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ナノメーター標準原器、標準試料、ナノメーター標準原器の製造方法、及び標準試料の製造方法

国内特許コード P130009744
整理番号 KG0092-JP01
掲載日 2013年8月5日
出願番号 特願2010-122852
公開番号 特開2011-247807
登録番号 特許第5590665号
出願日 平成22年5月28日(2010.5.28)
公開日 平成23年12月8日(2011.12.8)
登録日 平成26年8月8日(2014.8.8)
発明者
  • 金子 忠昭
  • 松田 一宏
  • 牛尾 昌史
出願人
  • 学校法人関西学院
発明の名称 ナノメーター標準原器、標準試料、ナノメーター標準原器の製造方法、及び標準試料の製造方法
発明の概要 【課題】大気中の物質に対する耐食性に優れ、かつ高精度なナノメーター標準原器を提供する。
【解決手段】ナノメーター標準原器としての標準試料は、比較の基準となる標準長さを有している。また、この標準試料は、ステップ/テラス構造が形成されたSiC層を有している。そして、ステップの高さが、SiC分子の積層方向の1周期分であるフルユニットの高さ、又はSiC分子の積層方向の半周期分であるハーフユニットの高さと同一である。また、このステップの高さが前記標準長さとして用いられる。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要



ナノメーター標準原器の一例として、原子間力顕微鏡(AFM)の精度を校正するための標準試料が知られている。AFMは例えばナノオーダーの構造計測に用いられるものであるため、この校正に用いる標準試料は、非常に高精度のステップ(段差)等を有する必要がある。特に近年、ナノオーダーの微小領域で半導体結晶表面などを精度よく観察・測定することが求められており、標準試料によりAFMを校正する際にはオングストロームオーダー以下の高い校正精度と測定の再現性が必要とされている。非特許文献1及び特許文献1から3までは、この種の標準試料又は標準試料の製造方法を開示する。





非特許文献1が開示する標準試料はシリコンステップ基板であり、主面にシングルステップ構造を有している。このステップの高さは、シリコンの2原子層分の高さ(0.31nm)となるように製造されている。このようなシングルステップ構造を主面に有したシリコンステップ基板は、単結晶シリコン基板から以下の方法によって製造される。





即ち、初めに(111)面から[11-2]方向に微傾斜した面を主面に持った単結晶シリコン基板を適当な大きさに切り出す。次に、この基板に適宜の処理を行った後に、真空チャンバ内に入れて脱ガスを行う。そして、十分に脱ガスが行われて超高真空雰囲気(6.5×10-7Pa未満程度)となったところで、1100~1200℃に加熱して約10分間保持する。その後、室温まで急冷して真空チャンバを乾燥窒素で満たした状態で取り出すことで、シングルステップ構造を主面に有したシリコンステップ基板を製造できる。





また、特許文献1が開示する標準試料は、シリコンウエハから以下の方法によって製造される。即ち、シリコンウエハを十分に平滑にした後に、熱酸化膜を成長させる。そして、フォトリソグラフィーによってパターンマスクを付けた後に、エッチングを行う。このとき、極低エッチング速度のエッチング剤を用いることで、エッチング速度の予測精度が向上するため、エッチング量を所定の値にすることができる。そして、パターンマスクを除去することで、高精度なパターン段差を形成することができる。





特許文献2の標準試料は、主面として(0001)面、又は(0001)面から10度以内のオフ角を持った面を有する単結晶サファイヤ基板から、以下の方法によって製造される。即ち、単結晶サファイヤ基板に適切な研磨を施した後に、この基板の主面に複数の凹部を形成する。そして、凹部が形成された単結晶サファイヤ基板を大気中で熱処理することで、凹部の底を中心とした同心円状のステップ/テラス構造を形成することができる。なお、このステップの1段の高さは0.22nmとなっている。以上のようにして、高精度なステップを有するサファイヤ基板を製造できる。





特許文献3の標準試料の製造方法は、特許文献2の方法で凹部を形成するときに、当該凹部を精度良く形成できる方法を開示する。この方法は、サファイヤより硬い物質で形成された圧子をサファイヤ基板に押し付けることで凹部を形成する。そして、圧子を押し付ける荷重に応じて凹部の大きさ及び深さを調整することができる。

