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三次元微細加工基板

国内特許コード P130009739
整理番号 KG0058-JP02
掲載日 2013年8月5日
出願番号 特願2012-232319
公開番号 特開2013-033995
登録番号 特許第5494992号
出願日 平成24年10月19日(2012.10.19)
公開日 平成25年2月14日(2013.2.14)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
発明者
  • 金子 忠昭
  • 松田 一宏
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 三次元微細加工基板
発明の概要 【課題】高密度かつ複雑な三次元微細構造の加工を可能にする。
【解決手段】基板上の三次元微細構造は、以下の方法で作製される。第1工程では、真空中でIII-V族化合物半導体基板1の表面に電子ビームを照射することにより、当該基板1の表面の自然酸化膜2をIII族酸化物3に置換させ、改質マスク部3を周期的に形成する。第2工程では、真空中で前記基板1を昇温させることにより、前記改質マスク部3以外の部分の前記自然酸化膜2を脱離させて基板表面を露出させる。第3工程では、真空にV族原料を供給した環境下で前記基板1を所定温度で加熱することで、前記基板表面の露出部分からIII族原子を優先的に剥離させて前記改質マスク部3上をホッピングさせ、当該露出部分に窪み4を形成する。第4工程では、固体成長原料を用いた分子線エピタキシャル成長法を行うことで、前記窪み4の部分にIII-V族化合物半導体結晶5を選択成長させる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



光リソグラフィーを中心とする現在の半導体微細加工は技術的限界に達しており、半導体関連産業が今後も主たる経済産業分野の牽引役として持続するには、新しいパラダイムに基づいた方法論の展開が急務である。その1つがナノテクノロジーであり、光リソグラフィー技術が抱える装置限界(複雑化・巨大化・高コスト化)の呪縛から解き放つものと期待されている。





ターゲットとなるべき技術課題とは、少量多品種型生産を可能(設計変更容易・低コスト)にする三次元ナノ微細化技術の開発である。とくに“光・電子デバイス”展開の観点からは、求められるプロセス機能として無損傷・無汚染が前提となり、さらに“一括デバイス化”と“その場制御化”が必要になる。





リソグラフィーに必要な条件はスループット(レジストの高感度化)と解像度(レジストの分解能)の2つであり、それらのバランスが重要となる。電子ビームは光に比べて波長が短いことから、光リソグラフィーの解像度限界を超えるものとして開発が進められている。





電子ビームリソグラフィーでは、一般にスループットの観点から光リソグラフィーと同様に有機レジストが従来用いられており、解像度に優れる無機レジストは感度が低いため、一般には用いられてこなかった。有機レジストの中で感度は比較的低いが解像度に優れるものとしてPMMAが一般に用いられている。解像度が優れる無機レジストの感度をPMMAと同等とするか若しくはそれを凌駕させること、それが無機レジスト開発に向けた1つのターゲットである。





なお、代表的な有機レジスト及び無機レジストについて、レジストの感度と解像度の関係を図1に示す。この図1には、本発明の一実施形態でマスクとして使用されるGaAs自然酸化膜をレジストとして捉えた場合の位置付けが併せて示されている。





電子ビームリソグラフィーにおけるもう1つの問題は、入射電子だけではなくレジストおよび基板内からの二次電子散乱の影響である(proximity効果と呼ばれる)。この影響により、入射電子ビームのもつビーム径よりかなり大きな領域がレジストに対する反応領域となってしまう。この効果は、隣接する描画ライン間での解像度を決定する。proximity効果を低減させるため多くの努力がなされており、その一例が多層レジストによる基板内浸入電子線の屈折率制御を用いた実効ビーム径の低減化である。しかし、現状では、そのproximity効果(ビーム径より大きなレジスト反応領域)が微細化に対する大きな制限となっている。





一般にレジストは感度の特徴から2種類に分けることができ、ひとつは電子ビームのエネルギー照射量に依存してある臨界値で急峻な反応が起きるデジタル型レジスト、もうひとつはあるエネルギー照射量幅に対して連続的に反応が進行するアナログ型レジストである。この2種類のうち、サブミクロン領域での微細化には空間分解能を得やすいデジタル型が有利とされてきた。それにより形成された“硬い”反応領域がマスクとして用いられ、後工程のエッチングや成長(再成長と呼ばれる)に対して選択的な機能をもたらしてきた。一方、アナログ型レジストは空間分解能に限界はあるものの、後工程のプロセスに対して“柔らかい”マスクとして機能するため、高低差を制御した構造の作製に用いられてきた。任意の三次元微細構造を作製するためには、空間分解能に優れかつ高低差制御に優れたアナログ型のレジスト開発そして後工程のプロセス開発が必要であった。





