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全反射減衰型光学プローブおよびそれを用いた水溶液分光測定装置 新技術説明会

国内特許コード P130009751
整理番号 KG0050-JP01
掲載日 2013年8月5日
出願番号 特願2007-058895
公開番号 特開2008-224240
登録番号 特許第4911606号
出願日 平成19年3月8日(2007.3.8)
公開日 平成20年9月25日(2008.9.25)
登録日 平成24年1月27日(2012.1.27)
発明者
  • 東 昇
  • 尾崎 幸洋
  • 池羽田 晶文
出願人
  • 倉敷紡績株式会社
  • 学校法人関西学院
発明の名称 全反射減衰型光学プローブおよびそれを用いた水溶液分光測定装置 新技術説明会
発明の概要

【課題】180nm以下の遠紫外域で水などの分光測定を容易に行えるようにする。
【解決手段】全反射減衰型光学プローブは、遠紫外域で光透過特性を有する光学材料からなり、サンプルと接する接触面と、サンプルと接触しない入射面および出射面とを備えるプリズムと、開口部を備える支持部材であって、開口部の近傍で前記プリズムの接触面と気密に接合される支持部材とからなる。接触面、入射面および出射面は、入射面を透過した光が臨界角より大きい入射角で接触面に入射し、接触面で全反射する光が出射面を出ていくように配置される。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


近年水の純度やその性質の微弱な変化を精度よく、かつ、その水質を変化させることなく測定するという用途が増加している。たとえば半導体の製造プロセスは、その比抵抗が理論限界値に近いレベルの純度を要求するに至っている。また、近年では、その非常に純度の高い超純水に特定の機能を付加させた機能水なるものが利用されるようになってきている。



水または水溶成分の識別・定量分析において、分光分析は非常に有効な手段として多種多様に利用されている。その分光分析手法は、測定波長領域によって、紫外可視分光、近赤外分光、赤外分光に大別される。



特に、近赤外分光では、水特有の水素結合を反映する吸収スペクトルが800~1400nmに顕著に観測され、たとえば特開平3-175341号公報には、このスペクトルを利用した水中の溶解成分の測定方法が提案されている。水分子は液体状態では互いに水素結合しているが、水中に他の溶解成分が混入された場合には、この水素結合の状態がきわめて敏感に変化する。そして、その変化の様子を調べることで、混入成分の定量分析が可能となるのである。より具体的には、無機電解質が水溶液中でイオン電離する際に、イオンの水和によって生じるイオン近傍の水分子とバルクの水分子との間の水素結合の切断や歪み、イオンの電場による水分子の分極の影響などによって、水分子自身の結合状態や、水素結合した水分子どうしの結合状態が影響を受け、その近赤外吸収スペクトルは純水の場合と異なるものとなる。そこで、あらかじめその変化を検量することで、イオン種に帰属する吸収スペクトルからではなく、水の吸収スペクトルの変化からそのイオン種の濃度を定量できる。



また、最近になって、特開平2005-214863号公報やAPPLIED SPECTROSCOPY Vol. 58, No. 8 (2004) 910-916には、水の遠紫外スペクトルが、近赤外スペクトルと同様に水の水素結合状態に密接に関与していることを利用して水溶液中の水和物質の濃度を定量する方法が提示されている。より具体的には、150nm付近にピークを有する水のn→σ遷移による吸収スペクトルが、水自体と水中に溶解する水和イオンとの間に形成する電場の影響で長波長側にシフトし、スペクトルの一部が常用分光装置(真空排気を必要としない分光装置)で測定可能な領域に現れることを利用して、水溶液の識別や微量成分濃度の定量分析を行うものである。水の遠紫外スペクトル吸収を利用する方法は、近赤外スペクトルを利用する場合よりも格段に微量成分に対する検出・定量感度が上がるが、水自身の吸光度が非常に大きいため、これまでは透過スペクトル測定の限界である180nmより長い波長領域でしか利用されていなかった。



ところで、本発明では、非常に吸収が大きい物質の吸収スペクトルを測定する方法として、全反射減衰吸光(Attenuated Total Reflectance)法に着目するので、ここで、従来の全反射減衰吸光法について説明する。全反射減衰吸光法によれば、光が光学プローブの表面で全反射する際に形成される波長オーダーの光の浸みだし(エバネッセント波)による試料内での光吸収量を測定できるので、理論的に波長オーダーのセル長による透過スペクトルと類似の吸収スペクトルを得ることができる。特開昭62-75230号公報には、光学プローブを応用した全反射減衰吸光法による濃厚溶液類の測定方法が提案されている。光学プローブの材質として合成石英やサファイアを用いた全反射減衰吸光法が種々に実現され、全反射減衰吸光法自体の測定感度を高める方法も特開平7-12716号公報などに提案されている。




【特許文献1】特開平3-175341号公報

【特許文献2】特開平2005-214863号公報

【特許文献3】特開昭62-75230号公報

【特許文献4】特開平7-12716号公報

【非特許文献1】APPLIED SPECTROSCOPY Vol. 58, No. 8 (2004) 910-916

産業上の利用分野


本発明は、遠紫外域での分光分析に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
遠紫外域で光透過特性を有する光学材料からなり、サンプルと接する接触面と、サンプルと接触しない入射面および出射面とを備えるプリズムと、
前記プリズムを構成する前記光学材料と同一の光学材料からなり、開口部を備える支持部材であって、前記開口部の近傍で前記プリズムの接触面とオプティカルコンタクトによって気密に接合され支持部材と
を備え
前記プリズムにおける前記接触面、前記入射面および前記出射面は、前記入射面を透過した光が臨界角より大きい入射角で前記接触面に入射し、サンプルと接する前記接触面で全反射する光が前記出射面を出ていくように配置される、遠紫外域で全反射減衰を測定するための全反射減衰型光学プローブ。

【請求項2】
前記プリズムにおける前記入射面から前記接触面を経て前記出射面までの光路長は、前記入射面に垂直に入射した160nmの波長の光が10%以上の内部透過率を有する長さであることを特徴とする、請求項1に記載された、全反射減衰型光学プローブ。

【請求項3】
前記光学材料が、合成石英、水晶およびサファイアのいずれかからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の全反射減衰型光学プローブ。

【請求項4】
前記プリズムの光学材料が合成石英であり、前記支持部材も合成石英からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の全反射減衰型光学プローブ。

【請求項5】
前記プリズムの光学材料がサファイアであり、前記支持部材もサファイアからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の全反射減衰型光学プローブ。

【請求項6】
サンプル物質に接して配置される請求項1から5のいずれか一項に記載の全反射減衰型光学プローブと、
前記全反射減衰型光学プローブに遠紫外光を照射する光源と、
前記全反射減衰型光学プローブからの全反射光を検出する受光素子と、
前記光源から前記受光素子までの光路において遠紫外光を分光する分光素子と
を備えた水溶液分光測定装置。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007058895thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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