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組換え低アレルゲン植物及び低アレルゲン植物マーカー コモンズ

国内特許コード P130009809
掲載日 2013年8月13日
出願番号 特願2006-022248
公開番号 特開2007-202427
登録番号 特許第5252519号
出願日 平成18年1月31日(2006.1.31)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
発明者
  • 島田 浩章
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 組換え低アレルゲン植物及び低アレルゲン植物マーカー コモンズ
発明の概要

【課題】遺伝子組換えを利用した遺伝子組換えを利用したflo2 変異体及び低アレルゲン植物の製造方法並びにflo2変異体及び低アレルゲン植物を同定するためのマーカーを提供すること。
【解決手段】floury-2遺伝子の機能を特異的に低下させた植物を作製すること。また、floury-2遺伝子の遺伝子関連物質を検出することにより、flo2変異体及び低アレルゲン植物を同定することができる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


食物アレルギーはアナフィラキシーやアトピー性皮膚炎等の原因となる。その対策としては、原因となる食品を避けることや薬物投与が挙げられるが、主食であるコメなどに関しては、完全に摂取を絶つことは難しい。そこで、低アレルゲン米の需要が高まっており、その開発が検討されている。



米アレルゲンとしては、グロブリンなどの塩可溶性タンパク質が最もよく知られており、特に分子量16kDaのタンパク質が強くアレルギーを誘発する(例えば、非特許文献1参照)。塩可溶性タンパク質以外にも、ワキシイタンパク質(例えば、特許文献1参照)などが知られている。



このような米アレルゲンを低減させた低アレルゲン米は、主要な米アレルゲンが塩可溶性であることから、例えば、高圧処理と塩水溶液洗浄でグロブリンなどを低減させたり(Aカット米)、通常より、精米率を高くし、タンパク質が多く含まれる米粒の周辺部を削り取ったり(高度精白米)することにより作製されている。また、遺伝子組換えなどにより低アレルゲン植物を作製する技術も開発されている(例えば、非特許文献2参照)。



一方、日本型イネ「金南風(キンマゼ)」を化学的突然変異原(MNU、EMS、EI)で処理することにより、胚乳が紛質になる表現型を有する変異体flouryが得られた(例えば、非特許文献3参照)。このflouryは、その後、5番染色体上にあるfloury-1(flo1)、4番染色体上にあるfloury-2(flo2)、6番染色体上にあるfloury-3(flo3)などに分類された(例えば、非特許文献4,5参照)。中でも、flo2の表現型が詳細に解析され、未成熟な種子において、RBE1(rice branching enzyme 1)をはじめとする、RBE3や顆粒結合型デンプン合成酵素(granule-bound starch synthase)などのデンプン生合成酵素の発現が低下していた(例えば、非特許文献6参照)。さらに、flo2変異体において、上記の16kDaアレルゲンタンパク質の発現が減少していること(例えば、特許文献2参照)から、flo2変異体が低アレルゲン米として有望であることが示されていた(例えば、特許文献2参照)。

【特許文献1】特開2001-204284

【特許文献2】特開2003-259750

【非特許文献1】T,Matsuda et al., Agri. Biol. Chem. 52, 1465-1470, 1988

【非特許文献2】Y. Tada et al. FEBS Lett. 391, 341-345, 1996

【非特許文献3】H. Satoh and T. Omura Japan J. Breed. 31, 316-326, 1981

【非特許文献4】R.P.Kaushik and G.S.Khush Theo. Appl. Genet. 83, 146-152, 1991

【非特許文献5】山下和宏、佐藤 光、西 愛子、浅川今日子 日本育種学会2000年春季講演会 口頭発表タイトル(250番)2000年4月3日「染色体6に座乗するイネの新たな粉質胚乳変異体遺伝子floury 3について」

【非特許文献6】T. Kawasaki et al. Plant Physiol. 110, 89-96, 1996

産業上の利用分野


本発明は、組換え低アレルゲン植物及び低アレルゲン植物マーカーに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
遺伝子組換え低アレルゲンイネの製造方法であって、相同組換え用floury-2遺伝子、floury-2遺伝子に対するRNAi用またはアンチセンスRNA用核酸をゲノムに導入することにより、floury-2遺伝子の機能を特異的に低下させることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする製造方法。