また、従来、マスクパターン形成後の選択的成長プロセスとして、表面拡散長が長いガス種を用いた成長法(CVD、GSMBE、CBE等)が用いられてきた。それは、成長前に形成されたマスクパターンが一般には光リソグラフィーにより作製されたため、マスク幅(すなわち選択的に成長が抑制されるべき領域幅)が極めて大きく、非マスク領域への選択成長を引き起こすためには、マスク上に照射された成長原料原子が拡散により排除されなくてはならないからであった。この手法を用いた選択成長はGaNを含むあらゆる化合物半導体およびSiプロセスに応用され、三次元構造制御手法の一手法として確立されている。





しかし、サブミクロン領域を含むさらに小さな三次元構造制御に対しては、ガス種のもつ大きな表面拡散長により、極めて微細なマスク領域が埋もれてしまうという問題点がある。小さなマスク領域にはそれに対応した表面拡散長の短い(マスク幅よりは大きいが)プロセスとの組み合わせが必要である。





なお、例えば、CVD法を用いているものとして、特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1は、CVD法の中でも有機金属化学気相蒸着法(以下、MOCVD法とする)を用いて、III-V族化合物半導体を選択成長させるものである。

【特許文献1】

開平8-172053号公報

産業上の利用分野



本発明は、基板の表面に形成されたIII-V族化合物層の表面に三次元微細構造が形成された三次元微細加工基板に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板の表面に形成されたIII-V族化合物層の表面に三次元微細構造が形成された三次元微細加工基板において、
前記三次元微細構造は、
真空中で前記III-V族化合物層の表面に描画ラインを複数交差させながら電子ビームを照射することにより、当該III-V族化合物層の表面の自然酸化膜をIII族酸化物に置換させ、前記基板上に改質マスク部を周期的に形成する第1工程と、
真空中で前記基板を昇温させることにより、前記改質マスク部以外の部分の前記自然酸化膜を脱離させてIII-V族化合物層表面を露出させる第2工程と、
真空にV族原料を供給した環境下で前記基板を所定温度で加熱することで、前記III-V族化合物層表面の露出部分からIII族原子を優先的に剥離させて前記改質マスク部上をホッピングさせることにより、当該露出部分に窪みを形成する第3工程と、
固体成長原料を用いた分子線エピタキシャル成長法を行うことで、前記描画ラインに囲まれた区域内の前記窪みの部分にIII-V族化合物結晶を選択成長させる第4工程と、
を含む方法により作製され、
当該三次元微細構造は、前記窪みの部分のIII-V族化合物成長結晶を含み、その三次元構造単位が結晶面ファセットから構成されることを特徴とする三次元微細加工基板。

【請求項2】
請求項1に記載の三次元微細加工基板であって、
前記第3工程において、前記改質マスク部とその隣の改質マスク部との間に形成されるIII-V族化合物層表面の開口部の大きさが1000nm以上であり、
前記窪みの深さは当該開口部の大きさの1/100以下であることを特徴とする三次元微細加工基板。

【請求項3】
請求項1に記載の三次元微細加工基板であって、
前記第3工程において、前記改質マスク部とその隣の改質マスク部との間に形成されるIII-V族化合物層表面の開口部の大きさが300nm以下であり、
前記窪みの深さは当該開口部の大きさの1/4以上であることを特徴とする三次元微細加工基板。

【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の三次元微細加工基板であって、
前記第1工程において前記電子ビームの照射間隔を変化させ、
前記三次元微細構造は、深さの異なる複数種類の前記窪みを含むことを特徴とする三次元微細加工基板。

【請求項5】
請求項1から4までの何れか一項に記載の三次元微細加工基板であって、
前記第1工程において前記電子ビームの照射間隔を変化させ、
前記三次元微細構造は、高さの異なる複数種類の前記III-V族化合物成長結晶を含むことを特徴とする三次元微細加工基板。
産業区分
  • 半導体
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012232319thum.jpg
出願権利状態 登録
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