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蛋白質結晶化剤および蛋白質結晶化剤を用いた蛋白質結晶化方法 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P130009467
整理番号 KG0049-JP02
掲載日 2013年7月3日
出願番号 特願2009-500055
登録番号 特許第5484041号
出願日 平成19年9月19日(2007.9.19)
登録日 平成26年2月28日(2014.2.28)
国際出願番号 JP2007068192
国際公開番号 WO2008102469
国際出願日 平成19年9月19日(2007.9.19)
国際公開日 平成20年8月28日(2008.8.28)
優先権データ
  • 特願2007-044275 (2007.2.23) JP
発明者
  • 山口 宏
  • 伊藤 廉
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 蛋白質結晶化剤および蛋白質結晶化剤を用いた蛋白質結晶化方法 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 所望の蛋白質を高い確率で結晶化することができる技術(蛋白質結晶化剤および蛋白質結晶化方法)を提供する。また蛋白質の結晶化条件を簡単にしかも効率良く決定する技術(蛋白質の結晶化条件のスクリーニング方法および蛋白質結晶化スクリーニング試薬)を提供する。
蛋白質結晶化剤として、塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸、アミノ酸のエステル誘導体およびアミノ酸のアミド誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を用いるか、または蛋白質結晶化剤として、これらの少なくとも1つの化合物と他の蛋白質結晶化剤とを組み合わせて用いる。
従来技術、競合技術の概要



ポストゲノム研究のもと、近年、蛋白質の立体構造をもとにして創薬する試みがなされており、蛋白質の構造解析が急務となっている。蛋白質の構造解析に最適な手法は、結晶構造解析であるが、そのための必須工程である蛋白質の結晶化は成功率が低く、時間がかかるなど、非常に難しいのが現状であり、蛋白質の立体構造解析ひいてはそれに利用した創薬化のボトルネックとなっている。





一般に蛋白質含有溶液から蛋白質の結晶を析出させるには、溶媒蒸発、温度変化または沈殿剤等を利用してより過飽和度を大きくする必要がある。過飽和が低いと核が発生しなかったり、核形成・結晶成長が遅延するなどといった問題があるからであるが、逆に、あまりにも過飽和度を高くしすぎると、結晶が一気に析出して急成長するため、得られる結晶の品質に問題が生じたり、また溶液から分離した非晶質の沈殿が生成しやすくなるという問題がある。また通常、結晶化の条件は、実際に結晶化を複数~多数試みるなど、試行錯誤の結果決定されるが、これでは労力と時間がかかり過ぎて効率的ではない。





これを解決する方法として、蛋白質含有溶液に短波パルスのレーザーを照射して強制的に結晶の核を発生させ、溶液を攪拌することで短期間に結晶を作成する方法が開発されている(非特許文献1、特許文献1など参照)。また高品質で大型の蛋白質の結晶の育成に適した方法として、温度を降下させながら2液界面で結晶を育成する方法が提案されている(非特許文献2など参照)。





一方、ある種の沈殿剤や緩衝剤が蛋白質の結晶化を促進することを利用して、蛋白質結晶化スクリーニング試薬キット(例えば、Hampton Research社、Emerald Biostructure社、Jena Bio Science社、Molecular Dimensions社など)が市販されている。蛋白質の結晶化には、明快なセオリーがあるわけではないから、まずは種々の広範囲な条件下でスクリーニングを行って結晶化する条件を探り当て(初期スクリーニング、ランダムスクリーニング)、次いで得られた結晶化条件に基づいて最適な結晶化条件を絞っていく(条件の精密化)という手法がとられるのが一般的である。ゆえにこの方法の場合、目的蛋白質の結晶化が成功するか否かは、上記初期スクリーニングで結晶化条件を探り当てることができるか否かにかかっているといっても過言ではない。さらに、目的蛋白質を結晶化させるためには、目的蛋白質が結晶化に適する高純度である必要がある。





上記市販の蛋白質結晶化スクリーニング試薬キットは、確かに簡便に利用できる点で有用ではあるものの、結晶が得られる確率は必ずしも高いものではないため、より高い確率で蛋白質の結晶を析出させることのできるスクリーニング試薬の開発が望まれている。また、純度の低い蛋白質においても結晶化を可能にする試薬が求められている。

