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硫黄化合物を含む水溶液から太陽光照射下で水素生成に高活性を示すZnS-CuX固溶体光触媒 コモンズ

国内特許コード P130009806
掲載日 2013年8月13日
出願番号 特願2005-341952
公開番号 特開2007-144304
登録番号 特許第4915719号
出願日 平成17年11月28日(2005.11.28)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
登録日 平成24年2月3日(2012.2.3)
発明者
  • 工藤 昭彦
  • 辻 一誠
  • 加藤 英樹
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 硫黄化合物を含む水溶液から太陽光照射下で水素生成に高活性を示すZnS-CuX固溶体光触媒 コモンズ
発明の概要

【目的】 疑似太陽光照射下で、還元剤である硫黄化合物の水溶液から水素生成に高活性を示すZnS-CuX固溶体新規な触媒の提供
【構成】 (ZnS)1-Y(CuX)(ここでYは0.01≦Y≦0.2、好ましくは0.05≦Y≦0.2であり、Xはハロゲン元素である)の組成の太陽光照射下で還元剤を含む水溶液の光水分解により水素を生成する活性を有する固溶体からなる光触媒
【選択図】 図3

従来技術、競合技術の概要


化石資源は無尽蔵とは言えないことから、これらを化学原料などに振り向けることが資源の有効利用の観点から好ましい。また、地球温暖化などの環境問題などの観点から、COの発生を伴わないクリーンなエネルギーへの変換が熱望されている。前記のような環境問題を引き起こさないエネルギーへの変換が取りざたされるなかで、光触媒を用いた水の分解反応は、太陽光を利用して、水を水素と酸素に分解する水素製造のためのクリーンなエネルギーシステムとして期待されている。そして、次世代エネルギー源として水素の利用に大きな注目が集まっている。また、水素をエネルギー源とする、エネルギー変換のための手段として、水素用燃料電池の研究開発や水素を社会や暮らしに取り入れるためのシステムや施設の検討が精力的に行われている。しかしながら、効率的な水素の製造には、現在のところ二酸化炭素の排出を伴う化石燃料に大きく依存しており、高効率な水蒸気改質技術や燃料電池の開発も根本的な環境問題を解決するまでには至っていない。
前記光触媒を用いた水の分解反応は、太陽光を利用して、水を水素と酸素に分解する水素製造のための実用的なクリーンなエネルギーシステムを構築するものとして期待されている。




【非特許文献1】文献1:Kato,H.;Kudo,A.Catal.Today 2003,78,561、

【非特許文献2】文献2:Kato, H.;Asakura,K.;Kudo,A.J.Am.Chem.Soc.2003,125,3082.

【非特許文献3】文献3:Hwang,D.W.;Kim,H.G.;Kim,J.;Cha,K.Y.;Kim,Y.G.;Lee,J.S.J.Catal.2000,193,40.

【非特許文献4】文献4:Maeda,K.;Takata,T.;Hara, M.;Saito,N.;Inoue,Y.;Kobayashi,H.;Domen,K.J.Am..Chem.Soc.2005,127,8286)

【非特許文献5】文献5:Sayama,K.; Mukasa,K.;Abe,R.;Abe,Y.;Arakawa,H.Chem.Commun.2001,2416.

【非特許文献6】文献6:Abe R.; Takata T.; Sugihara H.; Domen K.Chem.Commun. 2005, 3829.

【非特許文献7】文献7:、Abe R.; Sayama K.; Sugihara H. J. Phys. Chem. B 2005, 109, 16052、

【非特許文献8】文献8:Kato, H.; Hori, M.; Konta, R.; Shimodaira, Y.; Kudo, A. Chem. Lett. 2004, 331348.

