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アップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法及びポリマー被覆アップコンバージョン材料 コモンズ

国内特許コード P130009812
掲載日 2013年8月13日
出願番号 特願2006-157167
公開番号 特開2007-326900
登録番号 特許第4997457号
出願日 平成18年6月6日(2006.6.6)
公開日 平成19年12月20日(2007.12.20)
登録日 平成24年5月25日(2012.5.25)
発明者
  • 曽我 公平
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 アップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法及びポリマー被覆アップコンバージョン材料 コモンズ
発明の概要

【課題】アップコンバージョン材料表面にのみ局所的にポリマーによる保護被覆膜を形成する方法及びポリマー保護ポリマー被覆を有するアップコンバージョン材料を提供する。
【解決手段】アップコンバージョン材料10の表面に感光性ラジカル発生剤12、光重合性ポリマー前駆体を含有する液体が介在する領域で前記アップコンバージョン材料10を励起してアップコンバージョン発光を発現するに必要な波長の光(近赤外光14)を前記アップコンバージョン材料10に入射して前記アップコンバージョン材料のアップコンバージョン発光(可視光~紫外光)によって前記光重合性ポリマー前駆体を重合させる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


アップコンバージョンは、発光源となるイオンや分子の電子準位において、多段階で励起光を吸収し、一段階で励起されるよりも高いエネルギー準位にまで発光源の電子を励起することで、発光において励起光よいも高い光子エネルギーをもつ光、すなわち短い波長の光を得ることを言う。例えば、近赤外光を照射して可視光や紫外光を得ることができる。例えば、発光源賭して希土類イオンを含有するホストにおいて、第1段階における励起準位の寿命が十分に長ければ2段階目の励起がおこりアップコンバージョンが発現する。高効率にアップコンバージョンを起こす材料が開発されれば、新しいフルカラー立体映像技術が確立する他、バイオイメージング、セキュリティなど様々な用途に用いることができる。



このアップコンバージョンを発現するためのホスト材料の条件は、フォノン(振動量子)エネルギーが600cm-1を下回る低エネルギーであることが必要である。すなわち、フォノンエネルギーが大きいと励起状態のエネルギーが容易にホストの振動に奪われ、基底状態に緩和してしまうため効率よくアップコンバージョンを起こすことができない。



上記のようなアップコンバージョンを効率的に発現するためにはフォノンエネルギーが小さいことが望ましい。ところが、フォノンエネルギーは結合の強さとホストを構成する原子の質量によって変化するため、一般にフォノンエネルギーが小さいほどそのホストは耐環境性が低下してしまう。例えば、高い発光効率が得られる塩化ランタンなどは大気中の水分によって潮解してしまい、アップコンバージョンを効率的に安定して発現することが困難となる。



したがって、これらの耐環境性には劣るが高いアップコンバージョン発光効率が得られる材料を、耐環境性と成形性に優れた物質で被覆することができれば、高い発光効率を示し、実用的なアップコンバージョン材料を得ることができる。



ポリマー被覆微粒子の製造方法としては、極めて多数の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、疎水性の微粒子を有機溶媒に懸濁させ、この懸濁液と親水化物含有溶液を混合して乳化液を得、この乳化液に超音波振動を与えて乳化粒子を微細化しながら有機溶媒を蒸発させて親水化物が吸着した粒子を得、この粒子を水に懸濁してモノマーを添加し、ラジカル重合させてポリマーを得ることが記載されている。また、得られたポリマーは、蛍光・磁性体の応用可能であることが記載されている。
また、特許文献2には、下地膜を形成した蛍光体(無機粒子)のスラリーにモノマー、オリゴマーを添加し、ラジカル重合開始剤の存在下に、重合させてポリマーを得る被覆形成することが記載されている。
さらに、特許文献3には、光活性を有する酸化物微粒子と光硬化性物質と光重合開始剤を含有し、酸化物微粒子は光触媒であって、この触媒からの発光によって光重合開始剤の存在下で、光硬化性物質は重合し、硬化性被膜を形成することが記載されている。



しかしながら、引用文献1~引用文献3に記載の方法は、アップコンバージョン材料の表面を被覆する技術に関するものではなく、引用文献1~引用文献3に記載の方法では粒子を分散したポリマーの前駆体全体が重合し、粒子状の表面のみに被膜形成物質は得ることができない。
また、引用文献3に記載の方法は、酸化物粒子を得る方法ではなく、この酸化物粒子を含む組成物によって被膜対象物を被覆する方法である。

【特許文献1】特開2005-200643号公報

【特許文献2】特開2005-179502号公報

【特許文献3】特開2004-307579号公報

産業上の利用分野


本発明は、アップコンバージョン材料表面にポリマーによる保護膜を形成するのに好適なアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法とこの方法で得られるポリマー被覆アップコンバージョン材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
近赤外光によって励起されアップコンバージョン発光として可視光又は紫外光を呈するアップコンバージョン材料表面に感光性ラジカル発生剤及び光重合性ポリマー前駆体を含有する液体が介在する領域で前記アップコンバージョン材料を励起してアップコンバージョン発光を発現させる一方で前記感光性ラジカル発生剤を活性化させない近赤外光を前記アップコンバージョン材料に入射して前記アップコンバージョン材料のアップコンバージョン発光である可視光又は紫外光によって前記光重合性ポリマー前駆体を重合させることを特徴とするアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法。

【請求項2】
前記アップコンバージョン材料が、希土類イオンをドープした酸化物焼結体であることを特徴とする請求項1に記載のアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法。

【請求項3】
前記アップコンバージョン材料が、ErをドープしたY焼結体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法。

【請求項4】
前記近赤外光が、980nmの波長の光であり、前記アップコンバージョン発光が555nmの波長の光であることを特徴とする請求項3に記載のアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法。

【請求項5】
前記アップコンバージョン材料が、微粒子であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアップコンバージョン材料表面のポリマー被覆膜形成方法。

【請求項6】
求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の方法によって形成されたポリマー被膜アップコンバージョン材料。
産業区分
  • その他無機化学
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006157167thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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