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リフォールディング剤および蛋白質のリフォールディング方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009468
整理番号 KG0070-JP02
掲載日 2013年7月3日
出願番号 特願2010-535805
登録番号 特許第5637857号
出願日 平成21年10月27日(2009.10.27)
登録日 平成26年10月31日(2014.10.31)
国際出願番号 JP2009068438
国際公開番号 WO2010050485
国際出願日 平成21年10月27日(2009.10.27)
国際公開日 平成22年5月6日(2010.5.6)
優先権データ
  • 特願2008-277109 (2008.10.28) JP
発明者
  • 山口 宏
  • 伊藤 廉
  • 葛西 祐介
  • 山田 英俊
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 リフォールディング剤および蛋白質のリフォールディング方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 本発明は、アンフォールディングした蛋白質を、活性を有する本来の立体構造に再構築(リフォールディング)するうえで好適に用いられるリフォールディング剤を提供する。また当該リフォールディング剤を用いた蛋白質の再生方法(リフォールディング方法)を提供する。かかる本発明は、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディング剤として、酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、還元型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、ならびにそれらの酸付加塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とするものを用いることを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


遺伝子操作を行なった大腸菌などの原核生物や酵母などの真核生物や無細胞抽出系などで人為的に目的蛋白質を発現させる方法において、目的蛋白質はミスフォールディングして不活性になった状態、すなわち封入体(不活性凝集物)として得られることが多い。このため、これを尿素等の変性剤を含む溶液に溶解させることにより、一旦蛋白質をアンフォールディングさせた後、当該溶液を希釈して変性剤の濃度を低下させること等により、蛋白質を本来の立体構造にリフォールディングさせ、再生するという手法が、研究室レベルから工業的生産に至るまでとられている。



しかし、かかるリフォールディングの過程で、蛋白質が再び凝集するなど、リフォールディングとミスフォールディングとが並行して生じる場合があり、リフォールディング収率(正常蛋白質回収率)が低下しやすいという問題があった。この問題を解消するため、従来からリフォールディング時の凝集を抑制し、リフォールディング収率を上げるための添加剤が種々報告されている。例えば、非特許文献1~6および特許文献1および2には、アルギニン、L-アルギニンアミドおよびその誘導体、アルギニンエチルエステルやニトロアルギニンエステルなどのアミノ酸エステルが蛋白質のリフォールディング時の凝集抑制剤として有効であることが記載されている。また非特許文献7には、アセトン、アセトアミド、尿素誘導体等の小分子添加剤が蛋白質の凝集抑制およびリフォールディング収率の向上に有効であることが記載されており、さらに非特許文献5および8には、酸化型/還元型グルタチオンおよびpKa値が中性付近のチオール化合物がジスルフィド結合を有する蛋白質のリフォールディング時の凝集抑制剤として有効であることが記載されている。



これらは特定の蛋白質に適用可能であるが、色々な性状の蛋白質に対して適用可能という汎用性を有するものではない。また、個々の蛋白質毎に特定のリフォールディング条件を確立する必要があるため煩雑であり、リフォールディング収率もそれほど高いものではなかった。



そこで広範囲の蛋白質についてリフォールディングが可能で、しかもリフォールディング収率の高い凝集抑制剤またはリフォールディング剤の開発が求められている。

産業上の利用分野


本発明は、ミスフォールディングして不活性になった蛋白質を、アンフォールディングした後、活性を有する本来の立体構造に再構築(リフォールディング)するうえで好適に用いられる、蛋白質のリフォールディング剤に関する。また本発明は、当該リフォールディング剤を用いた蛋白質のリフォールディング方法および蛋白質の再生方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
還元型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、それらの塩ならびに溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種と、
酸化型グルタチオンのエステル誘導体およびアミド誘導体、それらの塩ならびに溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種
を有効成分とする、アンフォールディングされた蛋白質のリフォールディング剤。

【請求項2】
下式
【化1】


〔式中、RおよびR はそれぞれ独立して、水酸基、炭素数1~4のアルコキシ基、または炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。ただし、R1 とR2とは同時に水酸基ではない。〕
で表される還元型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種と
下式
【化2】


〔式中、R、R、RおよびR6 はそれぞれ独立して、水酸基、炭素数1~4のアルコキシ基、または炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。ただし、R、R、RおよびRは同時に水酸基ではない。〕
で表される酸化型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも一種
を有効成分とする、請求項1記載のリフォールディング剤。

【請求項3】
還元型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1種と、酸化型グルタチオン誘導体、その塩および溶媒和物からなる群から選択される少なくとも1種とを、それぞれ別個に包装された形態で有する、請求項2記載のリフォールディング剤。

【請求項4】
上記還元型または酸化型グルタチオンのエステル誘導体が、還元型または酸化型のグルタチオンエチルエステルまたはグルタチオンメチルエステルであり、還元型または酸化型グルタチオンのアミド誘導体が、還元型または酸化型のグルタチオンアミドである、請求項1または2記載するリフォールディング剤。

【請求項5】
上記還元型グルタチオンのエステル誘導体が還元型グルタチオンのジエチルエステル若しくはジメチルエステル、酸化型グルタチオンのエステル誘導体が酸化型グルタチオンのテトラエチルエステル若しくはテトラメチルエステル、還元型グルタチオンのアミド誘導体が還元型グルタチオンのモノアミド若しくはモノアミドモノエステル、酸化型グルタチオンのアミド誘導体が酸化型グルタチオンのジアミド若しくはジアミドジエステルである、請求項2に記載するリフォールディング剤。

【請求項6】
アンフォールディングされた蛋白質を、請求項1乃至のいずれかに記載するリフォールディング剤の存在下で処理する工程を有する、上記蛋白質のリフォールディング方法。

【請求項7】
請求項に記載するリフォールディング方法を用いて、アンフォールディングされた蛋白質をリフォールディングする工程を含む、蛋白質の再生方法。

【請求項8】
下式
【化3】


〔式中、Rは炭素数1~4のアルコキシ基を、Rは、炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。〕で示されるか、または
下式
【化4】


〔式中、RおよびR11はそれぞれ独立して炭素数1~4のアルコキシ基を、R10およびR12はそれぞれ独立して 炭素数1~4のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基を示す。〕
で表されるグルタチオン誘導体。

【請求項9】
上記グルタチオン誘導体が、式(3)中、Rがメトキシ基、Rがアミノ基である還元型グルタチオンのモノメチルエステルモノアミドである、請求項記載のグルタチオン誘導体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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