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ダイバーシティ光伝送装置および方法 コモンズ

国内特許コード P130009757
掲載日 2013年8月6日
出願番号 特願2011-182727
公開番号 特開2013-046230
登録番号 特許第5804365号
出願日 平成23年8月24日(2011.8.24)
公開日 平成25年3月4日(2013.3.4)
登録日 平成27年9月11日(2015.9.11)
発明者
  • 古賀 正文
出願人
  • 国立大学法人 大分大学
発明の名称 ダイバーシティ光伝送装置および方法 コモンズ
発明の概要 【課題】マルチコア光ファイバを用いたダイバーシティ伝送により、大容量かつ長距離伝送を可能とするダイバーシティ光伝送装置および方法を提供する。
【解決手段】光送信手段と光受信手段との間で、複数N以上のコアから構成されるマルチコア光ファイバを伝送媒体として信号光をダイバーシティ伝送するダイバーシティ光伝送装置において、光送信手段から送信される信号光の強度をN個に分割してマルチコア光ファイバのN個のコアへ入力する光分割手段と、マルチコア光ファイバのN個のコアから出力される各信号光に対して、各コアの特性に応じた重み付けを行ってそれぞれの振幅と位相を揃える光重み付け手段と、光重み付け手段から出力される各コアに対応の信号光を合成して光受信手段に出力する光合成手段とを備える。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


現在、通信トラヒックは年率20~40%で増加を続けている。2030年にはエクサビット(1018bit/s )クラスのスループットを可能にするフォトニックネットワークの必要性も論じられている。この通信トラヒックを支えるべく光ファイバ通信における伝送容量の開発競争が続いており、光位相を変調に組込む技術が高まって一段と加速した。2009年には30Tbit/s を記録し、2010年3月には69Tbit/s を記録している。いずれも単一コアを有する単一モード光ファイバにて達成された記録である。単一コアを有する単一モード光ファイバでは過去30年間で約4桁の大容量化を実現している。これらはディジタル・コヒーレント通信技術ならびに誤り訂正技術の進展によって飛躍的に光ファイバ伝送容量が伸びたと言える。いずれも電気的高速ディジタル信号処理(HS-DSP)によるところが大きい。光キャリア位相と局発光位相とが互いに同期状態になく数GHzで回転していても、HS-DSPにより光キャリア位相を推定できる。さらに1~2桁の容量増加を目指して1波長あたり 100Gbit/s 以上、光ファイバ1本当たり 100Tbit/s 級の伝送システムの研究開発が活発に進められている(非特許文献1)。



しかし、伝送路である光ファイバへの入力パワー制限や中継器を構成する光増幅器の帯域制限により、1本の光ファイバで伝送可能な容量も限界に達しつつある。2つの主な要因として、高パワーの信号光により光ファイバ中に誘起される非線形光学効果と、光ファイバ自体の熱破壊現象に由来するファイバフューズ限界である。ファイバフェーズの伝搬閾値限界は 1.2W~ 1.5Wであり、実用上は既存の光ファイバへの許容入力パワーは1W程度と考えられる。これ以上の光パワーを入力することは安全上好ましくないと考えられている(非特許文献1)。



この2つの限界を克服するために、1つの技術候補としてマルチコア光ファイバの研究開発が始まっている。マルチコア光ファイバは、1本の光ファイバにおける芯線径は変更せず、複数のコアを構成するものであり、コア間結合型と非結合型として検討が進んでいる。非結合型マルチコア光ファイバは、各コアにおける信号光の伝搬に際し、コア間の結合を可能な限り小さくしようとする構成である。この場合、コア空間多重度には限界がある。結合型マルチコア光ファイバでは、コア間結合を密にして個々の結合モード(スーパーモード)を伝送チャネルに対応させる構成としている(非特許文献2)。図2に非結合型マルチコア光ファイバの一例を示す。クラッド径 125μmにコア径9μmの7個のコアをコア間隔40μmで三角配置した構成である。



