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高周波用配線構造体、高周波用実装基板、高周波用配線構造体の製造方法および高周波信号の波形整形方法 新技術説明会

国内特許コード P130009760
整理番号 S2012-0326-N0
掲載日 2013年8月8日
出願番号 特願2012-130181
公開番号 特開2013-255126
登録番号 特許第5246899号
出願日 平成24年6月7日(2012.6.7)
公開日 平成25年12月19日(2013.12.19)
登録日 平成25年4月19日(2013.4.19)
発明者
  • 安 永 守 利
出願人
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 高周波用配線構造体、高周波用実装基板、高周波用配線構造体の製造方法および高周波信号の波形整形方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】配線パターンの配線長が長くても適切に信号の波形整形を行える。
【解決手段】高周波用配線構造体1は、高周波信号が伝送される伝送線に対応する主配線パターン2の所定箇所から分岐して形成される分岐配線パターン3を備える。分岐配線パターン3は、それぞれが個別に設定される特性インピーダンスおよびセグメント長を有する複数のセグメントを連続的に繋げたものである。分岐配線パターン3の固有の特性インピーダンスおよびセグメント長は、分岐配線パターンにおける隣接する二つのセグメント同士の境界で発生される反射波が主配線パターン上の信号に重畳されて伝送線を伝搬する高周波信号の波形が伝送線上の観測点において成形されるように定められる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


現在、CPUなどのVLSI内部で伝送されるデジタル信号の動作周波数は一般に数GHzほどである。これに対して、プリント基板などのVLSI外部の動作周波数は800MHz程度であり、VLSIの内部と外部で動作周波数に大きな差がある。この差がボトルネックとなり、高速伝送が実現できていない(非特許文献1参照)。



信号の周波数が高くなるほど、波長は短くなり、外乱の影響を受けやすくなるため、信号を波として扱う必要がある。高周波信号用の配線パターンが形成されたプリント基板では、配線パターンを、波の伝わりにくさを表す特性インピーダンスを持つ伝送線として扱う必要がある。



伝送線に接続されるLSIやメモリモジュールなどは、等価的にキャパシタとして表すことができる。このキャパシタと伝送線との接続点では、特性インピーダンスが小さくなり、特性インピーダンスの不整合が生じる。このため、伝搬する波の一部が反射されて、ノイズが発生する。



このノイズを抑制するために、例えば負荷トレース法(非特許文献2参照)やSSTL(Stub Series Terminated Logic)法(非特許文献3参照)などが提案されている。



負荷トレース法は、接続される負荷容量によって特性インピーダンスが変化することに着目して、配線の幅を局所的に変えることで特性インピーダンスを一定にしてノイズの発生を抑制する手法である。



しかしながら、デジタル信号がGHz級になると、波長が非常に短くなり、負荷トレース法では局所的にインピーダンスを変えた部分自身でノイズが発生してしまい、ノイズを抑制できない。負荷トレース法では、波形整形が難しいことをプリント基板を用いて実測実験で確認した文献も公表されている(非特許文献4参照)。



また、SSTL法では、反射が大きすぎてノイズを抑制できない場合が起こり得る。



上述した負荷トレース法やSSTL法などの従来の手法の問題点を解決するために、本発明者は、配線パターンを複数のセグメントに分割して、隣接する二つのセグメントの境界で積極的に反射を発生させ、反射波を重ね合わせて信号の波形歪みを減少させるセグメント分割伝送線(STL:Segmental Transmission Line)設計手法を提案した(特許文献1参照)。

産業上の利用分野


本発明は、高周波信号の信号波形を整形する高周波用配線構造体、高周波用実装基板、高周波用配線構造体の製造方法および高周波信号の波形整形方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
高周波信号が伝送される伝送線に対応する主配線パターンを備える高周波用配線構造体であって、
前記主配線パターンの所定箇所から分岐して形成される分岐配線パターンを備え、
前記分岐配線パターンは、それぞれが個別に設定される特性インピーダンスおよびセグメント長を有する複数のセグメントを連続的に繋げたものであり、
前記分岐配線パターンの前記固有の特性インピーダンスおよびセグメント長は、前記分岐配線パターンにおける隣接する二つの前記セグメント同士の境界で発生される反射波が、前記主配線パターン上の信号に重畳されて前記伝送線を伝搬する前記高周波信号の波形が当該伝送線上の観測点において整形されるように定められていることを特徴とする高周波用配線構造体。