【特許文献1】

際公開公報(WO2004/018744)

【非特許文献1】

本結晶成長学会誌、Vol.29、No.5、2002

【非特許文献2】

本結晶成長学会誌、Vol.29、No.3、2002

産業上の利用分野



本発明は、蛋白質含有溶液から蛋白質の結晶析出を促進して、蛋白質の結晶を取得するために用いられる蛋白質結晶促進剤および蛋白質結晶化剤に関する。また本発明は、蛋白質含有溶液から蛋白質結晶を析出するための方法に関する。さらに本発明は、蛋白質含有溶液から蛋白質を結晶化するための条件をスクリーニングする方法およびそれに使用するための試薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
グリシンエチルエステル、アルギニンエチルエステル、リシンエチルエステル、セリンエチルエステル、システインエチルエステル、グリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を有効成分とする蛋白質結晶促進剤。

【請求項2】
グリシンエチルエステル、リシンエチルエステル、セリンエチルエステルグリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を有効成分とする、請求項1記載の蛋白質結晶促進剤。

【請求項3】
グリシンエチルエステル、アルギニンエチルエステル、リシンエチルエステル、セリンエチルエステル、システインエチルエステル、グリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物からなるか、またはこれらの少なくとも1つの化合物を含有する蛋白質結晶化剤。

【請求項4】
グリシンエチルエステル、リシンエチルエステル、セリンエチルエステルグリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物からなるか、またはこれらの少なくとも1つの化合物を含有する、請求項3記載の蛋白質結晶化剤。

【請求項5】
グリシンエチルエステル、セリンエチルエステル、リシンエチルエステル、グリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物からなる、請求項3記載の蛋白質結晶化剤。

【請求項6】
グリシンエチルエステル、アルギニンエチルエステル、リシンエチルエステル、セリンエチルエステル、システインエチルエステル、グリシンアミド、セリンアミド、スレオニンアミド、アルギニンアミド、およびプロリンアミド、並びにこれらの塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、沈殿剤およびpH緩衝剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分との組み合わせ物である、請求項3に記載する蛋白質結晶化剤。

【請求項7】
蛋白質を含有する溶液と、請求項1または2に記載する蛋白質結晶促進剤または請求項3~6のいずれか1項に記載する蛋白質結晶化剤とを接触状態に置いて蛋白質を析出させる工程を有する、蛋白質の結晶化方法。

【請求項8】
蒸気拡散法、バッチ法、液-液拡散法または透析法において、蛋白質結晶促進剤として請求項1または2に記載する蛋白質結晶促進剤、または蛋白質結晶化剤として請求項3~6のいずれか1項に記載する蛋白質結晶化剤を用いて、当該蛋白質結晶促進剤または蛋白質結晶化剤と蛋白質含有溶液とを接触状態に置いて蛋白質を析出させる工程を有する、請求項7に記載する蛋白質の結晶化方法。

【請求項9】
蛋白質含有溶液と請求項1または2に記載する蛋白質結晶促進剤または請求項3~6のいずれか1項に記載する蛋白質結晶化剤とを接触状態に置いて、蛋白質の析出の有無を確認する工程を有する、蛋白質の結晶化条件をスクリーニングする方法。

【請求項10】
蒸気拡散法において、蛋白質結晶促進剤として請求項1または2に記載する蛋白質結晶促進剤、または蛋白質結晶化剤として請求項3~6のいずれか1項に記載する蛋白質結晶化剤を用いて、当該蛋白質結晶促進剤または蛋白質結晶化剤と蛋白質含有溶液とを混合して蛋白質を析出させる工程を有する、請求項9に記載する蛋白質の結晶化条件をスクリーニングする方法。

【請求項11】
請求項1もしくは2に記載する蛋白質結晶促進剤または請求項3~6のいずれか1項に記載する蛋白質結晶化剤を含むことを特徴とする、蛋白質結晶化スクリーニング試薬または試薬キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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