非結合型マルチコア光ファイバでは、コア数がNまで増加できたとすると、1本の光ファイバによって伝送容量をN倍まで増加することがねらいとなっている。非特許文献1では、既存光ファイバーでは、伝送距離1000kmに対して 100Tbit/s 程度が限界になると述べられている。マルチコア光ファイバを用いれば、同条件にてN× 100Tbit/s となる。現実的には、コア間結合をゼロとはできないので、マルチコア光ファイバでは、N芯線ケーブルに比較すると伝送容量が劣ることになると予想できる。



一方、通信の基本性能指標である光SNRに関しては、伝送容量の飛躍ほど高まってはいないが、直交位相による変調は符号の多値化を可能にして光周波数利用効率(SE)を飛躍的に高めた。2007年に実用化されたRZ-DQPSK方式40Gbit/s DWDM伝送システムのSEは0.4bit/s/Hz であるが、2010年に報告されたSEは5bit/s/Hzを超えている。ディジタルコヒーレント受信技術は、光キャリア周波数の不安定性を高速ディジタル信号処理(HS-DSP)技術によって補う技術と捉えることができる。

産業上の利用分野


本発明は、マルチコア光ファイバを用いて大容量かつ長距離伝送を可能とするダイバーシティ光伝送装置および方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光送信手段と光受信手段との間で、複数N以上のコアから構成されるマルチコア光ファイバを伝送媒体として信号光をダイバーシティ伝送し、光受信手段で最大比合成を行って光SNRを改善するダイバーシティ光伝送装置において、
前記光送信手段から送信される信号光の強度をN個に分割し、コア当たりの入力光強度をファイバ非線形現象の影響が小さくなる値にして前記マルチコア光ファイバのN個のコアへ入力する光分割手段と、
前記マルチコア光ファイバのN個のコアから出力される各信号光に対して、各コアの特性に応じた重み付けを行ってそれぞれの振幅と位相を揃えて前記最大比合成の条件を満足させる光重み付け手段と、
前記光重み付け手段から出力される前記各コアに対応の信号光を合成して前記光受信手段に出力する光合成手段と
を備えたことを特徴とするダイバーシティ光伝送装置。

【請求項2】
請求項1に記載のダイバーシティ光伝送装置において、
前記光重み付け手段は、前記信号光を増幅する光増幅器を用いた振幅調整器と、前記コアの特性に応じて生じる位相遅延の調整、群速度遅延およびその分散に対する補償を行う遅延調整器とを備えた
ことを特徴とするダイバーシティ光伝送装置。

【請求項3】
光送信手段と光受信手段との間で、複数N以上のコアから構成されるマルチコア光ファイバを伝送媒体として信号光をダイバーシティ伝送し、光受信手段で最大比合成を行って光SNRを改善するダイバーシティ光伝送方法において、
前記光送信手段から送信される信号光の強度を光分割手段でN個に分割し、コア当たりの入力光強度をファイバ非線形現象の影響が小さくなる値にして前記マルチコア光ファイバのN個のコアへ入力し、
前記マルチコア光ファイバのN個のコアから出力される各信号光を光重み付け手段に入力して各コアの特性に応じた重み付けを行ってそれぞれの振幅と位相揃えて前記最大比合成の条件を満足させ
前記光重み付け手段から出力される前記各コアに対応の信号光を光合成手段で合成して前記光受信手段に出力する
ことを特徴とするダイバーシティ光伝送方法。

【請求項4】
請求項3に記載のダイバーシティ光伝送方法において、
前記光重み付け手段は、前記信号光を増幅する光増幅器を用いた振幅調整を行い、前記コアの特性に応じて生じる位相遅延の調整、群速度遅延およびその分散に対する補償を行う
ことを特徴とするダイバーシティ光伝送方法。
産業区分
  • 伝送方式
  • ラジオ放送
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2011182727thum.jpg
出願権利状態 登録
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