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芳香族化合物、並びに、それを用いたオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体、オリゴヌクレオチド誘導体及びオリゴヌクレオチド構築物 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009599
掲載日 2013年7月12日
出願番号 特願2011-545226
登録番号 特許第5721180号
出願日 平成22年12月8日(2010.12.8)
登録日 平成27年4月3日(2015.4.3)
国際出願番号 JP2010072020
国際公開番号 WO2011071078
国際出願日 平成22年12月8日(2010.12.8)
国際公開日 平成23年6月16日(2011.6.16)
優先権データ
  • 特願2009-278456 (2009.12.8) JP
発明者
  • 北出幸夫
  • 喜多村徳昭
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 芳香族化合物、並びに、それを用いたオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体、オリゴヌクレオチド誘導体及びオリゴヌクレオチド構築物 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】3´ 末端にベンゼン骨格及びピリジン骨格のうち2つの骨格が化学修飾されたオリゴヌクレオチド誘導体を容易に合成することが可能であり、しかも少ない工程数で容易に合成することができるオリゴヌクレオチド誘導体、及び、そのオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体を調製するための前駆体となる芳香族化合物を提供する。また、3´ 末端ダングリングエンドにベンゼン骨格及びピリジン骨格のうち2つの骨格が化学修飾されたオリゴヌクレオチド誘導体であって、細胞膜への透過性が良好で、優れたヌクレアーゼ耐性を有するオリゴヌクレオチド誘導体及びオリゴヌクレオチド構築物を提供する。
【解決手段】下記構造式(a)で示されるユニットがリンカーを介して担体に化学修飾されていることを特徴とするオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体(ただし、式中のR~Rはそれぞれ独立して水素又は水素以外の置換基を示す。また、式中Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す)。



【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


近年、DNAやRNAなど各種のオリゴヌクレオチドが治療、診断等の用途に用いられるようになってきている。例えば、診断用途においては、DNAチップやDNAマイクロアレイが挙げられ、治療用途では、治療関連遺伝子の導入ほか、疾患関連遺伝子のノックダウンによる発現抑制等が挙げられる。また、特定の分子と特異的に結合する核酸分子やペプチドであるアプタマーを治療薬として用いる試みもなされている。



特に注目される核酸技術としては、RNA干渉(RNAi)を利用した、特定遺伝子のノックダウン法が挙げられる。RNAiとは、二本鎖RNA(dsRNA)の働きによって、それと配列の相同な遺伝子の働きが抑制される現象をいう。RNAiによる遺伝子発現の抑制は、dsRNAがRNaseIIIファミリーの一種であるDicerによって認識され、切断されて21~23量体のsiRNAs(short interfering RNAs)となり、このsiRNAがRISC(RNA-induced silencing complex)に取り込まれ、続いて取り込まれたsiRNAに相同的なmRNAが中央部で切断され、分解されることによる。



しかしながら、生体内において外来性のDNAやRNAは、各種のヌクレアーゼに曝されており、特にRNAはヌクレアーゼにより分解されやすいため、意図したノックダウン効果が充分得られなかったり、ノックダウン効果を安定的に維持させるのが困難であったりするという問題があった。



この問題を解決するため、オリゴヌクレオチドを化学修飾してヌクレアーゼ耐性を向上させることが検討されている(非特許文献1~3)。例えば、siRNAについても、図1に示すように、糖や塩基やリン酸エステルの部位を様々な置換基で化学修飾することが試みられている(非特許文献4)。



こうした状況下、本発明者は、特許文献1に記載されているように、ベンゼン骨格やピリジン骨格を導入するためのアミダイト試薬をCPG樹脂に修飾し(例えば図2及び図3参照)、ヌクレオチドの3´末端にベンゼン骨格やピリジン骨格を有するユニットを2つ導入することに成功している。この技術は、以下に示すような、RNAiにおける3´末端ダングリングエンドの重要な役割を考慮して開発されたものであり、ノックダウンの効果を低下させることなく、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を向上させることができる。



すなわち、RNAiの標的mRNAの分解の過程に関与するマルチドメインタンパクとしてRISCが知られているが、近年、RISC中のPAZドメインとsiRNAの共結晶X線結晶構造解析が行われた(J.B.Ma.,K.Ye and D.J.Patel.,Nature.,429,318-322(2004).)。その結果、PAZドメインはsiRNAの3´末端ダングリングエンドを認識しており、3´末端ダングリングエンドの2つのヌクレオチドがPAZドメインの疎水性ポケットに入り込んで認識されていることが明らかとなった(J.J.Song.,J.Liu.,N.H.Tolia.,J.Schneiderman.,S.K.Smith.,R.A.Martienssen.,G.J.Hannon and L.Joshua-Tor.,Nat.Struct.Biol.,10,1026-1032 (2003)、K.S.Yan.,S.Yan.,A.Farooq.,A.Han.,L.Zeng and M.M.Zhou.,Nature.,426,468-474 (2003)、Zhang.,F.A.Kolb.,L.Jaskiewicz.,E.Westhof and W.Filipowicz.,Cell.,118,57-68 (2003)及びA.Lingel.,B.Simon.,E.Izaurralde and M.Sattler.,Nature.,426,465-469 (2003))。このため、3´末端ダングリングエンドの2つのヌクレオチドの代わりに、疎水性を有するベンゼン骨格やピリジン骨格を2つ化学修飾すれば、ノックダウンの効果を高めることができるのではないかという発想のもと、特許文献1に記載されたオリゴヌクレオチド誘導体が開発されたのである。