【請求項2】
前記主配線パターンは、それぞれが個別に設定される特性インピーダンスおよびセグメント長を有する複数のセグメントを連続的に繋げたものであり、
前記主配線パターンにおける前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスと、前記分岐配線パターンの前記固有の特性インピーダンスとは、隣接する二つの前記セグメント同士の境界で発生される反射波が前記主配線パターン上の信号に重畳されて前記伝送線を伝搬する前記高周波信号の波形が当該伝送線上の観測点において整形されるように定められていることを特徴とする請求項1に記載の高周波用配線構造体。

【請求項3】
前記分岐配線パターンは、前記主配線パターンにおける前記高周波信号の入力端部とは反対側の端部付近に接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波用配線構造体。

【請求項4】
前記分岐配線パターンは、前記主配線パターンに接続される端部とは反対側の端部が開放であるか、あるいはインピーダンス素子を介して終端されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波用配線構造体。

【請求項5】
前記分岐配線パターンの長さは、前記主配線パターンの長さの10%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高周波用配線構造体。

【請求項6】
高周波信号が伝送される伝送線に対応する主配線パターンを備える高周波用配線構造体の製造方法であって、
前記主配線パターン上の所定箇所から枝分かれした分岐配線パターンは、それぞれが個別に設定される特性インピーダンスを有する複数のセグメントを連続的に繋げたものであり、
前記主配線パターンの入力端に所定の信号波形を持つ教師信号を入力した状態で、前記主配線パターンを伝搬する前記教師信号に応じた高周波信号の波形歪みを減少させる反射波が前記分岐配線パターンの隣接する二つの前記セグメント同士の境界で発生されて、前記反射波が前記主配線パターン上の信号に重畳されて前記伝送線を伝搬する前記高周波信号の波形が当該伝送線上の観測点において整形されるように、最適化アルゴリズムを用いて前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスおよびセグメント長を設計することを特徴とする高周波用配線構造体の製造方法。

【請求項7】
前記主配線パターンは、固有の特性インピーダンスおよびセグメント長をそれぞれが有する複数のセグメントを連続的に繋げたものであり、
前記主配線パターンの入力端に前記教師信号を入力した状態で、前記主配線パターンを伝搬する前記教師信号に応じた高周波信号の波形歪みを減少させる反射波が前記主配線パターンおよび前記分岐配線パターンのそれぞれにおける隣接する二つの前記セグメント同士の境界で発生されて、前記反射波が前記主配線パターン上の信号に重畳されて前記伝送線を伝搬する前記高周波信号の波形が当該伝送線上の観測点において整形されるように、最適化アルゴリズムを用いて前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスおよびセグメント長を設計することを特徴とする請求項6に記載の高周波用配線構造体の製造方法。

【請求項8】
前記教師信号は、所定周波数のクロック信号であることを特徴とする請求項6または7に記載の高周波用配線構造体の製造方法。

【請求項9】
前記教師信号は、第1論理の1ビット信号の後に、この1ビット信号による干渉の影響がなくなるまで第2論理の複数ビット信号が続く孤立波信号であることを特徴とする請求項6または7に記載の高周波用配線構造体の製造方法。

【請求項10】
前記教師信号を前記主配線パターンに入力した状態で、前記主配線パターン上の所定位置に設けられる観測点で観測される信号波形と前記教師信号の信号波形とのずれが低減されるように、前記教師信号の立ち上がり部分をオーバーシュートさせるとともに、前記教師信号の立ち下がり部分をアンダーシュートさせることを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載の高周波用配線構造体の製造方法。

【請求項11】
高周波信号が伝送される伝送線に対応する主配線パターンが形成された高周波用配線構造体により前記伝送線上の前記高周波信号を波形整形する方法であって、
前記主配線パターン上の所定箇所から枝分かれした分岐配線パターンは、それぞれが個別に設定される特性インピーダンスを有する複数のセグメントを連続的に繋げたものであり、
前記主配線パターンの入力端に所定の信号波形を持つ教師信号を入力した状態で、前記主配線パターンを伝搬する前記教師信号に応じた高周波信号の波形歪みを減少させる反射波が前記分岐配線パターンの隣接する二つの前記セグメント同士の境界で発生されて、前記反射波が前記主配線パターン上の信号に重畳されて前記伝送線を伝搬する前記高周波信号の波形が当該伝送線上の観測点において整形されるように、最適化アルゴリズムを用いて前記複数のセグメントのそれぞれの前記特性インピーダンスおよびセグメント長を設計することを特徴とする高周波信号の波形整形方法。
産業区分
  • 電信
  • 電子部品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012130181thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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