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生体試料固定器

国内特許コード P130009580
整理番号 3550
掲載日 2013年7月10日
出願番号 特願2011-259007
公開番号 特開2013-113976
登録番号 特許第5930364号
出願日 平成23年11月28日(2011.11.28)
公開日 平成25年6月10日(2013.6.10)
登録日 平成28年5月13日(2016.5.13)
発明者
  • 樋口 ゆり子
  • 清水 一憲
  • 小西 聡
  • 橋田 充
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 学校法人立命館
発明の名称 生体試料固定器
発明の概要 【課題】侵襲性を抑えつつ生体試料を固定する。
【解決手段】顕微鏡のステージに設置され、生体試料をステージに対して固定するための生体試料固定器であって、ステージに設置される透明のガラス板10と、このガラス板10に重ねて設けられガラス板10との間に流路30を形成するカバー部材20とを備えている。カバー部材20には、流路30の一部と繋がり流路30内の空気を吸引するための吸引部31と、流路30の他部と繋がっていると共に生体試料の一部に臨ませる開口32とが設けられている。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年、細胞等を観察する観察装置及び標識法の開発が進められており、リアルタイムイメージング及び各種細胞内イベントの可視化が可能となっている。特に培養プレート上の細胞を生きたまま観察できる生細胞リアルタイムイメージング技術により、これまでは観察することのできなかった細胞内の分子シグナル等の観察が可能となっている。
しかし、例えば小動物の臓器における細胞等の挙動は、周囲の細胞を含む三次元構造、及び、周囲の細胞から分泌されるタンパク質によるシグナル伝達等、周囲の細胞からの影響を受けることから、培養細胞を用いた細胞の挙動を観察するのみでは足らず、生きた状態にある小動物の臓器の細胞を可視化する必要がある。



小動物の臓器又は組織の細胞を観察する場合、例えば心臓及び肺の動きに影響を受けにくい、脂肪、固形腫瘍及び皮膚等は、特に固定しなくても、共焦点レーザ顕微鏡を用いて観察することが可能である。しかし、麻酔下であっても生命維持に不可欠である、心臓、肺、腸及び横隔膜直下に存在しその動きの影響を受ける肝臓等に関しては、固定して観察を行うことが必要となる。



生きた状態にある小動物(例えばマウス)の心臓、肝臓等の生体試料を観察するためにその生体試料を固定する技術として、例えば特許文献1に、生体観察用のスタビライザが開示されている。このスタビライザは、図13に示すように、観察領域94よりも大きな貫通孔98を有し臓器に接触させる環状の接触部91を備えている。この接触部91のうち、臓器の表面90との接触面に凹部92が設けられ、この凹部92には、凹部92と表面90との間に形成される空間を減圧する減圧手段93が接続されている。



このスタビライザによれば、顕微鏡のステージ上に載せた小動物の臓器の表面90に対して環状の接触部91を上から押し付け、減圧手段92によって凹部92(空間)を減圧する。すると、この接触部91は臓器の表面90を吸着して固定することができ、これにより顕微鏡のステージに対して臓器を固定することが可能となる。
そして、環状である接触部91の径方向内側を観察領域94とし、この観察領域94の中央にある観察部位95を対物レンズ96の視野内に収め、顕微鏡観察が行われる。

産業上の利用分野


本発明は、顕微鏡のステージに載せた生体試料の動きを拘束するための生体試料固定器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部と、前記板部に重ねて設けられ当該板部との間に流路を形成するカバー部と、を備え、
前記カバー部又は前記板部には、前記流路の一部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部が設けられ、前記カバー部の、前記板部を間に挟んで前記顕微鏡の対物レンズに対向する位置には、前記流路の他部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口が設けられていることを特徴とする生体試料固定器。

【請求項2】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部と、前記板部に重ねて設けられ当該板部との間に流路を形成するカバー部と、を備え、
前記カバー部又は前記板部には、前記流路の一部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部が設けられ、前記カバー部には、前記流路の他部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口が設けられ
前記板部は、前記流路内の流体の吸引により前記開口に保持されかつ当該開口から前記流路内に侵入させる前記生体試料の一部を接触可能とする接触面を有している、生体試料固定器。

【請求項3】
前記カバー部は、前記流路を構成するための凹溝部と、この凹溝部を囲み前記板部の面に当接する当接面を有する本体部と、を有し、
前記当接面は、前記流路内の流体を吸引すると前記板部の前記面に密着し、当該吸引を解除した状態では前記板部の前記面と分離可能である非接着面である請求項1又は2に記載の生体試料固定器。

【請求項4】
前記カバー部は、前記板部よりも弾性係数の小さい部材からなる請求項1~3のいずれか一項に記載の生体試料固定器。

【請求項5】
前記流路は、前記吸引部と繋がっている主流路と、この主流路から分岐し前記開口とそれぞれが繋がっている複数の枝流路と、を有している請求項1~のいずれか一項に記載の生体試料固定器。

【請求項6】
前記カバー部の前記枝流路間には、前記流路内の減圧によって当該枝流路が潰れるのを防ぐ補剛部が形成されている請求項に記載の生体試料固定器。

【請求項7】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部材に重ねて設けられ当該板部材との間に流路を形成するカバー部材を備え、
前記カバー部材には、前記流路の一部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部と、前記流路の他部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口と、が形成され
前記開口は、前記カバー部材の、前記板部材を間に挟んで前記顕微鏡の対物レンズに対向する位置に設けられる、生体試料固定器。

【請求項8】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部材に重ねて設けられ当該板部材との間に流路を形成するカバー部材を備え、
前記カバー部材には、前記流路の一部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部と、前記流路の他部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口と、が形成され
前記板部材は、前記流路内の流体の吸引により前記開口に保持されかつ当該開口から前記流路内に侵入させる前記生体試料の一部を接触可能とする接触面を有している、生体試料固定器。

【請求項9】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部材に重ねて設けられ当該板部材との間に流路を形成するカバー部材を備え、
前記カバー部材の、前記板部材を間に挟んで前記顕微鏡の対物レンズに対向する位置には、前記流路の一部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口が形成され、
前記カバー部材は、前記流路の他部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部が形成されている前記板部材に重ねて設けられることを特徴とする生体試料固定器。

【請求項10】
顕微鏡のステージに設置され、生体試料を当該ステージに対して固定するための生体試料固定器であって、
前記ステージに設置される透明の板部材に重ねて設けられ当該板部材との間に流路を形成するカバー部材を備え、
前記カバー部材には、前記流路の一部と繋がっていると共に前記生体試料の一部を前記流路内に侵入させる開口が形成され、
前記カバー部材は、前記流路の他部と繋がり当該流路内の流体を吸引するための吸引部が形成されている前記板部材に重ねて設けられ
前記板部材は、前記流路内の流体の吸引により前記開口に保持されかつ当該開口から前記流路内に侵入させる前記生体試料の一部を接触可能とする接触面を有している、生体試料固定器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011259007thum.jpg
出願権利状態 登録
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