産業上の利用分野



本発明は、主として、比較の基準となる標準長さを有するナノメーター標準原器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
比較の基準となる標準長さを有するナノメーター標準原器において、
ステップ/テラス構造が形成された単結晶炭化珪素(SiC)層を有しており、
ステップの高さが、単結晶炭化珪素(SiC)分子の積層方向の1周期分であるフルユニットの高さ、又は単結晶炭化珪素(SiC)分子の積層方向の半周期分であるハーフユニットの高さと同一であり、
当該テラス幅が0.50/tan1°(nm)以上であり、
前記単結晶炭化珪素(SiC)層は、
4H若しくは6H多形を有しており、表面の(0001)Si面又は(000-1)C面上にオフ角度を加工形成した後に、温度範囲が1500℃以上2300℃以下のSi蒸気圧下の真空で前記基板の加熱処理を行う事により当該基板の表面の研磨傷及び欠陥を気相エッチングすることで分子レベルに平坦化されており、
この加熱処理を単結晶炭化珪素(SiC)分子配列周期の1周期及び半周期のうち何れか一方のステップが自己形成する最適温度で行なうことにより、前記基板表面のオフ角度に整合するステップ/テラス構造が前記基板全面に形成されており、
前記ステップの高さが前記標準長さとして用いられることを特徴とするナノメーター標準原器。

【請求項2】
請求項に記載のナノメーター標準原器であって、
ステップ/テラス構造を形成するための加熱処理は、タンタル金属からなるとともに炭化タンタル層を内部空間に露出させた収容容器内で行うことを特徴とするナノメーター標準原器。

【請求項3】
請求項1又は2に記載のナノメーター標準原器であって、
前記SiC層は、4H-SiC単結晶又は6H-SiC単結晶で構成されていることを特徴とするナノメーター標準原器。

【請求項4】
請求項1からまでの何れか一項に記載のナノメーター標準原器であって、
ステップ/テラス構造が形成される面のオフ角を調整することで、任意のテラス幅を形成可能なことを特徴とするナノメーター標準原器。

【請求項5】
請求項1からまでの何れか一項に記載のナノメーター標準原器としての標準試料であって、
前記標準長さを用いて測定機器を校正することを特徴とする標準試料。

【請求項6】
形成されるステップの高さが比較の基準となる標準長さとして用いられるナノメーター標準原器を製造する方法において、
4H若しくは6H多形を有する単結晶炭化珪素(SiC)層の基板表面の(0001)Si面又は(000-1)C面上にオフ角度を加工形成させ、
温度範囲が1500℃以上2300℃以下のSi蒸気圧下の真空で単結晶炭化珪素基板の加熱処理を行う事により単結晶炭化珪素(SiC)基板表面の研磨傷や欠陥を気相エッチングして分子レベルに平坦化し、
この加熱処理を単結晶炭化珪素(SiC)分子配列周期の1周期及び半周期のうち何れか一方のステップが自己形成する最適温度で行なうことにより、基板表面のオフ角度に整合するとともにテラス幅が0.50/tan1°(nm)以上のステップ/テラス構造を基板全面に形成し、当該加熱処理の際に、単結晶炭化珪素(SiC)の1周期及び半周期のうち何れが自己形成する最適温度で加熱するかに基づいて前記ステップの高さを選択することを特徴とするナノメーター標準原器の製造方法。

【請求項7】
請求項に記載のナノメーター標準原器の製造方法であって、
4H若しくは6H多形を有する単結晶炭化珪素基板の基板表面の(0001)Si面又は(000-1)C面上に必要なテラス幅に応じた所定の角度のオフ角度を加工形成させ、
温度範囲が1500℃以上2300℃以下のSi蒸気圧下の真空で単結晶炭化珪素基板の加熱処理を行う事により単結晶炭化珪素(SiC)基板表面の研磨傷や欠陥を気相エッチングして分子レベルに平坦化し、
この加熱処理を単結晶炭化珪素(SiC)分子配列周期の1周期又は半周期のステップが自己形成する最適温度で行なうことにより、必要なテラス幅に応じた所定の角度のオフ角度に整合するステップとテラス構造を基板全面に整一に形成することを特徴とするナノメーター標準原器の製造方法。

【請求項8】
請求項又はに記載のナノメーター標準原器の製造方法としての標準試料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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