【請求項2】
遺伝子組換え低アレルゲンイネの製造方法であって、相同組換え用floury-2遺伝子、floury-2遺伝子に対するRNAi用またはアンチセンスRNA用核酸をゲノムに導入することにより、floury-2遺伝子の機能を特異的に低下させることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする製造方法。

【請求項3】
floury-2遺伝子の発現を低下させることにより、floury-2遺伝子の機能を低下させることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。

【請求項4】
遺伝子組換え低アレルゲンイネの製造方法であって、配列番号1に示すDNAの第9981番目のGをAに置換した相同組換え用floury-2遺伝子をゲノムに導入することを特徴とする方法。

【請求項5】
floury-2変異イネの製造方法であって、相同組換え用floury-2遺伝子、floury-2遺伝子に対するRNAi用またはアンチセンスRNA用核酸をゲノムに導入することにより、floury-2遺伝子の機能を特異的に低下させることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする製造方法。

【請求項6】
floury-2変異イネの製造方法であって、相同組換え用floury-2遺伝子、floury-2遺伝子に対するRNAi用またはアンチセンスRNA用核酸をゲノムに導入することにより、floury-2遺伝子の機能を特異的に低下させることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする製造方法。

【請求項7】
floury-2遺伝子の発現を低下させることにより、floury-2遺伝子の機能を低下させることを特徴とする請求項5又は6に記載の製造方法。

【請求項8】
floury-2変異イネの製造方法であって、配列番号1に示すDNAの第9981番目のGをAに置換した相同組換え用floury-2遺伝子をゲノムに導入することを特徴とする方法。

【請求項9】
請求項1~4のいずれかに記載の製造方法によって製造された遺伝子組換え低アレルゲンイネ。

【請求項10】
請求項5~8のいずれかに記載の製造方法によって製造されたfloury-2変異イネ。

【請求項11】
請求項9または10に記載のイネの種子。

【請求項12】
単離された、floury-2遺伝子のDNA、RNA、タンパク質、またはそれらの一部である低アレルゲンイネのマーカーであって、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とするマーカー。

【請求項13】
単離された、floury-2遺伝子のDNA、RNA、タンパク質、またはそれらの一部である低アレルゲンイネのマーカーであって、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とするマーカー。

【請求項14】
低アレルゲンイネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の機能の増減を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする方法。

【請求項15】
低アレルゲンイネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の機能の増減を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする方法。

【請求項16】
低アレルゲンイネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の発現を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする方法。

【請求項17】
低アレルゲンイネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の発現を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする方法。

【請求項18】
単離された、floury-2遺伝子のDNA、RNA、タンパク質、またはそれらの一部であるfloury-2変異イネのマーカーであって、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とするマーカー。

【請求項19】
単離された、floury-2遺伝子のDNA、RNA、タンパク質、またはそれらの一部であるfloury-2変異イネのマーカーであって、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とするマーカー。

【請求項20】
floury-2変異イネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の機能の増減を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする方法。

【請求項21】
floury-2変異イネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の機能の増減を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする方法。

【請求項22】
floury-2変異イネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の発現を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とする方法。

【請求項23】
floury-2変異イネの同定方法であって、
floury-2遺伝子の発現を調べることを含み、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とする方法。

【請求項24】
低アレルゲンイネまたはfloury-2変異イネを同定するためのキットであって、
floury-2遺伝子の発現検出用PCRプライマーペア、またはfloury-2遺伝子産物の発現検出用抗体を含有し、
前記floury-2遺伝子が、配列番号1に示される塩基配列を有するDNAであることを特徴とするキット。

【請求項25】
低アレルゲンイネまたはfloury-2変異イネを同定するためのキットであって、
floury-2遺伝子の発現検出用PCRプライマーペア、またはfloury-2遺伝子産物の発現検出用抗体を含有し、
前記floury-2遺伝子が、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子であることを特徴とするキット。

【請求項26】
floury-2遺伝子産物の発現検出用抗体を用いたイムノクロマト法(Immunochromatography)によってfloury-2遺伝子産物を検出できる検出器を備えていることを特徴とする請求項24又は25に記載のキット。
産業区分
  • 農林
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


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