【特許文献1】特開2005-199187、特許請求の範囲

【非特許文献9】文献9:Kudo, A.; Sekizawa, M. Catal. Lett. 1999,58、241、

【非特許文献10】文献10:Kudo, A.; Sekizawa, M. Chem. Comm.2000, 1371

【非特許文献11】文献11:Tsuji, I.; Kudo, A. J. Photochem. Photobiol., A 2003, 156, 249

【特許文献2】特開2004-255355、特許請求の範囲

【非特許文献12】文献13:Tsuji, I.; Kato, H.; Kobayashi, H.; Kudo, A. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 13406.、

【非特許文献13】文献14:Tsuji, I.; Kato, H.; Kobayashi, H.; Kudo, A. J. Phys. Chem. B 2005, 109, 7323、

【非特許文献14】文献15:Tsuji, I.; Kato, H.; Kudo, A. Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 3565.

【特許文献3】特開2005-199222、特許請求の範囲



一方、太陽光のほぼ95%以上が可視光およびそれより長波長側領域であることから、太陽光エネルギーを有効利用して水を分解し水素を得る新しいエネルギーシステムの構築には可視光応答性光触媒の開発が不可欠である。これまでに、紫外光照射下であれば水を水素と酸素に分解できる高効率な光触媒がいくつか見出されている(非特許文献1-3)。可視光照射下においては,効率は現在のところ低いが、GaN:ZnS固溶体(非特許文献4)や水素または酸素生成の半反応に活性を示す光触媒を組み合わせたIO3-/IレドックスPt/SrTiO:Cr、Ta-Pt/W0、Pt/TaON:Pt/WOや Fe3+/Fe2+レドックスPt/SrTiO:Rh-BiVOなどのZスキーム系により水の完全分解が成功している(非特許文献5-8、特許文献1)。
このような中で、本発明者のグループは,犠牲試薬としてS2-やSO2-などの還元剤を用いた水からの水素生成、すなわち水分解の半反応において、可視光照射下で高活性を示す硫化物光触媒の開発をおこなっている(非特許文献9-10)。また、NiやCuなどの遷移金属イオンをドーピングしたZnSは、これらの金属によるバンド構造の変化により、Ptのような貴金属助触媒が未担持でも可視光照射下で高活性を示すことを報告している(非特許文献11)。更に、カルコパイライト構造のAgGaSはRhを担持することで,量子収率25%(波長:440nm)の高活性が得られることが報告している(特許文献2)。更に、ZnSとCuInS、AgInSとの固溶体光触媒においては、Ruを助触媒として担持した(CuAg)15In0.3Zn1.55固溶体光触媒が疑似太陽光照射下においても水素生成反応において高い活性(見掛けの量子収率及び水素発生速度の特性において。)示すことを報告している(非特許文献12-14、特許文献3)。

産業上の利用分野


本発明は、助触媒未担持でも疑似太陽光照射下で、還元剤である硫黄化合物、例えばS2-とSO2-イオンを含む化合物の水溶液からの水素生成反応において、助触媒未担持の条件で、CdS光触媒や本発明者らが報告したCuドーピングZnS光触媒よりも高い活性を示すZnSとCuX、特にXはCl又は/及びBrである、との固溶体からなる光触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(ZnS)1-Y(CuX)(ここでYは0.01≦Y≦0.2であり、Xはハロゲン元素である)の組成の太陽光照射下で還元剤を含む水溶液の光水分解により水素を生成する活性を有する固溶体からなる光触媒。

【請求項2】
固溶体の基本結晶構造がZinc blende型である請求項1に記載の光触媒。

【請求項3】
固溶体がZnSとして酸素存在下(空気)において400℃±100℃において2±1時間焼成しXRDスペクトルにおいてZnO及びZnSOに帰属するピークが見られないものを用いCuXと混合し673K~873Kの範囲で焼成することにより得られたものである請求項1又は2に記載の光触媒。

【請求項4】
CuXがCuClおよび/又はCuBrであり還元剤が硫黄化合物である請求項1、2又は3に記載の固溶体からなる光触媒。
産業区分
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005341952thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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