なお、本発明に関連する技術として、本発明者らは、siRNAの3´末端ダングリングエンドのリン酸ジエステル結合部分をカルバメート結合やウレア結合に変換し、これによって結合部分の負電荷をなくし、細胞核の膜への透過性を良好にすることにより、siRNAのヌクレアーゼ耐性とサイレンシング活性とを高めることにも成功している(非特許文献5)。

産業上の利用分野


本発明は、芳香族化合物、並びに、それを用いたオリゴヌクレオチド誘導体合成用ウレア修飾型担体、オリゴヌクレオチド誘導体、及びオリゴヌクレオチド構築物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記構造式(A)で示されることを特徴とする芳香族化合物(ただし、式中のR~Rはそれぞれ独立して水素又は水素以外の置換基を示す。また、式中Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す。また、Pr及びPrはそれぞれ独立してベンジル基、アセチル基又はベンゾイル基を示す。)。
【化1】



【請求項2】
下記構造式(A)で示されることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物(ただし、式中のR及びRはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、ハロアルキル基及びハロゲン基のいずれかであり、Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す。また、Pr及びPrはそれぞれ独立してベンジル基、アセチル基又はベンゾイル基を示す。)。
【化2】



【請求項3】
下記構造式(A)で示されることを特徴とする請求項1に記載の芳香族化合物(ただし、Pr及びPrはそれぞれ独立してベンジル基、アセチル基又はベンゾイル基を示す。)。
【化3】



【請求項4】
下記構造式(a)で示されるユニットが直接又はリンカーを介して担体に化学修飾されていることを特徴とするオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体(ただし、式中のR~Rはそれぞれ独立して水素又は水素以外の置換基を示す。また、式中Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す)。
【化4】



【請求項5】
下記構造式(a)で示されるユニットが直接又はリンカーを介して担体に化学修飾されていることを特徴とする請求項4に記載のオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体(ただし、式中のR及びRはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、ハロアルキル基及びハロゲン基のいずれかであり、Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す)。
【化5】



【請求項6】
下記構造式(a)で示されるユニットが直接又はリンカーを介して担体に化学修飾されていることを特徴とする請求項4に記載のオリゴヌクレオチド誘導体合成用修飾担体。
【化6】



【請求項7】
オリゴヌクレオチドの3´末端が下記構造式(a)で示されるユニット(ただし、式中のR~Rはそれぞれ独立して水素又は水素以外の置換基を示す。また、式中Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す)で修飾されていることを特徴とするオリゴヌクレオチド誘導体。
【化7】



【請求項8】
オリゴヌクレオチドの3´末端が下記構造式(a)で示されるユニット(ただし、式中のR及びRはそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、ハロアルキル基及びハロゲン基のいずれかであり、Z及びZはそれぞれ独立してCH又は窒素を示し、Xは酸素又はイオウを示す)で修飾されていることを特徴とする請求項7に記載のオリゴヌクレオチド誘導体。
【化8】



【請求項9】
オリゴヌクレオチドの3´末端が下記構造式(a)で示されるユニットで修飾されていることを特徴とする請求項7に記載のオリゴヌクレオチド誘導体。
【化9】



【請求項10】
前記オリゴヌクレオチドは所定の遺伝子mRNAの部分配列又はその相補配列を有する請求項7乃至9のいずれか1項に記載のオリゴヌクレオチド誘導体。

【請求項11】
前記オリゴヌクレオチドの鎖長は10以上35以下である請求項7乃至10のいずれか1項記載のオリゴヌクレオチド誘導体。

【請求項12】
前記オリゴヌクレオチドはオリゴリボヌクレオチドであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項記載のオリゴヌクレオチド誘導体。

【請求項13】
遺伝子発現調節用オリゴヌクレオチド構築物であって、
請求項7乃至12のいずれか1項に記載のオリゴヌクレオチド誘導体を有する構築物。

【請求項14】
1本鎖及び2本鎖DNA、1本鎖及び2本鎖RNA、DNA/RNAキメラ並びにDNA/RNAハイブリッドから選択される遺伝子発現調節用オリゴヌクレオチド構築物であって請求項13に記載の構築物。

【請求項15】
アンチジーン、アンチセンス、アプタマー、siRNA、miRNA、shRNA及びリポザイムから選択される請求項13又は14に記載の構築物。

【請求項16】
遺伝子診断用オリゴヌクレオチド構築物であって、請求項13乃至15のいずれかに記載のオリゴヌクレオチド誘導体を有する構築物。

【請求項17】
プローブ又はプライマーであることを特徴とする請求項16に記載の構築物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 登録
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


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