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選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P130009623
掲載日 2013年7月17日
出願番号 特願2011-552758
登録番号 特許第5150772号
出願日 平成23年1月28日(2011.1.28)
登録日 平成24年12月7日(2012.12.7)
国際出願番号 JP2011051817
国際公開番号 WO2011096342
国際出願日 平成23年1月28日(2011.1.28)
国際公開日 平成23年8月11日(2011.8.11)
優先権データ
  • 特願2010-023553 (2010.2.4) JP
発明者
  • 前田 優
  • 赤阪 健
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 金属性のカーボンナノチューブと半導体性のカーボンナノチューブとが混在する原料のカーボンナノチューブをその電気特性に基づいてまたは直径に基づいて選択的に分子変換する新規な方法を提供する。
本発明は、金属性のカーボンナノチューブと半導体性のカーボンナノチューブとが混在する原料のカーボンナノチューブと下記式(I)または式(II)
【化1】



【化2】



(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で表されるジスルフィドまたはスルフィドとを有機溶媒中に存在させることにより、式(I)で表されるジスルフィドまたは式(II)で表されるスルフィドとカーボンナノチューブとを光反応させ、金属性のカーボンナノチューブを選択的に化学修飾し、またはカーボンナノチューブを直径選択的に化学修飾することを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


単層カーボンナノチューブ(single-walled carbon nanotubes:SWNTs)には、その合成過程において不可避的に金属性のもの(m-SWNTs)と半導体性のもの(s-SWNTs)とが混在しているが、合成工程から直接に純粋なm-SWNTsやs-SWNTsを得る方法は未だ提案されていない。



そのため、m-SWNTsとs-SWNTsとが混在する合成された混合物からm-SWNTsまたはs-SWNTsに基づく特定の性質を有するカーボンナノチューブを選択的に得る方法が求められている。



従来、カーボンナノチューブを化学修飾することにより、分散性が向上することや、電気抵抗が増大すること等が報告されており、側面の化学修飾は、カーボンナノチューブの分散性や電子特性を大きく変化させることが知られている。



具体的には、例えば、側面への付加が共役系へ与える影響を最小限に押さえる目的で、多官能基を導入したデンドリマーをカーボンナノチューブの側面に導入する試みがなされている。また、有機ケイ素基を側面に導入するとカーボンナノチューブの電界放出特性が向上することやn型の電界効果型トランジスタ(FET)特性が発現することも知られている。このようにカーボンナノチューブの化学修飾による分子変換は、カーボンナノチューブの特性を制御する上で重要である。



しかしながら、試薬をm-SWNTsまたはs-SWNTsに選択的に化学反応させて化学修飾する技術は未だ報告が少ない。このようなカーボンナノチューブの電気特性に基づく化学反応は、電気特性の異なるカーボンナノチューブの分離やFET材料としての特性の向上に活用されることが期待されている。



なお、特許文献および非特許文献1、2には、紫外線照射下においてカーボンナノチューブと環状ジスルフィドとを化学反応させることが記載されている。しかしながら、カーボンナノチューブと直鎖ジスルフィドとの反応性や、カーボンナノチューブの電気特性や直径に基づく選択的な化学修飾に関する知見は示唆されていない。
【特許文献1】
特開2006-131428号公報
【非特許文献1】
Chemistry Letters 2006, 35, 742.
【非特許文献2】
Diamond & Related Materials 2007, 16, 1091-1094.

産業上の利用分野


本発明は、選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属性のカーボンナノチューブと半導体性のカーボンナノチューブとが混在する原料のカーボンナノチューブと下記式(I)または式(II)
【化1】


【化2】


(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で表されるジスルフィドまたはスルフィドとを有機溶媒中に存在させることにより、式(I)で表されるジスルフィドまたは式(II)で表されるスルフィドの残基によって金属性のカーボンナノチューブを選択的に化学修飾することを特徴とする選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項2】
式(I)または式(II)で表されるジスルフィドまたはスルフィドを、酸素を含有する有機溶媒中に存在させることにより、中間体を生成させ、この中間体を金属性のカーボンナノチューブと選択的に反応させて金属性のカーボンナノチューブを選択的に化学修飾することを特徴とする請求項1に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項3】
光照射によって金属性のカーボンナノチューブを選択的に化学修飾する反応を進行させることを特徴とする請求項1または2に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項4】
置換基を有していてもよい炭化水素基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、飽和脂肪族炭化水素基、または脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項5】
置換基を有していてもよい炭化水素基は、置換基としてハロゲン原子、水酸基、C1-C40アルコキシ基、C2-C40アルコキシカルボニル基、C6-C10アリールオキシ基、およびC2-C40アシル基から選ばれる少なくとも1種を有していてもよいC6-C20芳香族炭化水素基、または、置換基としてハロゲン原子、水酸基、C1-C6アルコキシ基、C2-C6アルコキシカルボニル基、C6-C10アリールオキシ基、およびC2-C8アシル基から選ばれる少なくとも1種を有していてもよいC1-C40飽和脂肪族炭化水素基もしくはC3-C40脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項4に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項6】
有機溶媒としてテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチルエーテル、ベンゼン、ヘキサン、またはシクロヘキサンを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項7】
金属性のカーボンナノチューブと半導体性のカーボンナノチューブとが混在する原料のカーボンナノチューブと下記式(I)または式(II)
【化1】


【化2】


(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)で表されるジスルフィドまたはスルフィドとを有機溶媒中に存在させることにより、式(I)で表されるジスルフィドまたは式(II)で表されるスルフィドの残基によってカーボンナノチューブを直径選択的に化学修飾することを特徴とする選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項8】
式(I)または式(II)で表されるジスルフィドまたはスルフィドを、酸素を含有する有機溶媒中に存在させることにより、中間体を生成させ、この中間体をカーボンナノチューブと直径選択的に反応させてカーボンナノチューブを直径選択的に化学修飾することを特徴とする請求項7に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項9】
光照射によってカーボンナノチューブを直径選択的に化学修飾する反応を進行させることを特徴とする請求項7または8に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項10】
置換基を有していてもよい炭化水素基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、飽和脂肪族炭化水素基、または脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項11】
置換基を有していてもよい炭化水素基は、置換基としてハロゲン原子、水酸基、C1-C40アルコキシ基、C2-C40アルコキシカルボニル基、C6-C10アリールオキシ基、およびC2-C40アシル基から選ばれる少なくとも1種を有していてもよいC6-C20芳香族炭化水素基、または、置換基としてハロゲン原子、水酸基、C1-C6アルコキシ基、C2-C6アルコキシカルボニル基、C6-C10アリールオキシ基、およびC2-C8アシル基から選ばれる少なくとも1種を有していてもよいC1-C40飽和脂肪族炭化水素基もしくはC3-C40脂環式炭化水素基であることを特徴とする請求項10に記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。

【請求項12】
有機溶媒としてトルエンまたはキシレンを用いることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の選択的に化学修飾されたカーボンナノチューブの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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