分析が、ナノ液体クロマトグラフ質量分析装置によって為される、請求項1記載の定量方法。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の定量方法に用いるためのキットであって、式(I):
【化3】


(式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なって、水素、ハロゲンまたはアルキルを示す)
で表される化合物またはその塩の2種以上の安定同位体の組み合わせを標識化合物として含む、キット。

【請求項9】
式(I)の化合物が、2,4,6-トリメチルピリリウムである、請求項8記載のキット。

【請求項10】
前記2種以上の安定同位体の組み合わせが、式(III):
【化4】


(式中、黒丸で示された炭素原子は、質量数13の炭素原子を示す。)に示されるPy0、Py1、Py2、Py3、Py4、Py5、Py6、Py7およびPy8からなる群から選択される2種以上の化合物またはそれらの塩を含む、請求項9記載のキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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