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有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法 コモンズ

国内特許コード P130009845
掲載日 2013年8月13日
出願番号 特願2010-123510
公開番号 特開2012-009462
登録番号 特許第5599095号
出願日 平成22年5月28日(2010.5.28)
公開日 平成24年1月12日(2012.1.12)
登録日 平成26年8月22日(2014.8.22)
優先権データ
  • 特願2009-212481 (2009.9.14) JP
  • 特願2010-119875 (2010.5.25) JP
発明者
  • 戸嶋 直樹
  • 今井 将太
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】低い熱伝導度と高いゼーベック係数や電気伝導度を有し、優れた熱電特性を安定して発揮することができる有機-無機ハイブリッド熱電材料、当該熱電材料を用いた熱電変換素子及び有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る有機-無機ハイブリッド熱電材料は、無機熱電材料として、平均粒子径が1~100nmであり、保護剤が実質的に存在しない無機粒子を用いており、無機粒子が有機熱電材料同士の隙間に効率よく入り込んで分散することができるので、高いゼーベック係数や電気伝導度、低い熱伝導度を有することにより、物理的内部因子(TPF)や熱電性能指数(ZT)が優れたハイブリッド熱電材料となる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、世界的な地球環境問題への取り組みや、エネルギー資源の有効利用への関心が高まってきている。また、現社会に供給されるエネルギーの一部は、輸送・貯蔵・変換・利用の過程で活用されないまま熱として環境に排出されており、その量は全一次供給エネルギーの実に約2/3に及ぶといわれている。しかもそのエネルギー消費のうち、化石燃料が90%を占めており、21世紀のうちには化石燃料資源が枯渇するという問題も発生してきている。





かかる環境問題やエネルギー問題を打破する解決策の一つとして熱電変換技術がある。この技術を用いれば、未利用熱エネルギーを利用しやすい電気エネルギーへと直接アップグレードできる「エネルギー・リサイクル」として使用できる可能性がある。熱電変換技術とは、異なる2種の金属やp型半導体とn型半導体等の熱電変換材料に温度差を与えると、両端に熱起電力が発生するゼーベック効果を利用して、熱エネルギーを直接電力に変換する技術であり、モーターやタービン等の可動部が全くなく、また、老廃物も発生しないという優れた特徴を有している。





熱電変換技術に使用される熱電材料(熱電変換材料とも呼ばれる。)は、熱エネルギーと電気エネルギーを相互に変換することができる材料であり、熱電冷却素子や熱電発電素子として利用される熱電変換素子を構成する材料である。そして、熱電材料においてその特性を評価するにあたり、以下式(I)及び式(II)で表される物理的内部因子(TPF)や熱電性能指数(ZT)が使用される。ここで、Sはゼーベック係数、σは電気伝導度(導電率)、κは熱伝導度、Tは絶対温度、をそれぞれ示す。また、式(I)及び式(II)におけるSσは、パワーファクターとも呼ばれる。





【数1】








【数2】








式(I)及び式(II)より、熱電材料の熱電変換性能を高めるためには、ゼーベック係数や電気伝導度を高くし、熱伝導度を低くすればよいことがわかる。一方、これらの物理量は1つの材料において個別に改良できるものではなく、1つの特性を向上させると他の特性のうちの1つは低下する関係にあり、例えば、電気伝導度やゼーベック定数を高くすれば、それに伴って熱伝導度も高くなってしまうことが多い。





一般に、無機材料(無機熱電材料)は、ゼーベック係数や電気伝導度が高く、熱伝導度が高いという問題がある。一方、有機材料(有機熱電材料)は、熱伝導度が低いという利点がある。かかる無機材料と有機材料をハイブリッド化することにより、有機材料と無機材料の2種類の性質を同時に発現させることができ、低い熱伝導度を持ち、高いゼーベック係数や電気伝導度を持つ高い熱電変換機能を有する熱電材料の合成が可能と考えられる。そして、無機材料と有機材料をハイブリッド化した有機-無機ハイブリッド熱電材料の開発が進められている(例えば、特許文献1を参照。)。

産業上の利用分野



本発明は、有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法に関する。さらに詳しくは、ゼーベック効果による熱電発電や、ペルチェ効果による電子冷却等のいわゆる熱電変換に利用される有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
平均粒子径が1~100nmであり、Bi-(Te、Se)系、Si-Ge系、Pb-Te系、GeTe-AgSbTe系、(Co、Ir、Ru)-Sb系及び(Ca、Sr、Bi)Co系から選ばれた少なくとも1種で、保護剤が実質的に存在しない無機粒子であり、当該無機粒子に対応する前駆体、保護剤及び溶媒を混合後、前記保護剤の分解温度以上で加熱して前記無機粒子の分散溶液を調製し、当該分散溶液を精製して粉末化することにより得られる無機粒子と、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリアセン若しくはその誘導体、及びこれらの共重合体から選ばれた少なくとも1種の有機熱電材料を混合することを特徴とする有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法。

【請求項2】
前記有機熱電材料がポリアニリンであり、
当該ポリアニリンと、前記無機粒子と、カンファスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸及びリン酸から選ばれた少なくとも1種と、m-クレゾールを混合することを特徴とする請求項に記載の有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法。

【請求項3】
前記無機粒子がテルル化ビスマス(BiTe)であり、
前記無機粒子に対応する前駆体が四塩化テルルまたはテトラエトキシテルル、及び塩化ビスマスであり、
前記保護剤がポリビニルピロリドン(PVP)であり、
前記溶媒がテトラエチレングリコールであり、
前記保護剤の分解温度が230℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法。

【請求項4】
膜状に成形することを特徴とする請求項ないし請求項のいずれかに記載の有機-無機ハイブリッド熱電材料の製造方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2010123510thum.jpg
出願権利状態 登録
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